二条城見所ランキング-修学旅行・観光で見学必見
二条城見所ランキング-二の丸御殿・庭園・唐門・樹木
二条城の見所ランキングを紹介します。見所は1位が江戸幕府初代将軍・徳川家康が建てた二の丸御殿(国宝)、2位が小堀遠州が作庭した二の丸庭園(特別名勝・史跡)などの庭園、3位が江戸時代に建てられた唐門(重要文化財)です。なお国宝・重要文化財など修学旅行・観光で見るべき名所を紹介しています。(詳細下記参照)
- 1位-徳川家康が建て、400年以上の歴史がある二の丸御殿(国宝)
- 2位-小堀遠州が作庭し、400年以上の歴史がある二の丸庭園(特別名勝・史跡)
- 3位-江戸時代前期に建てられ、400年近い歴史がある唐門(重要文化財)
- 番外-桜の標本木になっている染井吉野などの樹木
【徳川家康が建て、400年以上の歴史がある二の丸御殿(国宝)】
二の丸御殿は江戸時代初期に江戸幕府初代将軍・徳川家康が建て、400年以上の歴史があります。二の丸御殿は二条城最大の名所です。なお二の丸御殿は1939年(昭和14年)10月28日に国の重要文化財、1952年(昭和27年)3月29日に国宝に指定されました。
- 見所概略-二の丸御殿には33の部屋があり、ガイドツアーではガイドが歴史・文化財などを分かりやすく説明したり、非公開エリアを案内したりします。二の丸御殿は築地塀(つきじべい)に囲まれ、車寄(くるまよせ)・遠侍(とおざむらい)・式台(しきだい)・大広間・蘇鉄の間(そてつのま)・黒書院(小広間)・白書院(御座の間)が斜めに配置され、鴬張りの廊下(うぐいすばりのろうか)などで繋がっています。二の丸御殿では1603年(慶長8年)3月27日に江戸幕府初代将軍・徳川家康の将軍宣下に伴う祝賀の儀が行われ、1867年(慶応3年)10月12日に江戸幕府15代将軍・徳川慶喜(とくがわよしのぶ)が大広間で上洛中の重臣に大政奉還(たいせいほうかん)の意思を発表しました。その為二の丸御殿は江戸幕府の始まりと終わりの場所と言われています。二の丸御殿は約260年に及ぶ江戸幕府・徳川家の歴史を感じることができます。二の丸御殿には1602年(慶長7年)から1603年(慶長8年)頃に茶人・建築家・作庭家で、備中松山藩第2代藩主・小堀遠州(こぼりえんしゅう)が作庭したと言われる二の丸庭園(八陣の庭)があり、眺めるとその美しさを実感することもできます。
- 歴史ポイント-二の丸御殿は江戸時代初期の1601年(慶長6年)5月に徳川家康が上洛時の宿所を大宮押小路に造営することを決め、同年12月に西国大名に費用と労務の割り当てを行い、1602年(慶長7年)5月に本丸御殿として着工され、1603年(慶長8年)3月に完成しました。徳川家康は1603年(慶長8年)3月12日に二条城に入城し、同年3月25日に御所で拝賀の礼を行いました。また徳川家康は1611年(慶長16年)3月28日に子・徳川秀忠(とくがわひでただ)の娘で、孫娘である千姫(せんひめ)の婿で、関白・豊臣秀吉(とよとみひでよし)の子・豊臣秀頼(とよとみひどより)と会見(二条城会見)も行いました。その後1626年(寛永3年)に第108代・後水尾天皇と中宮・和子が行幸した際に行幸御殿が造営され、御次之間によって二の丸御殿と行幸御殿が繋がれました。行幸後に行幸御殿が後水尾上皇の御所に移築されました。なお二の丸御殿は1871年(明治4年)に京都府庁舎なったこともありました。
- 重要人物-徳川家康は1543年(天文11年)に三河国額田郡岡崎城主・松平広忠(まつだいらひろただ)の長男として生まれました。幼少期に織田氏・今川氏の人質として過ごし、1560年(永禄3年)に桶狭間の戦い(おけはざまのたたかい)で織田信長(おだのぶなが)が今川義元(いまがわよしもと)を討つと岡崎に戻り、織田信長と同盟を結びました。1582年(天正10年)に本能寺の変(ほんのうじのへん)で織田信長が自刀するとは関白・豊臣秀吉(とよとみひでよし)と対立するが、その後和睦して豊臣秀吉の天下統一に協力し、豊臣政権の五大老筆頭になりました。1598年(慶長3年)に豊臣秀吉が亡くなり、1600年(慶長5年)に関ヶ原の戦い(せきがはらのたたかい)で勝利し、1603年(慶長8年)に江戸幕府初代将軍になりました。1605年(慶長10年)に子・徳川秀忠(とくがわひでただ)に将軍職を譲って大御所になり、1615年(慶長20年)に大坂の陣で豊臣氏を滅亡させました。なお徳川家康は1616年(元和2年)に亡くなりました。
- 車寄-車寄は入母屋造(いりもやづくり)の檜皮葺(ひわだぶき)です。車寄は牛車(御所車)で中に入れます。
- 遠侍-遠侍は入母屋造の本瓦葺(ほんがわらぶき)です。遠侍は二の丸御殿内で最大の床面積で、一の間・二の間・三の間・若松の間・勅使の間などがあります。
- 式台-式台は面積約332平方メートルで、入母屋造の本瓦葺です。式台は江戸幕府の老中が執務を行いました。
- 大広間-大広間は面積約784平方メートルで、入母屋造の本瓦葺です。大広間は最も格式の高く、一の間・二の間などがあります。
