相国寺の見どころ2-修学旅行・観光の簡単解説

相国寺の見どころは八幡宮・経蔵・夢中庵・鐘楼・伊藤若冲の墓・山外塔頭など
相国寺の見どころを簡単にマトメて解説します。見どころには鎮守社である八幡宮、高麗版一切経を納める経蔵、金閣寺の古材が使われている茶室・夢中庵、天響楼と言われる鐘楼、伊藤若冲の墓、山外塔頭などがあります。(個別解説下記参照)
●法堂(重要文化財)と蟠龍図鳴き龍・方丈・開山堂などの相国寺見どころは下記リンクから確認することができます。
相国寺見どころ(法堂・開山堂など)
【相国寺の歴史・簡単概要】
相国寺(しょうこくじ)は南北朝時代の1382年(永徳2年)に相国寺開基である室町幕府3代将軍・足利義満(あしかがよしみつ)が室町第(むろまちだい)・花の御所の東に一大禅宗伽藍(がらん)を建立することを発願したのが起源です。相国寺の寺号は創建時に足利義満が左大臣(さだいじん・左相国)であったことに由来しています。1392年(元中9年)に伽藍が完成したが、その後度々焼失し、室町時代前期の1403年(応永10年)に史上最も高かったとも言われている七重大塔(360尺・100メートル以上)が落雷で焼失しました。室町時代中期の応仁の乱(1467年(応仁元年)~1477年(文明9年))の兵火などでも度々焼失し、安土桃山時代の1584年(天正12年)に相国寺中興の祖・西笑承兌(さいしょうじょうたい)が再建しました。
相国寺歴史(起源・・・)
【八幡神祀り、鎮守社である八幡宮】
- 概要:八幡宮は相国寺の鎮守社です。八幡宮は源氏の氏神である八幡神を祀っています。
- 歴史:八幡宮はかつて足利義満が造営した花の御所に祀られていたが、その後相国寺に移されました。
- 様式:八幡宮は一間社(いっけんしゃ)流造(ながれづくり)です。
【高麗版一切経を納める経蔵】
- 概要:経蔵(京都府指定有形文化財)には高麗(こうらい)版一切経(いっさいきょう)が納められています。経蔵は屋根に宝珠(ほうじゅ)があります。
- 歴史:経蔵は1860年(安政7年)に相国寺第120世・盈沖周整(えいちゅうしゅうせい)の寄進によって建立されました。
【金閣寺の古材が使われている茶室・夢中庵】
- 概要:茶室・夢中庵(むちゅうあん)は茶会などで使われています。夢中庵は床の間に山外塔頭・金閣寺の古材が使われています。
- 歴史:夢中庵は創建600年を記念して建てられました。
【天響楼と言われる鐘楼】
- 概要:天響楼(てんきょうろう)は鐘楼です。天響楼は中国開封・大相国寺が2つの梵鐘を鋳造し、その内の1つの梵鐘が日中仏法興隆・両寺友好の記念として寄進され、天響楼に釣られています。
- 歴史:天響楼は2011年(平成22年)夏に建立され、落慶法要が行われました。
【仏殿跡・三門礎石】
- 概要:仏殿跡・三門礎石は法堂の南側にあります。仏殿跡は礎石・土壇、三門跡は礎石・基壇が残されています。
- 歴史:仏殿は1551年(天文20年)に石橋の乱で焼失し、その後再建されていません。三門は1609年(慶長14年)に江戸幕府初代将軍・徳川家康(とくがわいえやす)の寄進で建立されたが、1788年(天明8年)に大火で焼失し、その後再建されていません。
【生前墓である伊藤若冲の墓】
- 概要:伊藤若冲の墓(生前墓)は本山墓地にあります。伊藤若冲の墓の横には室町幕府幕府第8代将軍・足利義政と小倉百人一首の撰者・藤原定家の墓が並んでいます。
- 豆知識:伊藤若冲の号「若冲」は禅の師である相国寺の禅僧・大典顕常(だいてんけんじょう)から与えられたとも言われています、「若冲」は「老子」45章の「大盈若沖(大盈(だいえい)は冲(むな)しきが若(ごと)し」に由来しています。
【夏の蓮・見ごろ】
- 概要:相国寺は蓮(ハス)の名所です。放生池に蓮が植えられ、放生池の周りに蓮の鉢が置かれます。蓮は例年6月下旬頃から8月上旬頃に見ごろを迎えます。なお蓮には白光蓮・黄玉杯・楚天祥雲・八重茶碗蓮・落霞映雪・真如蓮・巨椋の曙などがあります。
【秋の紅葉・見ごろ】
- 概要:相国寺は紅葉の名所です。開山堂庭園・裏方丈庭園や山内にカエデ・イロハモミジ・イチョウなどが分布しています。紅葉は例年11月中旬頃から11月下旬頃に見ごろを迎えます。
【塔頭・大光明寺】
- 概要:大光明寺(だいこうみょうじ)は相国寺の塔頭です。大光明寺は1339年(延元4年・暦応2年)に後伏見天皇の女御・広義門院(西園寺寧子)が後伏見天皇の菩提を弔う為に夢窓国師・夢窓疎石を開山として創建しました。
【塔頭・玉龍院】
- 概要:玉龍院(ぎょくりゅういん)は相国寺の塔頭です。玉龍院は1388年(元中5年・嘉慶2年)に相国寺第5世・雲溪支山が創建したとも、室町幕府3代将軍・足利義満が相国寺第4世・太清宗渭を相国寺に迎請する為の禅室として創建したとも言われています。
【塔頭(山内塔頭・山外塔頭)】
- 概要:相国寺には大光明寺・玉龍院などの山内塔頭(たっちゅう)と金閣寺(きんかくじ)・銀閣寺(ぎんかくじ)などの山外塔頭があります。なお塔頭は祖師や高僧の死後、その弟子が祖師・高僧を慕って寄り沿うように創建した小さな寺院です。
- 金閣寺:金閣寺は1397年(応永4年)に室町幕府3代将軍・足利義満が山荘・北山殿を譲り受けて改築・新築し、北山第(北山殿)と名付けたのが起源です。
- 銀閣寺:銀閣寺は1473年(文明5年)に室町幕府8代将軍・足利義政が浄土寺跡に東山山荘・東山殿の造営したのが起源です。
【相国寺 備考(参考リンク・・・)】
*参考・・・相国寺(見どころ・アクセス・・・)ホームページ