2025年(巳年・蛇年・へびどし)の京都初詣スポット
2025年(巳年・蛇年)の京都初詣スポット
2025年(巳年・蛇年)の京都初詣スポットを紹介しています。初詣スポットには日體寺・蛇や龍を化身とするとも言われる弁財天を祀る寺社などがあります。日體寺は洛陽十二支妙見めぐりの巳(南南東)にあたり、清水の鎮宅妙見宮とも言われています。洛陽十二支妙見めぐりは京都市内で妙見大菩薩が祀られている十二箇所の霊場です。
【初詣の基礎知識・十二支(じゅうにし)】
十二支は子(ね・鼠(ねずみ))・丑(うし・牛)・寅(とら・虎)・卯(う・兎(うさぎ))・辰(たつ・龍(りゅう))・巳(み・蛇(へび))・午(うま・馬)・未(ひつじ・羊)・申(さる・猿)・酉(とり・鶏(にわとり))・戌(いぬ・犬)・亥(い・猪(いのしし))からなります。十二支は中国の殷(いん)時代(紀元前17世紀頃~紀元前1046年)に甲骨文字(こうこつもじ)を記す際に十干(じっかん)と組み合わされて日付の記録に利用されていました。中国の戦国時代(紀元前403年~紀元前221年)以降に日(日付)だけでなく、年・月・時刻・方位の記述にも利用されるようになりました。中国ではインドの木星紀年法を取り入れ、動物を当てはめたと言われています。日本では古代に中国から伝わり、5世紀の古墳の出土品に「辛亥年七月中。」などという干支が刻まれています。
【下鴨神社(しもがもじんじゃ)の末社・言社(ことしゃ)・左京区】
下鴨神社の末社・言社は何年でも、何年生まれでもご利益があるとも言われています。
言社は十二支の守護神です。言社の祭神・大国主命(おおくにぬしのみこと)は7つの名前と7つの働きを持ち、その名前ごとに7つの社が祀られています。巳(み)・未(ひつじ)の守護神は一言社(東社)、午(うま)の守護神は一言社(西社)、子(ね)の守護神は二言社(北社)、丑(うし)・亥(い)の守護神は二言社(南社)、卯(う)・酉(とり)の守護神は三言社(北社)、寅(とら)・戌(いぬ)の守護神は三言社(中社)、辰(たつ)・申(さる)の守護神は三言社(南社)です。
●言社・大国さまは起源が明確ではありません。言社は日本最古の歴史書「古事記(こじき)」の因幡の白兎(いなばのしろうさぎ)に登場する大国主命(おおくにぬしのみこと)を祀っています。
言社(アクセス・マップ・歴史・・・)
【日體寺(にったいじ)・東山区】
日體寺は洛陽十二支妙見めぐり(らくようじゅうにしみょうけんめぐり)の巳(南南東)にあたり、清水の鎮宅妙見宮(きよみずのちんたくみょうけんぐう)とも言われています。洛陽十二支妙見めぐりは京都市内で妙見大菩薩が祀られている十二箇所の霊場です。
●日體寺は1721年(享保6年)に悪法を打ち砕き、迷いを覚まさせる法華経折伏によって日蓮宗に帰依した常照院日體上人が創建したと言われています。また1732年(享保17年)に日忍(にちにん)が日體上人を開山として創建したとも言われています。明治維新後の神仏分離令・廃仏毀釈によって「洛陽十二支妙見めぐり」は衰退したが、1986年(昭和61年)に市内の日蓮宗寺院を中心にした「洛陽十二支妙見めぐり」が復活しました。巳の北辰妙見大菩薩は水火の災いを除き、怨敵の難を退け、家を修めるる守護神として信仰を集めています。なお日體寺は久遠実成本師釈迦牟尼佛(お釈迦様)を本尊として祀っています。
日體寺(アクセス・マップ・歴史・・・)
【三室戸寺(みむろとじ)・宇治市】
三室戸寺には境内入口に蛇体橋(じゃたいばし)があり、老翁の頭と蛇の体を持つ宇賀神(うがじん)の石像(狛蛇(こまへび))が本堂前に建立されています。カニを助けた娘が蛇に嫁入りを迫られ、カニが蛇を退治し、娘が蛇の供養の為に宇賀神の木像(非公開)を奉納したと言われ、宇賀神の石像(狛蛇)も建立されました。宇賀神を撫でると財運(金運)・良運がつくと言われています。また蛇の尾に金運、老翁のひげに健康長寿のご利益があるとも言われています。
●三室戸寺は寺伝によると770年(宝亀元年)に南都・大安寺の僧・行表が第49代・光仁天皇の勅願により、岩淵から出現した千手観音菩薩を本尊として創建したと言われています。その後第50代・桓武天皇が二丈の観音像を造仏し、その胎内に一尺二寸の観音像を納めたと言われています。寛平年間(889年~898年)に天台寺門宗の宗祖である智証大師・円珍が中興したとも言われたいます。その後度々焼失し、文明年間(1469年~1487年)に現在の場所に移りました。1573年(天正元年)に室町幕府第15代将軍・足利義昭に加勢したことから織田信長によって焼き討ちされ、1639年(寛永16年)に第107代・後陽成天皇の第11皇子で、聖護院門跡・道晃法親王が再興しました。その後江戸時代後期の1814年(文化11年)に現在の本堂が再建されました。
三室戸寺(アクセス・マップ・歴史・・・)
【大豊神社(おおとよじんじゃ)・左京区】
