清水寺北総門・清水寺見どころ(修学旅行・観光)

清水寺北総門

●清水寺北総門は1966年(昭和41年)6月11日に国の重要文化財に指定されました。
●清水寺北総門は江戸時代前期の1631年(寛永8年)から1639年(寛永16年)に再建されました。2010年(平成22年)に全面的に解体修復工事が行われました。なお北総門はかつて塔頭(たちゅう)・成就院(じょうじゅいん)の正門として利用されていました。
成就院は室町時代中期の応仁の乱(1467年(応仁元年)~1477年(文明9年))の兵火で焼失した清水寺を再興した清水寺本願職・願阿上人(がんあしょうにん)の住房が起源です。願阿上人(願阿弥(がんあみ))は時宗(じしゅう)の僧で、勧進聖として社会事業などに尽くしました。五条大橋を架け替えたり、南禅寺の仏殿を再興したりしました。長禄・寛正の飢饉(ちょうろく・かんしょうのききん)では室町幕府第8代将軍・足利義政(あしかがよしまさ)から100貫文を与えられ、六角堂(ろっかくどう・頂法寺(ちょうほうじ))の南に小屋を建て粟粥を施す活動を行いました。その後住房は成就院と名付けられて清水寺の塔頭になり、伽藍の整備や財政の維持・管理などを担当しました。1510年(永正7年)に第104代・後柏原天皇の勅願寺になったが、1629年(寛永6年)の火災で焼失しました。1639年(寛永16年)に第108代・後水尾天皇の中宮・東福門院(とうふくもんいん・徳川和子(とくがわまさこ))の寄進によって現在の伽藍が再建されました。成就院には月の庭(国の名勝)が作庭されています。なお成就院は本尊・十一面千手観音を安置しています。
●清水寺北総門は間口約4.1メートルの一間潜付薬医門(やくいもん)で、切妻造(きりづまづくり)の本瓦葺(ほんがわらぶき)です。北総門は柱が2本の異木を張り合わせ、貫で継いでいます。
薬医門は2本の本柱(鏡柱)の後方に2本の控え柱を立て、その上に女梁(めうつばり)・男梁(おうつばり)を架け、切妻屋根をのせた門です。薬医門は元々公家や武家の正門などに用いられたが、扉をなくして医家に用いられたことから名称の由来になりました。
切妻造は屋根の最頂部の棟(むね)から両側に葺き下ろし、その両端を棟と直角に切った屋根の形式です。切妻造は本を開いて伏せたような形で、平行な面を平(ひら)、棟と直角な面を妻(つま)と言います。切妻造は古くは真屋(まや)とも言われ、伊勢神宮(いせじんぐう)・出雲大社(いづもたいしゃ)などの社殿に採用されています。ちなみに四方向に傾斜する屋根面を持つ寄棟造(よせむねづくり)よりも格式が上とも言われています。なお切妻造は世界各地で見られる屋根の形式です。
本瓦葺は陶器製で、断面が湾曲した矩形の平瓦と断面が半円状の丸瓦とを交互に組み合わせて屋根を葺く方法です。瓦葺は飛鳥時代に中国・朝鮮半島から寺院建築の技術とともに伝来しました。瓦葺は檜皮葺(ひわだぶき)・茅葺(かやぶき)・板葺(いたぶき)などに比べ耐水性・耐火性に優れ、台風の多い日本に適していました。なお本瓦葺は本葺き(ほんぶき)とも言われています。
【清水寺 備考】
★清水寺の見どころを紹介しています。
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