平安神宮の見どころ完全ガイド|神苑などの観光スポット解説

平安神宮の見どころまとめ|国宝・重要文化財とおすすめ観光スポット
平安神宮は京都屈指の観光名所で、観光や修学旅行で絶対訪れたい人気スポットです。平安神宮には7代目・小川治兵衛が作庭した神苑をはじめ、外拝殿である大極殿、大極殿への出入口である応天門など多彩な見どころが揃っています。このページでは国宝・重要文化財やおすすめの観光スポットを分かりやすくまとめて解説し、歴史・建築様式なども交えて紹介します。
【神苑(名勝)の見どころ解説|平安神宮最大の見どころ】
神苑は平安神宮観光で最も有名な見どころで、必ず訪れるべき定番スポットです。神苑は社殿を取り囲むように作庭された面積約1万坪の池泉回遊式の名園で、趣が異なる四つの東神苑・中神苑・西神苑・南神苑に分かれています。神苑には梅・椿・桜・ツツジ・サツキ・藤・杜若(かきつばた)・花菖蒲(はなしょうぶ)などが植えられ、四季折々に美し光景が見られ、平安神宮の中で一番写真・SNS映えします。特に夜間に桜がライトアップされ、音楽が奏でられる紅しだれコンサートは幻想的で圧巻です。なお例年花菖蒲が見頃を迎える6月上旬と南神苑の「平安の苑」が作庭された9月19日に無料公開されます。
★神苑は1895年(明治28年)から造園家である7代目・小川治兵衛(おがわじへい)が20年以上掛けて作庭した傑作で、明治時代を代表する名園のひとつです。神苑は1895年(明治28年)に行われた内国博覧会の東方美術館跡に作庭されています。
★東神苑は栖鳳池(せいほういけ)に泰平閣(たいへいかく)が架けられています。泰平閣は大正時代に京都御所から移築され、格調があります。中神苑は蒼龍池(そうりゅういけ)に臥龍橋(がりゅうきょう)が架けらています。西神苑は白虎池(びゃっこいけ)畔に約200種・約2,000株の花菖蒲が分布し、初夏の見どころです。南神苑は仙台市長から寄贈された八重紅枝垂桜(やえべにしだれざくら)が植えられ、春の見どころです。
【大極殿(重要文化財)の見どころ解説|外拝殿】
大極殿は平安神宮の中心的な建築物で、必ず訪れるべきスポットです。大極殿は外拝殿(げはいでん)で、東本殿に祀られている桓武天皇(かんむてんのう)、西本殿に祀られている孝明天皇(こうめいてんのう)を参拝します。大極殿は平安京の朝堂院(ちょうどういん)の正殿である大極殿を模し、大きさ約8分の5で建立され、前庭に御所・紫宸殿(ししんでん)と同じように左近の桜・右近の橘(たちばな)が植えられ、格式ある佇まいに包まれています。
★大極殿は1895年(明治28年)に建立されました。大極殿は東京帝国大学名誉教授・伊東忠太(いとうちゅうた)、宮内省技師・木子清敬(きこきよよし)、佐々木岩次郎(ささきいわじろう)が設計しました。
★大極殿は面積約403.96平方メートル・正面約30メートルで、屋根が入母屋造(いりもやづくり)の本瓦葺(ほんがわらぶき)です。碧瓦(へきがわら・緑釉瓦)が葺かれ、棟の両端に金色の鴟尾(しび)が置かれ、細部まで美しく仕上げられています。
【蒼龍楼・白虎楼(重要文化財)の見どころ解説】
蒼龍楼(そうりゅうろう)・白虎楼(びゃっころう)はいずれも重要文化財で、蒼龍楼は大極殿の東側(東南)、白虎楼は大極殿の西側(西南)に建立されています。蒼龍楼・白虎楼は平安京の朝堂院の様式を模したものです。蒼龍楼・白虎楼の名称は四神(蒼龍・白虎・朱雀・玄武)に由来しているのが豆知識です。
★蒼龍楼・白虎楼は1895年(明治28年)に建立されました。大極殿と同じく、伊東忠太、木子清敬、佐々木岩次郎が設計しました。
★蒼龍楼・白虎楼は建築面積約96.98平方メートル・高さ約10メートルの二層(二階建て)の楼閣(ろうかく)で、屋根が本瓦葺です。二層目の中央と四隅に二階建ての楼閣が5つあり、珍しい建築様式が見どころです。
