八坂神社の見どころ完全ガイド|本殿などの観光スポット解説

八坂神社の見どころまとめ|国宝・重要文化財とおすすめ観光スポット
八坂神社は京都屈指の観光名所で、観光や修学旅行で絶対訪れたい人気スポットです。八坂神社には日本最大級の神社神殿と言われる本殿をはじめ、八坂神社のシンボルである西楼門、神輿が泰安される舞殿など多彩な見どころが揃っています。このページでは国宝・重要文化財やおすすめの観光スポットを分かりやすくまとめて解説し、歴史・建築様式なども交えて紹介します。
【本殿(国宝)の見どころ解説|八坂神社最大の見どころ】
本殿は八坂神社観光で最も有名な見どころで、必ず訪れるべき定番スポットです。本殿は面積約400坪・高さ約15メートルの日本最大級の神社神殿で、祇園祭のお千度の様に本殿の周りを一周するとその巨大なスケールを実感できます。本殿は中御座(なかござ)に素戔嗚尊(すさのをのみこと)、東御座に素戔嗚尊の妻・櫛稲田姫命(くしいなだひめのみこと)、西御座に素戔嗚尊の8人の子供・八柱御子神(やはしらのみこがみ)を祀り、厳粛な雰囲気に包まれています。古来から都の疫病除けの神社として信仰され、八坂神社を訪れた際に最初にお参りしたい神様です。
★本殿は平安時代(794年~1185年)初期に史上初の関白に就任した藤原基経(ふじわらのもとつね )が観慶寺感神院(かんぎょうじかんしんいん)を建立し、本殿を創建したとも言われています。現在の本殿は1654年(承応3年)に江戸幕府4代将軍・徳川家綱(とくがわいえつな)が再建しました。
★本殿は御所の紫宸殿(ししんでん)を模し、本殿と拝殿がひとつになった独特の様式で、祇園造(ぎおんづくり)・八坂造(やさかづくり)と言われています。屋根は入母屋造(いりもやづくり)の檜皮葺(ひわだぶき)です。
★本殿はその下に龍が棲むほど底知れぬくらい深い井戸「龍穴(りゅうけつ)」があると言われ、七不思議に数えられています。また本殿は玄関の東の柱から西に向かって柏手(かしわで)を打つと音が大きく反響して「龍吼(りゅうぼえ)」と言われ、七不思議に数えられています。
【西楼門(重要文化財)の見どころ解説|八坂神社のシンボル】
西楼門は八坂神社のシンボルで、訪れるべきスポットです。八坂神社の正門は南楼門だが、観光客や修学旅行生が四条通を通って参拝することが多く、西楼門は表玄関・ランドマークになっています。西楼門は朱塗り(しゅぬり)が美しく、絶好の撮影スポットで、八坂神社の中で一番写真・SNS映えします。西楼門は高さ約9メートルで、平安時代に貴族の護衛役だった随身(ずいしん)の木像2体が祀られています。石段の下から見上げると実際よりも高く、存在感があります。西楼門は夜叉門(やしゃもん)・籠門(かごもん)とも言われ、雨垂れがしないことから七不思議に数えられています。
★西楼門は応仁の乱で焼失しました。現在の西楼門は1497年(明応6年)に再建され、永禄年間(1558年~1570年)に檜皮葺から瓦葺(かわらぶき)に変えられました。1913年(大正2年)の四条通拡張に伴って、現在の場所に移されて翼廊(よくろう)が建立されました。2007年(平成19年)に朱塗りの塗り直し・瓦の葺き替えが行われ、美しい姿に蘇りました。
★西楼門は三間一戸(さんげんいっこ)の楼門で、屋根が切妻造(きりづまづくり)の本瓦葺(ほんがわらぶき)です。
【石鳥居(重要文化財)の見どころ解説|八坂神社の表玄関】
石鳥居は本殿・南楼門の南側で、表参道に建立されている八坂神社の表玄関です。石鳥居は観光客や修学旅行生だけでなく、祇園祭の神輿も出入りします。石鳥居は高さ約9.3メートルで、有栖川宮熾仁親王(ありすがわのみやたるひとしんのう)筆の扁額(へんがく)「八坂神社」が掛けられています。
★石鳥居は1646年(正保3年)に建立されたが、1662年(寛文2年)に寛文近江・若狭地震(かんぶんおうみ・わかさじしん)で倒壊し、1666年(寛文6年)に補修されました。
★石鳥居は花崗岩(かこうがん)製の明神鳥居(みょうじんとりい)です。
【舞殿(重要文化財)の見どころ解説|奉納行事】
