コレラ(虎列剌病)の大流行と祇園祭

コレラ(虎列剌病)の大流行と祇園祭

コレラ(虎列剌病)は江戸時代後期に初めて日本に侵入したと言われています。その後日本国内で度々流行し、死亡率が高かったことからコロリと称せられました。明治時代にコレラが知られるようになり、暴卒病・暴瀉病などと言われ、虎列刺という当て字が用いられました。京都ではコレラの大流行が祇園祭などの祭礼に影響を与えました。

【祇園祭2027 日程】
祇園祭2027は2027年(令和9年)7月1日(木曜日)の吉符入から2027年(令和9年)7月31日(土曜日)の疫神社の夏越祭までの7月1ヶ月に渡って行われます。
祇園祭2027日程一覧(宵山屋台・山鉾巡行・・・)

【祇園祭 歴史・簡単概要】
祇園祭(ぎおんまつり)は平安時代前期の869年(貞観11年)に全国に疫病が流行し、牛頭天王(ごずてんのう)・素戔嗚尊(すさのおのみこと)の祟りであるとし、卜部日良麿(うらべのひらまろ)が神泉苑(しんせんえん)に国の数と同じ66本の鉾を立て、悪霊を移して穢れを祓い、薬師如来(やくしにょらい)の化身とされる牛頭天王を祀り、更に牛頭天王を主祭神とする八坂神社から3基の神輿を送り、病魔退散(びょうまたいさん)を祈願した祇園御霊会(ぎおんごりょうえ)が起源と言われています。970年(天禄元年)から毎年に行われるようになりました。
祇園祭歴史年表・由来(869年~)

【コレラ(虎列剌病)の大流行】
コレラ(虎列剌病)は江戸時代(1603年~1868年)後期に初めて日本に侵入したと言われています。その後日本国内で度々流行し、死亡率が高かったことからコロリと称せられました。明治時代(1868年~1912年)にコレラが知られるようになり、暴卒病・暴瀉病などと言われ、虎列刺という当て字が用いられました。京都ではコレラの大流行が祇園祭などの祭礼に影響を与えました。
1879年(明治12年)には京都をはじめ日本全国でコレラが大流行し、コレラの猛威で最終的に日本国内で10万人以上が亡くなりました。京都府知事・槇村正直は京都でのコレラ予防の為、「虎列剌病(コレラ)流行ニ付、人民群集致候儀ハ、衛生上不都合ニ付、当分之内、祭礼興行等差止候条、各自心得違無之様可致候也」という趣旨の京都府布達(お触れ)を出し、地元紙の「京都新報」・「京都滋野新聞」に「本年の祇園会(祇園祭)は虎列剌(コレラ)流行につき、来る十一月に延期を命ず」という京都府からの布達が祇園祭前から掲載されました。祇園祭では7月17日の前祭(さきまつり)が11月7日、7月24日の後祭(あとまつり)が11月13日(14日)に延期されました。現在の祇園祭では幅員が広い四条通(しじょうどおり)・河原町通(かわらまちどおり)・御池通(おいけどおり)を山鉾が巡行しているが、かつては幅員が狭い三条通(さんじょうどおり)・松原通(まつばらどおり)を巡行してい為、狭い空間に大勢の見物人が集中するとコレラの流行の危険性が高まると判断されたようです。
11月に行われた祇園祭は「京都新報」・「京都滋野新聞」などによると初冬の寒風の中で行われたが、異例の賑わいを見せたことが新聞に掲載されています。また山鉾を引く曳き手が防寒の準備に苦労した記録も残されています。着物やパッチ(ズボン)を着用して奉仕したそうです。ちなみに11月にドイツ皇帝ウィルヘルム1世の孫であるハインリッヒ王子が京都を訪れていた為、祇園祭の山鉾を京都御所で天覧しました。「日出新聞」には「独逸(ドイツ)皇族ハインリッヒ殿下来京ニ付、山鉾ヲ備ヘ御覧ニ供ス」と掲載されています。1879年(明治12年)は祇園祭にとって珍しい年でした。
その後もコレラは日本国内で流行し、祇園祭に影響を与えます。1886年(明治19年)は7月から11月に延期され、1887年(明治20年)は2か月前の5月に前倒しされ、1895年(明治28年)は7月から10月に延期されました。現在と異なり、衛生環境が悪かった為、夏期の祇園祭は避けられました。

●コレラはコレラ菌(アジアコレラ菌・エルトールコレラ菌)を病原体とする経口感染症で、法定伝染病・国際検疫伝染病になっています。コレラはインドのガンジス川デルタ地帯の風土病とも言われ、その後アジア諸国や世界各国で流行し、1822年(文政5年)に初めて日本に侵入したと言われています。その後日本国内で度々流行しました。1822年(文政5年)のコレラ流行ではオランダ商人から「コレラ」という病名が伝えられ、「虎列刺」と当て字されました。コレラは1883年にコッホがエジプトでコレラ菌の分離培養に成功しました。コレラはコレラに感染した感染者の糞便や嘔吐物に汚染された水や食物などが主な感染源です。コレラ菌が口から侵入すると多くが胃の中の胃液で死滅するが、少数が小腸に達すると爆発的に増殖し、コレラ毒素を産生します。コレラは潜伏期間が普通2~3日で、発症すると激しい嘔吐・下痢を繰り返し、悪化すると脱水状態に陥って衰弱したり、呼吸困難になったりして死亡します。極度の脱水になると皮膚が乾燥し、しわが寄り、「コレラ顔貌」と言われる感染者特有の老人様の顔になります。

【コレラ(虎列剌病)の大流行と祇園祭 備考】
*イベントの情報(日程・場所・内容など)は必ず主催者に確認して下さい。当サイトの情報はあくまで参考情報です。イベントの内容などが変更になっている場合もあります。
祇園祭2027日程(ちまき販売・宵山屋台・・・)

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