京都の桜豆知識|山桜・江戸彼岸・霞桜など基本野生種11種

嵐山

京都の桜豆知識・基本野生種11種

桜はバラ科サクラ亜科サクラ属の落葉広葉樹の総称です。桜は北半球の温帯・暖帯に分布し、特に東アジアに多く分布しています。桜は世界に100種の野生種があると言われ、日本国内に自生するサクラ属の基本野生種には山桜(ヤマザクラ)・江戸彼岸(エドヒガン)・霞桜(カスミザクラ)・大山桜(オオヤマザクラ)・大島桜(オオシマザクラ)・豆桜(マメザクラ)・丁子桜(チョウジザクラ)・高嶺桜(タカネザクラ)・深山桜(ミヤマザクラ)・寒緋桜(カンヒザクラ)・熊野桜(クマノザクラ)の11種があります。

【京都の桜開花・満開予測】
●2026年3月30日、京都地方気象台が桜の満開を発表しました。(順次情報更新中)
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【山桜(ヤマザクラ)】

山桜は日本の固有種で、暖温帯を中心に日本国内の本州・四国・九州に分布しています。北限は太平洋側が宮城県、日本海側が新潟県で、南限が鹿児島県のトカラ列島です。山桜は日本に自生する桜の代表樹種で、山地に多く分布しています。山桜は樹高が15~25メートルになり、江戸彼岸に次いで寿命が長いと言われています。山桜は樹皮が暗褐色から暗紫褐色で、横に長い皮目が目立っています。老木は黒褐色を帯び、粗くひび割れます。花は数個ずつ散房状につき、赤茶色に染まった新葉と同時に開花します。花弁は5枚の一重咲きで、色は白色から淡紅色です。葉は鋭細歯がある長楕円形で、下面が粉白色を帯びています。山桜は奈良の吉野山・京都の嵐山に分布し、染井吉野が誕生するまではお花見の主役でした。山桜は耐久性が高く、高級家具材・建築資材・造作材として使用されています。

【江戸彼岸(エドヒガン)】

江戸彼岸は冷温帯・暖温帯を中心に日本国内の本州・四国・九州、そして韓国の済州島などに分布しています。北限は本州の青森県です。江戸彼岸は春の彼岸頃に花を咲かせることから彼岸桜(ヒガンザクラ)、花が葉よりも先に咲くことから「葉(歯)がない」老婆(姥)になぞられて姥桜(ウバザクラ)と言われています。また関東に多く分布し、東彼岸(アズマヒガン)と言われています。江戸彼岸は樹高が12~20メートルになり、桜の中で一番強健で寿命が長いと言われています。江戸彼岸は樹皮が暗褐色で、桜の中で珍しく縦に裂けます。花は数個ずつ散房状につき、葉が出る前に開花します。花弁は5枚の一重咲きの小輪で、色は淡紅白色です。稀に白色の場合もあります。葉は鋭細歯がある長楕円形で、両面と柄に毛があります。江戸彼岸では樹齢2,000年超の神代桜(山梨県)、樹齢1,500年超の淡墨桜(岐阜県)、樹齢1,000年の樽見の大ザクラ(兵庫県)・醍醐桜(岡山県)が有名です。江戸彼岸と大島桜の交雑種が染井吉野です。

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【霞桜(カスミザクラ)】

霞桜は冷温帯を中心に日本国内の北海道・本州・四国・九州、そして朝鮮半島・中国に分布しています。山桜よりも標高の高い位置に分布しています。霞桜の名称は遠くから見ると霞のように見えることに由来しています。霞桜は花柄に短い毛が生えていることから毛山桜(ケヤマザクラ)と言われています。霞桜は樹高が20メートルを超えます。霞桜は樹皮が灰紫褐色で、横に長い皮目が目立っています。花は葉と同時に開花します。花弁は5枚の一重咲きの中輪で、色は白色または淡紅白色です。葉は倒卵状楕円形で、両面と柄にまばらに毛があります。霞桜は山桜よりも1週間から2週間遅く開花することから交雑が抑えられています。

【大山桜(オオヤマザクラ)】

大山桜は冷温帯を中心に日本国内の北海道・本州・四国、そしてロシア沿海州・南千島・樺太・中国・朝鮮半島などに分布しています。山桜よりも標高の高い高冷地の山や北地に分布しています。大山桜の名称は山桜よりも花が大きいことに由来しています。花の色が山桜よりも濃いことから紅山桜(ベニヤマザクラ)と言われています。また北海道に多く分布していることから蝦夷山桜(エゾヤマザクラ)と言われています。大山桜は樹高が10~20メートルです。大山桜は樹皮が暗紫褐色で、少し明るく栗色を帯びます。花は葉とほぼ同時に開花します。花弁は5枚の一重咲きの中輪から大輪で、色は比較的濃い紅色です。葉は楕円形で、先が尖り、基部がややハート形になっています。大山桜は比較的寒さに強く、北海道・東北地方の街路樹などに植えられています。

