桂離宮見どころのマトメ-修学旅行・観光の解説

桂離宮

桂離宮見どころのマトメ・解説

桂離宮見どころを簡単にまとめてポイント解説します。見どころには御殿の中で最も古く、格式も高い最大のハイライトである古書院・貴重な中書院・天下三名棚に数えられる桂棚がある美しい新御殿・楽器の間などがあります。また松琴亭・賞花亭・園林堂・笑意軒などの見どころもあります。

【注目の古書院・月見台の解説】

★概要:古書院は御殿の中で最も古く、格式・歴史が魅力です。古書院は修学旅行や観光で絶対に見る価値があるスポットです。古書院は八条宮初代・智仁親王が唯一造営した最古で、格式が高い建物です。古書院は大小8室に分かれ、一の間・二の間・縁座敷・御輿寄・鑓の間・囲炉裏の間・膳組の間・御役席があります。一の間は智仁親王の寝室として使用していたと言われています。
★歴史:古書院は1615年(元和元年)頃に造営されたと言われています。古書院は当初、単独の建物として造営されました。
★様式:古書院は屋根が入母屋造(いりもやづくり)のこけら葺(こけらぶき)です。
★豆知識:古書院は建物の東西の軸線が南東方向に約19度ほど振れ、1624年(寛永元年)の月の出の方角と一致すると言われています。古書院には月見台と言われている露台があります。

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【重要な中書院・障壁画の解説】

★概要:中書院は古書院の松の角柱に対し、杉の面皮柱を用いたり、古書院の白の漆喰塗り壁に対し、錆土を用いた色付壁を用いたりしています。中書院は「田」の字形の間取りで、一の間・二の間・三の間・納戸があります。中書院には狩野探幽(かのうたんゆう)・狩野尚信(かのうなおのぶ)・狩野安信(かのうやすのぶ)三兄弟が描いた障壁画があり、三兄弟が京都に一緒にいた時期と一致するそうです。
★歴史:中書院は1641年(寛永18年)頃に造営されたと言われています。
★様式:中書院は屋根が入母屋造のこけら葺です。
★障壁画:一の間は高貴な女性が使っていた建物が移され、珍しい鍍金菊花文の飾金具が用いた違棚があります。

【貴重な新御殿・桂棚の解説】

★概要:新御殿には天下三名棚と言われる桂棚があり、桂棚の裏にある御化粧の間の棚は裏桂棚とも言われています。新御殿は修学旅行や観光で見る価値があるスポットです。新御殿は9室に分かれ、一の間・二の間・水屋の間・長六畳・御納戸・御寝の間・御衣紋の間・御化粧の間・御手水の間があります。一の間の框(かまち)一段分高くした上段には桂棚と付書院があります。なお桂棚は修学院離宮・中御茶屋客殿の霞棚と醍醐寺・三宝院宸殿の醍醐棚とともに天下三名棚と言われています。
★歴史:新御殿は1662年(寛文2年)頃に造営されたと言われています。
★様式:新御殿は屋根が入母屋造のこけら葺です。
★桂棚:桂棚は輸入した黒檀・紫檀・白檀・朱檀・伽羅・紅花梨・鉄刀樹(たがやさん)・唐桐・唐桑・檳榔樹(びんろうじゅ)・紅柞(べにいす)・柞(ははそ)などの18種の銘木を組み合わせて造られ、天袋には狩野探幽が描いた李白と林和靖図などがあります。

【楽器が置かれていた楽器の間の解説】

★概要:楽器の間は中書院と新御殿の間にあります。楽器の間はかつて床の間に琴・琵琶などの楽器を置いていたことから楽器の間と言われるようになりました。
★歴史:楽器の間は新御殿と同じく、1662年(寛文2年)頃に造営されたと言われています。
★様式:楽器の間は屋根が北側切妻造(きりづまづくり)・南側寄棟造(よせむねづくり)のこけら葺です。