- 蘇鉄の間-蘇鉄の間は入母屋造の本瓦葺です。蘇鉄の間は前に佐賀藩初代藩主・鍋島勝茂(なべしまかつしげ)が献上した蘇鉄があります。
- 黒書院-黒書院は面積約569平方メートルで、本瓦葺の入母屋造です。黒書院は将軍と親藩大名・譜代大名のみが入ることができ、内輪の謁見(えっけん)が行われました。
- 白書院-白書院は面積約318平方メートルで、入母屋造の本瓦葺です。白書院は将軍とおつきの女性のみが入ることができました。
- 鴬張りの廊下-鴬張りの廊下は歩くと鴬が鳴くような音が出るように造られています。
- 障壁画-二の丸御殿には狩野探幽(かのうたんゆう)ら狩野派の絵師が描いた障壁画などが飾られていました。
【小堀遠州が作庭し、400年以上の歴史がある二の丸庭園(特別名勝・史跡)】
二の丸庭園は江戸時代初期に小堀遠州が作庭し、400年以上の歴史があります。二の丸庭園は小堀遠州の代表作と言われています。なお二の丸庭園は1953年(昭和28年)に特別名勝に指定されました。
- 見所概略-庭園には二の丸庭園(八陣の庭)・本丸庭園・清流園(せいりゅうえん)があります。二の丸庭園は池を中心とする池泉回遊式庭園です。二の丸庭園には蓬莱島・亀島・鶴島があり、亀島に亀の形をした石組み、鶴島に鶴の形をした石組みがあります。本丸庭園は芝生や植樹を中心とした回遊式洋風庭園です。清流園は池泉回遊式山水園と洋風庭園を組み合わせた和洋折衷庭園です。二の丸庭園・本丸庭園・清流園は眺めるとその美しさを実感することができます。時間がある方は二の丸庭園だけでなく、本丸庭園・清流園も散策するのがおすすめです。なお清流園では4月に観桜茶会、5月に市民煎茶の会などが行われ、庭園の美しさと同時にお茶も楽しむことができます。
- 二の丸庭園-二の丸庭園は江戸時代初期の1602年(慶長7年)から1603年(慶長8年)頃に大名・茶人・作庭家である小堀遠州(こぼりえんしゅう)が作庭しました。1626年(寛永3年)に第108代・後水尾天皇と中宮・和子が行幸した際に一部が改修されました。
- 本丸庭園-本丸庭園は本丸御殿(旧桂宮邸)が移された後から作庭が始まり、1896年(明治29年)に完成しました。
- 清流園-清流園は1965年(昭和40年)に完成しました。ちなみに清流園の名称は市長・高山義三(たかやまよしぞう)が名付けました。
【江戸時代前期に建てられ、400年近い歴史がある唐門(重要文化財)】
唐門は江戸時代前期に建てられ、400年近い歴史があります。かつての唐門は二条城から金地院を経て、豊臣秀吉を祀る豊国神社に移築され、歴史の不思議さを感じさせます。なお唐門は1939年(昭和14年)10月28日に国の重要文化財に指定されました。
- 見所概略-唐門は二の丸御殿の入口(正門)に造営されています。唐門には冠木(かぶき)・梁の上に牡丹(ぼたん)に蝶(ちょう)・龍虎(りゅうこ)・亀(かめ)に乗る仙人(せんんん)などの極彩色の彫刻があり、眺めるとその美しさを実感することができます。ちなみに唐門は2011年(平成23年)12月から修理が開始され、2013年(平成25年)8月に完成しました。修理の際に天皇家を表す菊の金具下から徳川家の三つ葉葵の紋が見つかりました。
- 歴史ポイント-唐門は江戸時代前期の1624年(寛永元年)から1626年(寛永3年)に建てられました。また唐門は1626年(寛永3年)に第108代・後水尾天皇が行幸した際、伏見城から移されたとも言われています。なおかつての唐門は金地院崇伝(こんちいんすうでん)に下賜され、南禅寺(なんざんじ)の塔頭(たっちゅう)・金地院に移され、明治時代に豊国神社(とよくにじんじゃ・ほうこくじんじゃ)が再興された際に金地院から豊国神社に移されました。
- 構造-唐門は一間一戸(いっけんいっこ)の四脚門(しきゃくもん)で、切妻造(きりづまづくり)の檜皮葺(ひわだぶき)です。
【桜の標本木になっている染井吉野などの樹木】
二条城は京都を代表する桜名所で、桜の標本木があることでも知られています。二条城では桜シーズンにライトアップが行われています。
- 見所概略-樹木は梅・桜・土佐水木(とさみずき)・躑躅(つつじ)・空木(うつぎ)・山法師(やまぼうし)・皐月(さつき)・百日紅(さるすべり)・枝垂槐(しだれえんじゅ)・松・楠・銀杏・桧など140種以上・約1万5千本以上が植えられています。二条城では城内の建物や庭園でけでなく、花や木の美しさを楽しむことができます。なお二条城では桜が見ごろを迎える時期にライトアップが行われ、夜桜を楽しむこともできます。
- 桜-桜は山桜(やまざくら)・里桜(さとざくら)・八重紅枝垂桜(やえべにしだれざくら)・染井吉野(そめいよしの)など約50種・約400本が植えられています。ちなみに染井吉野は京都地方気象台が観察する桜の標本木になっています。桜は例年4月上旬頃に見ごろを迎えます。
- 梅-梅は梅林などに紅梅・白梅・桃色梅・紅白の花を咲き分ける源平咲き分け・枝垂梅など約130本が植えられています。梅は例年2月下旬頃から3月中旬頃に見ごろを迎えます。
【二条城 備考】
*参考・・・二条城(見所・アクセス・・・)ホームページ