【大島桜(オオシマザクラ)】

大島桜は伊豆諸島を中心に関東以南の島しょの海岸沿いから山地に分布しています。大島桜は伊豆大島などの伊豆諸島が起源で、名称の由来になっています。大島桜は比較的塩害や大気汚染に強いと言われています。大島桜は成長が速く、再生力が強く為、古来から薪炭用の燃料として使用されたことから薪桜(タキギザクラ)と言われています。大島桜は樹高が10~15メートルで、樹形は傘状です。大島桜は樹皮が暗灰紫色で、横向きの皮目が目立っています。花は葉とほぼ同時に開花します。花弁は5枚の一重咲きの大輪で、色は白色または淡紅色です。葉は倒卵状楕円形で、先が尾状に尖り、縁にあらい鋸歯があります。花と葉はクマリン由来の芳香を放ちます。大島桜は桜の接木の台木に利用され、葉は塩漬けにされて桜餅に使用されます。大島桜と江戸彼岸の交雑種が染井吉野です。

【豆桜(マメザクラ)】

豆桜は本州の中部地方を中心に山梨県・長野県・静岡県に分布し、富士山周辺に多く分布しています。山地や丘陵地に分布し、寒さに強いと言われています。豆桜の名称は桜の中で全体的に小型なことに由来しています。富士山周辺に多く分布することから富士桜(フジザクラ)と言われています。豆桜は樹高が3~8メートルで、下部からよく分枝して細い枝を長く伸ばします。豆桜は樹皮が暗灰色で、横長の皮目があります。花は葉よりも少し早いか、同時に開花します。花弁は下向きに咲く5弁花の一重咲きの小輪で、色は淡紅色から白色です。葉は倒卵形で、先が鋭く尖り、縁に大きな重鋸歯があり、両面にまばらな毛があります。

【丁子桜(チョウジザクラ)】

丁子桜は本州の東北以南の太平洋側や熊本県に分布しています。山地や岩石が多い谷川近くに分布しています。丁子桜の名称は花の萼筒が長く、横から見ると丁字形のように見えることに由来しています。花の形が香料にする丁子に似ています。丁子桜は樹高が6~7メートルで、下部からよく分枝します。丁子桜は樹皮が灰褐色で、横長の皮目があります。丁子桜は葉の出る前に開花します。花弁は5枚の一重咲きの小輪で、色は白色またはやや薄紅色です。花は下向きに咲くことが多い。葉は倒卵状楕円形で、先が尾状に長く尖り、縁に欠刻状の重鋸歯があり、両面・葉柄に毛が生えています。

【高嶺桜(タカネザクラ)】

高嶺桜は亜寒帯を中心に北海道・本州の中部地方の山岳地帯(標高約1,500~2,800メートル)、そして千島列島南部に分布しています。高嶺桜は山岳地帯に分布することから峰桜(ミネザクラ)と言われています。高嶺桜は日本に自生する野生種の桜の中で最も寒さに強いと言われています。高嶺桜は標高が高く、風が強い場所では樹高が2メートルほどだが、標高が低い場所では樹高が10メートルを越える場合があります。高嶺桜は葉と同時に開花します。花弁は一重咲きの小輪から中輪で、色は淡紅色です。花の色は芯に行くほど濃くなります。葉は倒卵形で、縁にあらい重鋸歯があります。高嶺桜は秋に紅葉し、赤色から橙色に色付きます。

【深山桜(ミヤマザクラ)】

深山桜は北海道・本州・四国・九州、そして朝鮮半島・中国大陸東北部・サハリンなどに分布しています。山地の上部から亜高山帯の下部、また蛇紋岩地帯・石灰岩地帯に分布します。深山桜の名称は山深い深山に分布することに由来しています。深山桜は樹高が5~10メートルです。深山桜は樹皮が灰紫褐色から紫褐色で、横長の皮目があります。深山桜は葉が完全に開いてから開花します。花は側枝の先に総状花序をつけ、花弁は5枚の一重咲きの小輪で、色は白色です。深山桜は倒卵形で、先が短く尾状に尖り、縁に欠刻状の重鋸歯があり、裏面や葉柄に毛があります。

【寒緋桜(カンヒザクラ)】

寒緋桜は中国大陸南部・台湾が原産地とも言われ、沖縄で野生化しています。寒緋桜は旧暦の正月頃に咲くことから元日桜(ガンジツザクラ)と言われています。また緋寒桜(ヒカンザクラ)とも言われています。台湾では主に山桜花と言われています。寒緋桜は樹高が本州で4メートルほどだが、台湾では樹高が10メートルを越える場合があります。寒緋桜は樹皮が暗紫褐色で、横の皮目が目立ちます。寒緋桜は葉の出る前に開花します。寒緋桜は釣り鐘状の下向きに半開きで咲き、花弁は一重咲きの中輪で、色は薄い淡紅色です。

【熊野桜(クマノザクラ)】

熊野桜は紀伊半島南部の山間部に分布しています。熊野桜は地元住民に早咲きの山桜と認識しされていたが、2018年(平成30年)に森林総合研究所・和歌山県林業試験場が日本国内に分布する新品種の野生の桜と確認しました。1915年(大正4年)の大島桜の発見以来、約100年振りの新発見です。熊野桜は山桜によりも樹高が低く、枝が細いのが特徴です。また熊野桜は山桜や染井吉野よりも早く開花し、例年2月~3月に見ごろを迎えます。熊野桜は若木の頃から開花し、色は鮮やかなピンク色です。熊野桜は熊野市の花木に指定されています。

【京都の桜豆知識 備考】
京都桜ライトアップ2026(清水寺・円山公園・東寺・・・)

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