大豊神社は本殿に医薬を司る少彦名命(すくなひこなのみこと)を祀り、白と黒の2体の狛巳(こまみ)が置かれています。、狛巳は治病健康長寿・若返り・金運の象徴の象徴ともされています。
●大豊神社は社伝によると887年(仁和3年)に第55代・文徳天皇の外伯父、第57代・陽成天皇の外祖父である公卿・藤原長良の娘で、第59代・宇多天皇の女官・藤原淑子が第59代・宇多天皇の病気平癒祈願の為、医薬祖神・少彦名命を東山三十六峰の第15峰目である標高約132メートルの椿ヶ峰に祀ったのが起源とも言われています。その後第15代・応神天皇と菅原道真を合祀しました。1969年(昭和44年)に末社・大国社が建立されました。なお大豊神社は少彦名命・応神天皇・菅原道真を祀り、大国社は大国主命を祀っています。
大豊神社(アクセス・マップ・歴史・・・)
【上賀茂神社(かみがもじんじゃ)の境外摂社・大豊神社(おおとよじんじゃ)・北区】
大田神社には鳥居前に架けられている石橋右側下の水面に蛇が枕にしたと言われている小さな石「蛇の枕(じゃのまくら)」があります。蛇は雨を降らせる為、「蛇の枕」で雨乞いができると言われ、「雨石」とも言われています。
●大田神社は起源が明確ではありません。大田神社は上賀茂神社が建立される以前から祀られ、恩多社とも言われていました。平安時代中期の「延喜式神名帳・927年(延長5年)編纂」に記され、式内社に列せらました。その後1628年(寛永5年)に本殿・拝殿が造り替えられました。1939年(昭和14年)に大田ノ沢の杜若(カキツバタ)野生群落が国の天然記念物に指定されました。なお大田神社は天鈿女命を祀っています。
大田神社(アクセス・マップ・歴史・・・)
【玄武神社(げんぶじんじゃ)・北区】
本殿には亀に蛇が巻き付いた玄武像が安置されています。亀に長寿、蛇に商売繁盛のご利益があるとも言われています。玄武は北方を守護すると言われています。玄武は青龍・朱雀・白虎とともに王城の守護四神に数えられています。
●玄武神社は元慶年間(877年~884年)に第55代・文徳天皇の第1皇子・惟喬親王の母方の末裔・星野市正茂光が惟喬親王の霊を慰め、王城の鎮護とこの地の守護神として、惟喬親王寵愛で、惟喬親王の外祖父・紀名虎所有の剣を祀ったのが起源と言われています。玄武神社の名称は平安京の北にあり、北面の守護神・玄武に因んで名付けられました。その後966年(康保3年)に勅命によって鎮花祭(玄武神社やすらい祭)が行われました。1963年(昭和38年)に現在の社殿が再建されました。
玄武神社(アクセス・マップ・歴史・・・)
【弁財天(べんざいてん)を祀る寺社】
京都には蛇や龍を化身(けしん)とするとも言われる弁財天を祀る六波羅蜜寺(都七福神めぐり)・慈済院(天龍寺七福神めぐり)・妙音堂(伏見御所の弁財天)などがあります。
●六波羅蜜寺(ろくはらみつじ)は地蔵菩薩を祀る小堂宇があった場所とも言われています。六波羅蜜寺は951年(天暦5年)に第60代・醍醐天皇の第2皇子とも言われる市聖・空也上人が自ら刻んだ十一面観音像を道場に安置したのが起源とも言われています。また六波羅蜜寺は963年(応和3年)に鴨川東岸に本尊・観世音菩薩を安置する仮仏殿を建立し、大般若経供養会を行ったのが起源とも言われています。六波羅蜜寺は当初、西光寺と称しました。
六波羅蜜寺(アクセス・マップ・歴史・・・)
●慈済院(じさいいん)は1363年(正平18年・貞治2年)に天龍寺2世・無極志玄が創建しました。無極志玄は第84代・順徳天皇の孫・尊雅王を父として生まれ、鎌倉・浄智寺開山・南洲宏海の元で出家し、東福寺7世・無為昭元に学び、天龍寺開山である夢窓国師・夢窓疎石の法を継ぎました。寛永年間(1624年~1645年)に焼失して天龍寺山内に移ったが、その後も荒廃したり、焼失したりしました。
慈済院(アクセス・マップ・歴史・・・)
●妙音堂(みょうおんどう)は1901年(明治34年)から現在の場所に祀られるようになったとも言われています。妙音堂の本尊・青龍妙音弁財天画像は鎌倉時代の1306年(徳治元年)に西園寺公衡の長女・西園寺寧子が第93代・後伏見天皇の女御になる際に第二伝の念持仏として持参したものと言われています。その後伏見離宮に祀られ、南北朝時代に北朝初代・光厳天皇、北朝第2代・光明天皇、北朝第3代・崇光天皇と伝承され、江戸時代の享保年間(1716年~1736年)に伏見宮第15代・貞建親王の伏見邸が出町北鴨口に移った際に一緒に移されました。1869年(明治2年)に東京に移されたが、旧信徒の再三の請願によって現在の場所に堂宇が建立されて祀られるようになりました。
妙音堂(アクセス・マップ・歴史・・・)
【2025年(巳年・蛇年)の京都初詣スポット 備考】
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