宇治上神社本殿・宇治上神社見所(修学旅行・観光)

宇治上神社本殿

●宇治上神社本殿は1902年(明治35年)4月17日に国の重要文化財、1952年(昭和27年)3月29日に国宝に指定されました。
●宇治上神社本殿は平安時代後期(1086年~1184年)に宇治川(うじがわ)東岸の朝日山(あさひやま)山裾に建立されました。本殿は日本最古の神社建築と言われています。ちなみに2004年(平成16年)に宇治市歴史資料館・奈良文化財研究所(奈良市)が行った年輪年代測定法の調査により、1060年(康平3年)の木材が使われていることが分かりました。宇治川対岸の西岸には関白・藤原頼通(ふじわらのよりみち)が1052年(永承7年)に平等院(びょうどういん)を創建し、1053年(天喜元年)に鳳凰堂(阿弥陀堂)を建立していることから宇治上神社本殿も藤原頼通の宗教観を形にする為に建立したのではないかとも言われているそうです。なお宇治上神社本殿は覆屋内に一間社流造の内殿3棟(中殿・左殿・右殿)が並んでいます。
流造は神社建築の一形式です。流造は正面入口にあたる屋根の一方(前流れ)が長く延びた形式です。流造は伊勢神宮(いせじんぐう)に代表される神明造(しんめいづくり)から発展し、奈良時代末期から平安時代に成立し、全国に広がりました。流造では上賀茂神社(かみがもじんじゃ)・下鴨神社(しもがもじんじゃ)がよく知られています。流造では正面(桁行)の柱間が1間(柱2本)の場合には一間社流造、3間(柱4本)の場合には三間社流造、5間(柱6本)の場合には五間社流造になります。
檜皮葺は屋根葺手法の一形式です。檜皮葺では檜(ひのき)の樹皮を用いて屋根を葺きます。檜皮葺は日本以外では見られない日本古来の手法です。檜皮葺は飛鳥時代の668年(天智天皇7年)に滋賀県大津市の廃寺・崇福寺(すうふくじ)の諸堂が檜皮で葺かれた記録が最古の記録です。
●本殿は左殿(第1殿)に菟道稚郎子命(うじのわきのいらつこ)、中殿(第2殿)に第15代・応神天皇、右殿(第3殿)に第16代・仁徳天皇を祀っています。意菟道稚郎子命は第15代・応神天皇の皇子、第16代・仁徳天皇(大鷦鷯尊(おおさざきのみこと))は異母兄です。なお宇治上神社は菟道稚郎子皇子の離宮・桐原日桁宮(きりはらのひげたのみや)があった場所とも言われています。
菟道稚郎子命は4世紀頃に第15代・応神天皇と和珥氏(わにうじ)の宮主宅媛(みやぬしやかひめ)の皇子として生まれました。幼少の頃から書物に親しみ、日本最古の正史「日本書紀(にほんしょき)・奈良時代成立」によると百済(くだら)から来日した阿直岐(あちき)・王仁(わに)らに典籍(てんせき・漢籍)を学びました。第15代・応神天皇から寵愛され、兄を差し置いて皇太子に立てられました。310年(応神天皇41年)に第15代・応神天皇が崩御すると天皇に即位することになったが、異母兄・大鷦鷯尊(第16代・仁徳天皇)を推し、譲り合いによって天皇の空位が3年に及んだことから皇位を譲るべく自殺したと言われています。
宇治上神社見どころ

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