三千院見どころの簡単まとめ-往生極楽院(重文)・庭園

三千院(Sanzen-in Temple)

三千院見どころの修学旅行・観光ガイド

三千院見どころを簡単にまとめてポイント解説します。見どころには阿弥陀三尊を安置する最大のハイライトである貴重な往生極楽院(重文)・客殿・宸殿・美しい聚碧園・わらべ地蔵が置かれている有清園などがあります。また金色不動堂・観音堂・朱雀門・御殿門・聚碧園などの見どころもあります。(個別解説下記参照)

【往生極楽院(重要文化財)・阿弥陀三尊-見どころ】

往生極楽院は三千院で絶対見る価値がある最大のハイライトです。往生極楽院は堂内一杯に像高2メートルを越える阿弥陀三尊を安置しています。往生極楽院は有清園に建立され、散策しながらお参りしましょう。

  • 概要:往生極楽院は有清園(ゆうせいえん)の中にある杉苔(すぎごけ)に覆われた庭園・瑠璃光庭(るりこうてい)の中に建立されています。往生極楽院は小さなお堂で、高さ約2.3メートルの阿弥陀三尊(阿弥陀如来(あみだにょらい)・観世音菩薩(かんぜおんぼさつ)・勢至菩薩(せいしぼさつ))坐像(国宝)を堂内一杯に安置しています。往生極楽院は舟底型に折り上げられた天井に天女(てんにょ)や諸菩薩(ぼさつ)など極楽浄土(ごくらくじょうど)を表す天井画が描かれています。なお往生極楽院は阿弥陀堂と言われています。
  • 歴史:往生極楽院は1148年(久安4年)に建立されたと言われています。その後1616年(元和2年)に修理され、外側は建立当時のものはほとんど失われたと言われています。往生極楽院は元々、三千院と無関係だったが、1871年(明治4年)に三千院が移って来ると一部になりました。なお往生極楽院はかつて極楽院と言われていたが、1885年(明治18年)に名称を往生極楽院に改められました。
  • 様式:往生極楽院は屋根が入母屋造(いりもやづくり)のこけら葺(こけらぶき)です。天井を舟底型に折り上げています。往生極楽院は向拝(こうはい)一間です。往生極楽院は正面・奥行が桁行四間・梁間三間です。
  • 仏像:阿弥陀如来は来迎印を結び、観世音菩薩・勢至菩薩は合掌し、少し前かがみに跪く大和坐り(やまとずわり)になっています。
  • 寺伝:往生極楽院には985年(寛和元年)に「往生要集(おうじょうようしゅう)」の著者である恵心僧都(えしんそうず)・源信(げんしん)が姉・安養尼(あんように・願証尼(がんしょうに))とともに父母の菩提の為に建立したという寺伝が残されています。
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【客殿(龍禅院)・大原寺の政所-見どころ】

  • 概要:客殿は西側の勅使玄関(ちょくしげんかん)から続く書院です。客殿には鈴木松年(すずきしょうねん)筆の「松龍騰空図(しょうりゅうとうくうず)」・竹内栖鳳(たけうちせいほう)筆の「御殿場暮景図(ごてんばぼけいず)」・菊池芳文(きくちほうぶん)筆の「茅ヶ崎海岸図(ちがさきかいがんず)」・望月玉泉(みちづきぎょくせん)筆の「芦雁図(あしかりず)」・今尾景年(いまおけいねん)筆の「蓮池遊亀図(はすいけゆうきず)」など京都画壇で活躍した日本画家が描いた障壁画が飾れていたが、円融蔵に移されました。なお客殿は平安時代に龍禅院(りゅうぜんいん)と言われ、大原寺の政所でした。
  • 歴史:客殿は慶長年間(1596年~1614年)に関白・豊臣秀吉(とよとみひでよし)が御所・紫宸殿(ししんでん)を建て替えた際の旧材を使って建立されました。その後1912年(大正元年)に修補されました。

【宸殿(本堂)・薬師如来-見どころ】

宸殿は三千院で価値があるハイライトです。宸殿は三千院の本堂にあたり、最初にお参りしましょう。宸殿は御所の紫宸殿を模した宮殿風の建物で、玉座があります。

  • 概要:宸殿(しんでん)には中の間・東の間・西の間などがあります。中の間には天台宗の宗祖である伝教大師・最澄作とも言われる本尊(秘仏)・薬師如来(やくしにょらい)像が安置されています。宸殿は第112代・霊元天皇(れいげんてんのう)による扁額(へんがく)が掛けられています。東の間には玉座(ぎょくざ)が置かれ、玉座の間と言われています。また東の間には日本画家・下村観山(しもむらかんざん)が描いた虹の襖絵があり、虹の間とも言われています。西の間は救世観音(くぜかんのん)半跏像(重要文化財)・不動明王(ふどうみょうおう)立像(重要文化財)などを安置していたが、円融蔵に移されました。西の間には歴代住職法親王の尊牌が祀られています。
  • 歴史:宸殿は1926年(大正15年)に建立されました。宸殿はかつて宮中行事だった儀式・御懺法講(おせんぼうこう)を行う為に京都御所の紫宸殿(ししんでん)を模して建立されました。
  • 様式:宸殿は宮殿風寝殿造(しんでんづくり)です。

