伏見稲荷大社御劔社・伏見稲荷大社見所(修学旅行・観光)

伏見稲荷大社御劔社(長者社神蹟)

●伏見稲荷大社御劔社(長者社神蹟)は一ノ峰(上之社神蹟)と御膳谷遙拝所の間にあります。御劔社は加茂玉依姫(かもたまよりひめ)を祀り、長者社(ちょうじゃしゃ)とも言われています。御劔社は山上古図に釼石(雷石)と記され、稲荷山の三つの峰と同じように古くからの神祭りの場であったと言われています。御劔社では後ろに剣のように尖り、しめ縄が巻かれた釼石(つるぎいし)、左に焼刃の水と呼ぶ井戸があります。ちなみに釼石は雷石とも言われています。なお謡曲「小鍛冶」によると平安時代中期に刀工・三条宗近(さんじょうむねちか)が第66代・一条天皇(いちじょうてんのう)から作刀の勅命を受け、稲荷大神の助けを得て、名刀・小狐丸(こぎつねまる)を鍛えたと語られています。
三条宗近は第66代・一条天皇から守り刀を作刀するようにと勅命を受けた橘道成(たちばなみちなり)から作刀の依頼されました。しかし満足いく太刀を作刀できずに困り果て、氏神である稲荷明神(いなりみょうじん)に祈願に出掛け、その道中で童子と出会い、童子は「安心してください。私が相槌を打ちましょう。」と言うと消えました。三条宗近は不可思議に思いながらも作刀を開始すると稲荷明神が現れて一緒に作刀しました。出来上がった太刀は素晴らしい出来で、三条宗近は「小狐丸」と命名しました。ちなみに花山稲荷神社(かざんいなりじんじゃ)にも同様の伝承が残されています。なお三条宗近は京都三条に居住していたと伝えられる刀工です。三条宗近は細身の小切先 (こぎっさき) で、そりの高い刀を作刀し、謡曲や歌舞伎で登場します。名物三日月宗近(国宝)は室町時代以来、童子切(どうじぎり)・鬼丸(おにまる)・大典太(おおでんた)・数珠丸(じゅずまる)とともに天下五剣に数えられています。
一般的に玉依媛命は日本神話に登場する女神で、初代・神武天皇の母とされています。また初代・神武天皇の祖母・豊玉毘売(とよたまびめ)の妹とされています。玉依媛命は日本最古の歴史書「古事記(こじき)・712年(和銅5年)編纂」に玉依毘売、日本最古の正史「日本書紀(にほんしょき)・720年(養老4年)完成」に玉依姫と記されています。玉依媛命は日本神話で海の神・綿津見神(わたつみのかみ)の娘とされ、うが草葺不合尊(うがやふきあえずのみこと)の妃となり、初代・神武天皇(神日本磐余彦尊(かむやまといわれびこのみこと)や彦五瀬命(ひこいつせのみこと)・稲飯命(いないのみこと)・三毛入野命(みけいりぬのみこと)を生んだとされています。
●伏見稲荷大社御劔社では例年11月6日に火焚祭(ひたきさい)が行われています。
火焚祭は古くから宮中で行われている新嘗祭(にいなめさい)が起源とも言われています。新嘗祭では天皇が五穀の新穀を全ての神々である天神地祇(てんじんちぎ)に供え、自らも食して収穫に感謝しました。新嘗祭は宮中三殿の近くの神嘉殿で行われていたそうです。新嘗祭は室町時代に民間にも広まり、竃(かまど)の神の祭り・火の神の祭りへと転化していたそうです。
【伏見稲荷大社 備考】
*参考・・・京都・伏見稲荷大社(アクセス・マップ・歴史・見どころ・・・)ホームページ
●伏見稲荷大社の歴史(創建から現在)を紹介しています。
伏見稲荷大社歴史(伊侶巨秦公(秦伊呂巨・秦伊呂具))
●伏見稲荷大社の見どころ(本殿・千本鳥居など)を紹介しています。
伏見稲荷大社見どころ(本殿・千本鳥居など)

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