三千院の見どころ2-修学旅行・観光の簡単解説

三千院の見どころは円融蔵・阿弥陀石仏・弁財天・紫陽花苑、桜・紅葉など
三千院の見どころを簡単にマトメて解説します。三千院には文化財を収蔵・展示する円融蔵、売炭翁石仏とも言われる阿弥陀石仏、京の七福神に数えられる弁財天、紫陽花苑、桜、紅葉、大徳寺に残されている梶井門などがあります。(個別解説下記参照)
●往生極楽院(重要文化財)と阿弥陀三尊・わらべ地蔵などの三千院見どころは下記リンクから確認することができます。
三千院見どころ(往生極楽院・客殿など)
【三千院の歴史・簡単概要】
三千院(さんぜんいん)は奈良時代後期の788年(延暦7年)に天台宗(てんだいしゅう)の宗祖である伝教大師(でんぎょうだいし)・最澄(さいちょう)が比叡山(ひえいざん)に延暦寺(えんりゃくじ)を創建した際、比叡山東塔南谷(とうとうみなみだに)の山梨の大木の下に一宇を構えたことが起源と言われています。その後第3代天台座主である慈覚大師(じかくだいし)・円仁(えんにん)が引き継ぎ、1118年(元永元年)に第73代・堀河天皇(ほりかわてんのう)の皇子・最雲法親王(さいうんほうしんのう)が入寺し、宮門跡(みやもんぜき)になりました。なお三千院は比叡山内から近江坂本・洛中・東山などに度々移り、1871年(明治4年)に現在の場所に移りました。
三千院基本情報
【文化財を収蔵・展示する円融蔵】
- 概要:円融蔵(えんゆうぞう)では融通念仏縁起絵巻・菊池芳文が描いた茅ヶ崎海岸図などの文化財を収蔵・展示しています。
- 歴史:円融蔵は2006年(平成18年)に天台宗開宗1,200年などを記念して建設されました。
【売炭翁石仏とも言われる阿弥陀石仏】
- 概要:阿弥陀石仏は金色不動堂の北側で、律川に架けられた橋を渡った場所にあります。阿弥陀石仏は高さ約2.25メートルで、単弁の蓮華座上に結跏跌座(けっかふざ)した座像です。なお阿弥陀石仏はかつて炭を焼き始めた老翁が住んでいた売炭翁(ばいたんおきな)旧跡にあることから売炭翁石仏と言われています。
- 歴史:阿弥陀石仏は鎌倉時代に欣求浄土(ごんぐじょうど)を願った念仏行者が造仏したと言われています。
【京の七福神に数えられる弁財天】
- 概要:弁財天(べんざいてん)は往生極楽院から金色不動堂に向かう参道脇に祀られています。弁財天は京都ゑびす神社(恵美須神社)の恵美須(えびす)・妙円寺(松ヶ崎大黒天)の大黒天(だいこくてん)・毘沙門堂の毘沙門天(びしゃもんてん)・長楽寺の布袋尊(ほていそん)・護浄院の福禄寿(ふくろくじゅ)・行願寺の寿老人(じゅろうじん)とともに京の七福神になっています。
【初夏の紫陽花苑・見ごろ】
- 概要:紫陽花苑は往生極楽院から金色不動堂に向かう参道脇にあります。紫陽花苑には小アジサイ・星アジサイ・山アジサイ・額アジサイ・蔓アジサイなど数千株のアジサイが植えられています。アジサイは例年6月中旬頃から7月上旬頃に見ごろを迎えます。紫陽花苑には鎌倉時代中期に造仏された大原の石仏も安置されています。
- 行事:紫陽花が見ごろを迎える時期にあじさい祭が行われています。
【春の桜・見ごろ】
- 概要:三千院は桜の名所です。山内に聚碧園の隅に植えられている涙の桜や山桜・枝垂桜など約300本の桜が植えられています。桜は例年4月中旬頃に見ごろを迎えます。
【秋の紅葉・見ごろ】
- 概要:三千院は紅葉の名所です。山内にカエデなどが分布しています。紅葉は例年11月中旬頃に見ごろを迎えます。なお大原は京都府内で嵐山・保津峡(亀岡市)とともに「日本の紅葉の名所100選」に選ばれています。
【春のツツジ・サツキ・見ごろ】
- 概要:三千院はツツジ・サツキの名所です。山内に霧島ツツジが約10本、サツキが50本~60本植えられています。ツツジが例年4月下旬頃、サツキが例年5月中旬頃に見ごろを迎えます。聚碧園では量感豊かなサツキの刈込が美しいと言われています。
【大徳寺に残されている梶井門(開けずの門)】
- 概要:梶井門(かじいもん)は三千院が応仁の乱(おうにんのらん)によって焼失し、大原に移った際に大徳寺(だいとくじ)に残された門です。梶井門は旧大宮通に面しています。なお梶井門はかつて開いていたが、現在は閉じられ、開けずの門と言われています。
【大原の守護神だったと言われる勝手神社】
- 概要:勝手神社(かってじんじゃ)はかつて魚山(ぎょざん)と言われた大原の守護神だったとも言われています。魚山は山号で、中国の古代声明の中心地とも言われています。
- 勝手神社:勝手神社は1125年(天治2年)に融通念仏(ゆうずうねんぶつ)の祖である聖応大師(しょうおうだいし)・良忍(りょうにん)が大和(奈良)多武峰(とうのみね)から声明道の守護神として勧請した言われています。
【三千院 備考(参考リンク・・・)】
*参考・・・京都・三千院(見どころ・アクセス・・・)ホームページ