舞殿は八坂神社の門前町(鳥居町)である祇園の風情を感じられる社殿です。花街である祇園の料亭・置屋(舞妓・芸妓)などから奉納された提灯(ちょうちん)が飾られ、華やかな空間になっており、人気の撮影スポットです。舞殿は祇園祭の際に3基の神輿(中御座・東御座・西御座神輿)が泰安されたり、奉納行事が行われたりし、重要な場所になっています。
★舞殿は1903年(明治36年)に建立されました。
★舞殿は入母屋造の銅板葺(どうばんぶき)です。
★例年節分に花街(祇園甲部・祇園東・宮川町・先斗町)の舞妓が舞を奉納し、豆まきを行います。舞妓は国内外の観光客に人気で大変混雑します。
【南楼門(重要文化財)の見どころ解説|八坂神社の正門】
南楼門は表参道に建立されている八坂神社の正門です。南楼門は本殿・舞殿と一直線上に位置し、境内の中心軸を形成する重要な建築物です。南楼門は本殿・舞殿と同じ高さの約14メートルで、三位一体(さんみいったい)を表していると言われています。
★南楼門は1866年(慶応2年)に火事で焼失しました。現在の南楼門は1879年(明治12年)に再建されました。かつて檜皮葺きだったが、1981年(昭和56年)に銅板葺に葺き替えられました。2017年(平成29年)に修理が完了し、140年振りに朱塗りの美しい姿に蘇りました。
★南楼門は三間一戸の楼門で、屋根が入母屋造の銅板葺です。東西に廻廊付きです。
【疫神社(重要文化財)の見どころ解説|八坂神社の境内摂社】
疫神社は蘇民将来(そみんしょうらい)を祀り、疫病除け(えきびょうよけ)のご利益があると言われています。本殿とともに地元の人々から疫病除けとして篤く信仰されています。
★疫神社は1823年(文政6年)頃に建立されました。疫神社はかつて絵馬舎近くに建立されていたが、1913年(大正2年)に現在の場所に移されました。
★疫神社は一間社(いっけんしゃ)流造(ながれづくり)の銅板葺です。
★例年7月31日に祇園祭の最後の行事である夏越祭(えきじんじゃなごしさい)が行われ、神前に粟餅を供え、鳥居に茅の輪(ちのわ)を設けて厄除け・無病息災を祈願します。
【北向蛭子社(重要文化財)の見どころ解説|八坂神社の境内末社】
北向蛭子社は素戔嗚尊の孫、大国主(おおくにぬし)の子で、商売繁盛・福の神とされる事代主神(ことしろぬしのみこと)を祀っています。門前町(鳥居町)で商業を営む地元の人々から篤く信仰されています。
★北向蛭子社は1646年(正保3年)に建立されたが、1662年(寛文2年)に地震で倒壊し、1666年(寛文6年)に補修・再建されました。
★北向蛭子社は一間社流造のこけら葺(こけらぶき)です。
★例年1月9日・10日に祇園のえべっさんが行われ、大判・小判・鯛などの縁起物を飾り、商売繁昌・家内安全のご利益がある福笹が授与されます。
【美御前社(重要文化財)の見どころ解説|八坂神社の境内末社】
美御前社は美を象徴する多紀理比売命(たぎりひめのみこと)・多岐都比売命(たぎつひめのみこと)・市杵島比売命(いちきしまひめのみこと)の宗像三女神(むなかたさんじょしん)を祀っています。美御前社は美容の神として、美容理容業者・化粧品業者だけでなく、舞妓からも信仰されています。美御前社では七不思議に数えられる力水(祗園神水)を飲んだ後に参拝すると美しくなるご利益があると言われ、八坂神社の中でも特に女性に人気の高いスポットです。
★美御前社は1591年(天正19年)に建立されました。
★美御前社は一間社流造の銅板葺です。
★美御前社の前からは神水・美容水が湧いています。
●上記以外は下記リンクから確認することができます。
八坂神社見どころ(摂社末社・四条御旅所など)
【八坂神社の見どころ 備考(参考リンク・・・)】
八坂神社では例年7月に祇園祭が行われ、山鉾巡行・神輿渡御などが見どころになっています。
●住所:京都府京都市東山区祇園町北側625
●アクセス:京阪本線の「祇園四条駅」下車徒歩約5分、阪急京都線の「京都河原町駅」下車徒歩約10分、バスの「祇園」下車後徒歩すぐ
*参考・・・八坂神社(見どころ・アクセス・・・)ホームページ
















