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金閣寺不動堂・金閣寺見所(修学旅行・観光)
金閣寺不動堂
●金閣寺不動堂は天正年間(1573年~1592年)に豊臣政権の五大老の一人だった宇喜多秀家(うきたひでいえ)が再建しました。不動堂は金閣寺山内最古の建物とも言われています。
宇喜多秀は1572年(元亀3年)に備前岡山城主・宇喜多直家(うきたなおいえ)の次男として生まれ、父・宇喜多直家の死後の1582年(天正10年)に織田信長(おだのぶなが)の計らいで家督を継ぎました。1582年(天正10年)の本能寺の変(ほんのうじのへん)後は関白・豊臣秀吉(とよとみひでよし)の寵愛を受け、「秀」の字を与えられ、秀家と名乗って猶子になり、1586年(天正14年)に豊臣秀吉の養女(前田利家(まえだとしいえ)の四女)・豪姫(ごうひめ)を正室にしました。1587年(天正15年)に本姓「豊臣」と名字「羽柴」を与えられ、1598年(慶長3年)に五大老(徳川家康(とくがわいえやす)・毛利輝元(もうりてるもと)・上杉景勝(うえすぎかげかつ)・前田利家(まえだとしいえ))の一人になりました。その後1600年(慶長5年)の関ヶ原の戦い(せきがはらのたたかい)で西軍主力として戦い、豪姫の兄・前田利長(まえだとしなが)によって死罪は免れ、1606年(慶長11年)に八丈島に配流されました。
金閣寺の前身で、北山殿(きたやまどの)・北山第(きたやまてい)とも言われる北山山荘は御所に匹敵する規模だったが、1408年(応永15年)に室町幕府3代将軍・足利義満(あしかがよしみつ)が死亡すると1409年(応永16年)に室町幕府第4代将軍・足利義持(あしかがよしもち)は北山山荘の一部を破却し、1419年(応永26年)に足利義満の妻・北山院(日野康子(ひのやすこ))が死亡すると金閣(舎利殿)以外の建物などは解体され、南禅寺(なんぜんじ)・建仁寺(けんにんじ)に寄贈されました。
●金閣寺不動堂は真言宗(しんごんしゅう)の宗祖である弘法大師(こうぼうだいし)・空海(くうかい)作とも言われている本尊(秘仏)・石不動明王と西園寺(さいおんじ)護摩堂の本尊・木造不動明王立像(重要文化財)を安置しています。石不動明王には体の悪い部分と同じ場所をなでると病気が平癒するご利益があると言われています。特に眼病に霊験があると言われています。
不動明王は密教の根本尊である大日如来(だいにちにょらい)の化身とされ、五大明王(降三世明王(ごうざんぜみょうおう)・軍荼利明王(ぐんだりみょうおう)・大威徳明王(だいいとくみょうおう)・金剛夜叉明王(こんごうやしゃみょうおう))の中心となる明王です。不動明王はヒンドゥー教の最高神・シヴァ神が起源とされ、804年(延暦23年)に遣唐使として唐に渡った弘法大師・空海が806年(大同元年)に密教とともに唐から不動明王の図像を持ち帰ったと言われています。
弘法大師・空海は奈良時代の774年(宝亀5年)に讃岐国多度郡屏風浦(香川県善通寺市)で父・佐伯直田公(さえきのあたいたぎみ)と母・阿刀大足(あとのおおたり)の妹の間に生まれました。ただ誕生日は明確ではありません。真言宗(しんごんしゅう)では空海が唐の高僧で、三蔵法師(さんぞうほうし)の一人である不空三蔵(不空金剛・ふくうこんごう)の生まれ変わりと考えられていることから誕生日は不空三蔵の入滅の日である6月15日とされています。789年(延暦8年)に15歳で母方の叔父・阿刀大足(あとのおおたり)のもとで論語・孝経・史伝などを学び、792年(延暦11年)に18歳で官僚育成機関である大学寮(だいがくりょう)に入って官吏としての学問を修めました。その後仏道を志して山林で修行し、三論宗(さんろんしゅう)の僧で、東大寺(とうだいじ)別当・勤操(ごんそう)のもとで南都仏教を学びました。804年(延暦23年)に遣唐使として唐(中国)に渡り、長安で青竜寺(せいりゅうじ)の恵果(えか)のもとで密教を学び、伝法阿闍梨位(でんぽうあじゃりい)の灌頂(かんじょう)を受け、遍照金剛(へんじょうこんごう)の灌頂名を与えられました。806年(大同元年)に帰国し、真言密教を日本に伝えて真言宗の開祖になりました。816年(弘仁7年)から高野山で金剛峯寺(こんごうぶじ)創建に着手し、823年(弘仁14年)に東寺を賜って真言密教の道場にしました。なお弘法大師・空海は835年(承和2年)3月21日に高野山で亡くなりました。
西園寺は鎌倉時代の1224年(元仁元年)に太政大臣・西園寺公経(さいおんじきんつね)が真言寺院として創建し、鎌倉幕府と西園寺家が緊密だったことから鎌倉時代に隆盛したが、鎌倉幕府が滅亡すると衰退し、室町時代に室町幕府3代将軍・足利義満(あしかがよしみつ)に金閣寺の前身である山荘を譲ると室町(上京区竹園町付近)に移転しました。
【金閣寺 備考】
★金閣寺の見どころを紹介しています。
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