【松琴亭・八ツ窓囲の解説】

★概要:松琴亭(しょうきんてい)では茶会が催されているそうです。松琴亭は池に突き出た半島状の場所にあり、小島を挟んで対岸に古書院があります。松琴亭は中央に中庭・光庭を設けた「ロ」の字形の建物で、最も格式が高い茶室・八ツ窓囲があります。また松琴亭には一の間・二の間・水屋などもあります。
★歴史:松琴亭はいつ造営されたかは明確ではありません。
★様式:松琴亭は屋根が入母屋造の茅葺(かやぶき)です。
★八ツ窓囲:八ツ窓囲は8ヵ所に窓を設けたことから八ツ窓囲と言われるようになりました。

【賞花亭(峠の茶屋)の解説】

★概要:賞花亭は池の南側の島にあります。賞花亭は間口二間の小さな茶屋です。賞花亭は中央の土間に炉と竈(かまど)を設け、その周辺に「コ」の字形に畳を敷いています。賞花亭は西と東の壁に大きな下地窓を開け、南の壁には曼殊院良尚法親王筆による額「賞花亭」が掛けられています。なお賞花亭は峠の茶屋とも言われています。
★歴史:賞花亭は1934年(昭和9年)に室戸台風で倒壊し、翌1935年(昭和10年)に新材で復元されました。ちなみに賞花亭は今出川にあった八条宮本邸の龍田屋を移築したものです。
★様式:賞花亭は屋根が切妻造の茅葺です。

【唯一本瓦葺の珍しい園林堂の解説】

★概要:園林堂は池の南側の大きな島にあります。園林堂は周囲に黒石を敷き詰めた雨落敷があり、雨落敷を横切るように方形の飛石が置かれています。
★様式:園林堂は屋根が宝形造(ほうけいづくり)の本瓦葺です。園林堂は唯一本瓦葺の建物です。
★豆知識:園林堂は持仏堂で、内部に仏壇が設けられ、楊柳観音(ようりゅうかんのん)画像と細川幽斎(ほそかわゆうさい)の画像が祀られていました。現在は別の場所に保管され、何も祀られていません。

【笑意軒・李白の解説】

★概要:笑意軒(しょういけん)は池の南側、敷地の南端近くにあります。笑意軒には口の間・中の間・次の間・膳組の間・一の間などがあります。口の間近くの下地窓の上には曼殊院良恕法親王筆による扁額「笑意軒」が掛けられています。一の間には机である付書院があります。笑意軒の名称は李白(りはく)の句「問余何意栖碧山 笑而不答心自閑」に由来しています。
★歴史:笑意軒は一の間と納戸を仕切る襖の下張りから1655年(承応4年)の年紀が見つかり、それ以前に造営されたと言われています。
★様式:笑意軒は屋根が寄棟造の茅葺です。

【月波楼の解説】

★概要:月波楼は古書院の北にあります。月波楼は冬向きの茶屋と言われている松琴亭に対し、夏向きの茶屋と言われています。月波楼は中央の土間を囲んで、中の間・一の間・二の間・膳組所・口の間などがあります。二の間には第108代・後水尾天皇(ごみずのおてんのう)筆とも、第112代・霊元天皇(れいげんてんのう)筆とも言われている額「歌月」があります。土間には「渡海朱印船の絵馬」の額が掛けられています。なお月波楼は白居易(はっきょい)の句「月点波心一顆珠」に由来しています。
★歴史:月波楼は昭和の修理の際、襖の下張りから1652年(承応元年)の年紀が見つかり、それ以前に造営されたと言われています。
★様式:月波楼は屋根が寄棟造です。

【美しい庭園・回遊式庭園の解説】

★概要:庭園は日本の庭園の中で最高傑作とも言われ、四季折々に美しい光景を楽しむことができます。庭園は修学旅行や観光で見る価値があるスポットです。庭園は面積約6万9千平方メートルで、池が庭園の半分を占めています。庭園は回遊式庭園で、日本の庭園の中で最高傑作とも言われています。
★歴史:庭園には小堀遠州(こぼりえんしゅう)の影響が見られ、小堀遠州の義弟・中沼左京や弟子・玉淵坊らが作庭に関わったとも言われています。

【桂離宮 備考(参考リンク・・・)】
桂離宮(見どころ・アクセス・・・)ホームページ

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