★蒼龍楼・白虎楼は東歩廊・西歩廊を通じて大極殿に繋がっています。全体として宮廷建築の優雅さが感じられ、写真映えします。東歩廊・西歩廊は1895年(明治28年)に建立されました。東歩廊・西歩廊は建築面積約201.76平方メートルで、屋根が切妻造(きりづまづくり)の本瓦葺です。
【応天門(重要文化財)の見どころ解説|平安神宮の神門】
応天門は大鳥居の北側に建立された神門で、平安神宮の表玄関になっており、大極殿への出入口になっています。応天門は参拝客を荘厳な雰囲気で迎え、写真スポットになっています。応天門は朝堂院の応天門を模し、大きさ約8分の5で設計されました。
★応天門は1895年(明治28年)に建立されました。応天門は大極殿と同じく、伊東忠太、木子清敬、佐々木岩次郎が設計しました。
★応天門は建築面積約132.20平方メートルの二階二重門(にかいにじゅうもん)の楼門(ろうもん)で、屋根が本瓦葺です。碧瓦(緑釉瓦)が葺かれ、緑青(ろくしょう)の連子窓(れんじまど)があり、碧瓦に連子窓が美しいアクセントとなっています。
【大鳥居(登録有形文化財)の見どころ解説|平安神宮のシンボル】
大鳥居は平安神宮のシンボル・ランドマークで、訪れるべきスポットです。大鳥居は高さ約24メートル・幅約18メートルで、圧倒的なスケールを誇る京都最大級の鳥居です。間近に近づくと圧倒的な存在感を実感できます。京都観光を代表するフォトスポットで、写真撮影がおすすめです。
★大鳥居は1928年(昭和3年)の昭和天皇(しょうわてんのう)御大礼(ごたいれい)の記念事業として建立されました。
★大鳥居は鉄筋コンクリート造(一部鉄骨造(てっこつづくり))です。大鳥居は柱の内部に階梯(かいてい)があり、笠木(かさぎ)まで昇ることができるそうです。
【本殿・内拝殿の見どころ解説|平安神宮の信仰の中心】
本殿は平安神宮の信仰の中心です。本殿・内拝殿は大極殿(外拝殿)の北側に建立され、本殿は東本殿に桓武天皇、西本殿に孝明天皇を祀り、厳粛で清らかな雰囲気に包まれています。平安遷都を行った桓武天皇は1895年(明治28年)に祭神に祀られ、平安京最後の天皇である孝明天皇は1940年(昭和15年)に祭神に加えられ、京都の歴史を感じることができます。
★本殿・内拝殿は1976年(昭和51年)に放火で焼失し、1979年(昭和54年)に再建されました。
★本殿は白木造(しらきづくり)で、七間社(しちけんしゃ)流造(ながれづくり)の銅板葺(どうはんぶき)です。
【神楽殿・額殿・斎館(登録有形文化財)の見どころ解説】
平安神宮にはいずれも登録有形文化財に指定されている神楽殿・額殿・斎館があります。神楽殿・額殿は対称の位置に建立され、廻廊(かいろう)に繋がっています。神楽殿は神楽(かぐら)を奉納したり、箏曲(そうきょく)を奏でたりする儀式殿です。額殿は四半敷(しはんじき)の総土間(どま)で、奉納された額や絵馬(えま)を掛け、額堂(がくどう)・絵馬堂(えまどう)とも言われます。斎館では神職などが神事の前に心身を清めます。
★神楽殿・額殿・斎館は1940年(昭和15年)に建立されました。
★神楽殿・額殿は規模・構造が同じ、建築面積約272平方メートルで、入母屋造の瓦葺です。斎館は建築面積約448平方メートルで、瓦葺(一部銅板葺)です。
●上記以外は下記リンクから確認することができます。
平安神宮見どころ(神門翼廊・東神庫など)
【平安神宮の見どころ 備考(参考リンク・・・)】
●住所:京都府京都市左京区岡崎西天王町97
●アクセス:京阪鴨東線の「神宮丸太町駅」下車徒歩約15分、地下鉄東西線の「東山駅」下車徒歩約10分、バスの「岡崎公園 美術館・平安神宮前」下車徒歩約3分または「岡崎公園 ロームシアター京都・みやこめっせ前」下車徒歩約3分
*参考・・・平安神宮(見どころ・アクセス・・・)ホームページ
