【金色不動堂・金色の不動明王-見どころ】

  • 概要:金色不動堂は護摩祈祷などが行われる祈願道場です。金色不動堂は智証大師(ちしょうだいし)・円珍(えんちん)作とも言われる金色で、像高約97センチの本尊(秘仏)・不動明王立像(重要文化財)を安置しています。
  • 歴史:金色不動堂は1989年(平成元年)に建立されました。
  • 行事:例年2月28日に星まつり、例年4月に金色不動大祭などが行われています。金色不動大祭期間中は開扉されます。

【観音堂・金色の観音-見どころ】

  • 概要:観音堂は高さ約3メートルの金色の観音(観音菩薩)像、小観音堂(北小観音堂・南小観音堂)は縁を結んだ方々の小観音像を安置しています。観音堂の横には補陀洛浄土(ふだらくじょうど)を模し、二十五菩薩(にじゅうごぼさつ)を配した石庭・二十五菩薩慈眼の庭が作庭されています。
  • 歴史:観音堂は1998年(平成10年)に両側の小観音堂とともに建立されました。

【朱雀門(極楽院の正門)-見どころ】

  • 概要:朱雀門(すざくもん)は往生極楽院の南側に建立されている朱塗り(しゅぬり)の門です。朱雀門はかつて極楽院の正門だったが、現在は常時閉じられているそうです。
  • 歴史:朱雀門は江戸時代に再建されました。
  • 様式:朱雀門は藤原時代の様式と言われています。朱雀門は四脚門(しきゃくもん)です。

【御殿門(玄関口)・石垣-見どころ】

御殿門は三千院で見逃せない存在です。御殿門は石垣が美しく、訪れた参拝者を向かい入れます。

  • 概要:御殿門(ごてんもん)は高い石垣に囲まれた三千院の玄関口に建立されています。石垣は近江坂本の穴太衆(あのうしゅう)が積んだと言われています。
  • 歴史:御殿門は2003年(平成15年)に修復されました。
  • 様式:御殿門は薬医門 (やくいもん)です。御殿門は正面・奥行が切妻造(きりづまづくり)の本瓦葺です。

【聚碧園(京都市指定名勝)・池泉回遊式庭園-見どころ】

聚碧園は三千院で往生極楽院に次いで、有清園とともに見る価値があるハイライトです。聚碧園は涙の桜が植えられ、桜シーズンに普段と違った美しい光景が見られます。聚碧園はインスタ映えします。

  • 概要:庭園・聚碧園(しゅうへきえん)は客殿の庭園で、池泉観賞式庭園です。聚碧園は東部が山畔を利用した上下二段式で、南部が円形とひょうたん形の池泉をむすんだ池庭です。聚碧園は隅に老木・涙の桜が植えられています。なお聚碧園には緑(碧)の集(聚)まる地という意味があります。
  • 歴史:聚碧園は江戸時代の茶人・金森宗和(かねもりそうわ)が自らの手を加えたとも言われています。
  • 豆知識:涙の桜は室町時代の歌僧・頓阿(とんあ)が詠んだ「見るたびに 袖こそ濡るれ 桜花 涙の種を 植えや置きけん」に由来しています。涙の桜は西行法師(さいぎょうほうし)お手植えとも、頓阿の友人・陵阿(りょうあ)のお手植えとも言われています。

【有清園(京都市指定名勝)・池泉回遊式庭園-見どころ】

有清園は三千院で往生極楽院に次いで、聚碧園とともに見る価値があるハイライトです。有清園は杉や桧などの木立があり、山桜・石楠花(シャクナゲ)・カエデなども分布し、四季折々に美しい光景が見られます。雪景色も絶景と言われています。有清園はインスタ映えします。

  • 概要:庭園・有清園(ゆうせいえん)は宸殿から往生極楽院を眺める池泉回遊式庭園です。有清園は青苔に杉や桧(ひのき)などの木立が並び、山畔を利用して上部に三段式になった滝を配し、渓谷式に水を流して池泉に注ぎます。有清園には彫刻家・杉村孝(すぎむらたかし)作のわらべ地蔵も置かれています。
  • 豆知識:有清園の名称は西晋の詩人・謝霊運(しゃれいうん)が詠んだ招隠詩(しょういんし)の一節「山水清音有(山水に清音有り)」に由来しています。

●上記以外は下記リンクから確認することができます。
三千院見どころ(阿弥陀石仏・弁財天など)

【三千院 備考(参考リンク・・・)】
*参考・・・三千院(見どころ・アクセス・・・)ホームページ

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