御香宮神社見どころの簡単まとめ-本殿(重文)・庭園・御香水

御香宮神社見どころの修学旅行・観光ガイド
御香宮神社見どころを簡単にまとめてポイント解説します。見どころには神功皇后などを祀る最大のハイライトである本殿(重文)・貴重な表門(重文)・拝殿・石鳥居・美しい庭園・御香水・御香宮神幸祭などがあります。また金熨斗付太刀・摂社末社・鳥居・千姫神輿などの見どころもあります。(個別解説下記参照)
【本殿(重要文化財)・神功皇后-見どころ】
本殿は御香宮神社で絶対見る価値がある最大のハイライトです。本殿は豪壮で、華麗な桃山時代の特徴を持ち、意匠が魅力です。訪れた際には最初に参拝しましょう。
- 概要:本殿は主祭神に神功皇后(じんぐうこうごう)、相殿神に第14代・仲哀天皇(ちゅうあいてんのう)、第15代・応神天皇(おうじんてんのう)、第16代・仁徳天皇(にんとくてんのう)、高良大明神(こうらだいみょうじん)、宇倍大明神(うべだいみょうじん)、瀧祭神(たきまつりのかみ)、河上大明神(かわかみだいみょうじん)、菟道稚郎子尊(うじのわきのいらつこのみこと)、白菊大明神(しらぎくだいみょうじん)を祀っています。なお本殿には徳川家を表す三つ葉葵(みつばあおい)の紋や皇室を表す菊の紋などがあります。
- 歴史:本殿は1605年(慶長10年)に江戸幕府初代将軍・徳川家康の命により、京都所司代・板倉勝重(いたくらかつしげ)が普請奉行(ふしんぶぎょう)として再建しました。1990年(平成2年)に麒麟(きりん)・鶏(にわとり)などの極彩色の彫刻が復元されました。ちなみに本殿は桃山時代に関白・豊臣秀吉が伏見城を築城した際に伏見城内に遷され、鬼門の守護神になりました。
- 様式:本殿は五間社(ごけんしゃ)流造(ながれづくり)で、屋根が檜皮葺(ひわだぶき)です。本殿は向拝(こうはい)三間です。
【表門(重要文化財)・徳川頼房-見どころ】
表門は御香宮神社で見る価値があるハイライトです。表門は伏見城の大手門を前身とし、歴史が魅力です。表門には彫刻が施された蟇股があり、美しい彫刻に注目です。
- 概要:表門は蟇股(かえるまた)に楊香(ようこう)・敦巨(かっきょ)・唐夫人(とうふじん)・孟宗(もうそう)などの中国二十四孝の彫刻があります。表門には瓦に三つ葉葵の紋があります。
- 歴史:表門は1622年(元和8年)に水戸黄門(みとこうもん)とも言われる徳川光圀(とくがわみつくに)の父で、水戸徳川家初代・徳川頼房(とくがわよりふさ)の寄進により、伏見城の大手門を移築して建立されました。
- 様式:表門は薬医門(やくいもん)です。表門は屋根が切妻造(きりづまづくり)の本瓦葺(ほんがわらぶき)です。
【拝殿(京都府指定有形文化財)・徳川頼宣-見どころ】
拝殿は御香宮神社で見逃せない存在です。殿は豪壮で、華麗な建物になっています。
- 概要:拝殿は中国の登龍門(とうりゅうもん)の故事に基き、唐破風(からはふ)に極彩色の彫刻があります。
- 歴史:拝殿は1625年(寛永2年)に紀州徳川家初代・徳川頼宣(とくがわよりのぶ)の寄進によって建立されました。拝殿は伏見城の車寄だったとも言われています。1997年(平成9年)に半解体・修理が行われ、極彩色に復元されました。
- 様式:拝殿は中央が通り抜け可能な割拝殿(わりはいでん)構造です。拝殿は屋根が入母屋造(いりもやづくり)の本瓦葺です。
【金熨斗付太刀(重要文化財)-見どころ】
- 概要:金熨斗付太刀は長さ約69.7センチ(二尺三寸)です。金熨斗付太刀は関白・豊臣秀吉が願文を添えて奉納したとも言われています。なお金熨斗付太刀は東京国立博物館に委託されています。
- 歴史:金熨斗付太刀は備前長光(びぜんながみつ)が造刀したと言われています。
【御香水(伏見七名水)-見どころ】
御香水は御香宮神社で見る価値があるハイライトです。御香水は御香宮神社の社名の由来になっており、由緒が魅力です。
- 概要:御香水は名水百選に数えられます。御香水(石井)は白菊井・常盤井・春日井・竹中清水・田中清水・苔清水とともに伏見七名水に数えられたが、明治時代に枯れました。その後1982年(昭和57年)に復元されました。
- 歴史:御香水は862年(貞観4年)に境内から突然に湧き出たと言われています。御香水は徳川家康の九男・徳川義直(とくがわよしなお)、紀州徳川家初代・徳川頼宣、水戸徳川家初代・徳川頼房の産湯に使われたと言われています。
【庭園・枯山水式庭園-見どころ】
庭園は御香宮神社で本殿に次いで、見る価値があるハイライトです。庭園は小堀遠州が作庭した石庭を起源とし、歴史が魅力です。
- 概要:庭園・遠州ゆかりの石庭は枯山水式庭園です。庭園では手水鉢(ちょうずばち)に「文明九年(1477年)」の銘があります。また庭石には1868年(明治元年)の鳥羽・伏見の戦いによって焼かれた痕跡がある石もあるそうです。
- 歴史:庭園は1957年(昭和32年)に造園家・中根金作(なかねきんさく)が復元しました。ちなみに庭園は1623年(元和9年)に伏見奉行に任じられた小堀遠州(こぼりえんしゅう)が伏見奉行所内に作庭したが、明治時代以降に陸軍工兵隊・米軍キャンプ場を経て、1957年(昭和32年)に市営住宅地になった際に御香宮神社に移されました。
- ところがらの藤:庭園には後水尾上皇(第108代・後水尾天皇(ごみずのおてんぬ))が命名した「ところがらの藤」も植えられていました。
【若宮八幡社などの摂社末社-見どころ】
- 概要:境内には若宮八幡社・恵比須社・八坂社・住吉社・豊国社・大神宮・春日社・天満社・新宮社・熊野社・那智社・金札社・稲荷社・弁天社・松尾社・東照宮などの摂社・末社があります。
- 東照宮:東照宮は祭神として徳川家康を祀っています。
【鳥居・徳川宗将-見どころ】
- 概要:鳥居は江戸時代中期に紀州藩第7代藩主・徳川宗将(とくがわむねのぶ)が建立しました。ちなみに鳥居は紀州徳川家の祖・徳川頼宣が熊野石で建立したが、地震によって倒壊したことから木鳥居に代えられ、その後大手筋に移されました。
【千姫ゆかりの千姫神輿-見どころ】
- 概要:千姫神輿は日本一重い神輿とも言われています。千姫神輿は秋の御香宮神幸祭(ごこうしんこうさい)の際に特別公開されます。
- 歴史:千姫神輿は江戸幕府2代将軍・徳川秀忠(とくがわひでただ)の娘で、徳川家康の孫娘、そして豊臣秀頼(とよとみひでより)の正室・千姫(せんひめ)の初延祝いに奉納されたと言われています。
【算額(数学の問題・解法)-見どころ】
- 概要:算額は絵馬堂に2つあります。算額は数学の問題・解法を描いたものです。
- 歴史:算額は1つが1863年(文久3年)に西岡天極斎、もう1つが1683年(天和3年)に山本宗信が奉納したものです。なお山本宗信が奉納した算額の解答は八坂神社(やさかじんじゃ)にあるそうです。
【樹木「おそらく椿」・「ところがらの藤」-見どころ】
- 概要:御香宮神社には小堀遠州(こぼりえんしゅう)が「これほど見事な椿はおそらくほかにはない」と讃えた「おそらく椿」、後水尾上皇が命名した「ところがらの藤」、京都市指定天然記念物である蘇鉄(そてつ)などの樹木があります。なお「おそらく椿」は関白・豊臣秀吉が伏見城を築城した際、各地から集められたもので、樹齢400年以上と言われています。
【御香宮神幸祭・花傘総参宮-見どころ】
御香宮神幸祭は御香宮神社で見逃せない存在です。チャンスがあれば見学しましょう。
- 概要:御香宮神幸祭は例年10月に行われています。神幸祭では初日と最終日の前日に花傘総参宮が行われ、最終日に3基の神輿などが氏子地区を巡行します。なお神幸祭はかつて伏見祭とも言われ、洛南随一の大祭と称されました。
【御香宮神社 備考(参考リンク・・・)】
*参考・・・御香宮神社(見どころ・アクセス・・・)ホームページ