清凉寺見どころ-修学旅行・観光の豆知識・ポイント

清凉寺(Seiryo-ji Temple)

清凉寺見どころ-本堂・多宝塔・仁王門・阿弥陀堂・狂言堂

清凉寺の見どころを簡単にまとめてポイント解説します。見どころには「三国伝来の釈迦像」を安置する本堂(京都府指定文化財)、多宝塔(京都府指定文化財)、仁王像を安置する仁王門(京都府指定文化財)があります。また阿弥陀堂・狂言堂等も見逃せません。なお修学旅行や観光で見るべき文化財の概要・歴史・様式・豆知識などを解説しています。

【修学旅行・観光で絶対に見る価値がある本堂(京都府指定文化財)】

  • 見どころ概要:本堂は「生身の釈迦」とも言われる「三国伝来の釈迦像」を祀っています。本堂は三国伝来の本尊・釈迦如来(しゃかにょらい)像(国宝)を安置し、釈迦堂とも言われています。圧巻の本堂は清凉寺で最大のハイライトです。本堂は鎌倉時代に造仏された地蔵菩薩(じぞうぼさつ)立像(重要文化財)も安置しています。本堂には中国僧・隠元隆琦禅師(いんげんりゅうきぜんじ)筆による額「栴檀瑞像(せんだんずいぞう)」が掛けられています。
  • 歴史ポイント:本堂は1637年(寛永14年)に嵯峨大火で焼失し、1701年(元禄14年)に江戸幕府5代将軍・徳川綱吉(とくがわつなよし)の生母・桂昌院(けいしょういん)の発願と大坂の豪商・住友吉左衛門(すみともきちざえもん)の援助によって再建されました。なお桂昌院は内内陣の宮殿厨子(ずし)を寄進しました。
  • 様式:本堂は和様(わよう)と禅宗様(ぜんしゅうよう)の折衷の建物です。本堂は屋根が入母屋造(いりもやづくり)の本瓦葺(ほんがわらぶき)です。
  • 仏像:釈迦如来像はインドの優填王(うでんおう)がお釈迦さまの37歳の姿を栴檀(せんだん)の木で造らせた霊像を模刻したもので、インドから中国を経て日本に伝来したことから「三国伝来の釈迦像」と言われています。また釈迦如来像は生きているお釈迦さまを生き写していることから「生身の釈迦」と言われています。釈迦如来像は歴史的価値があります。
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【修学旅行・観光で見る価値がある多宝塔(京都府指定文化財)】

  • 見どころ概要:多宝塔は江戸風になっており、意匠が魅力です。多宝塔は清凉寺で本堂に次ぐハイライトです。多宝塔は多宝如来(たほうにょらい)を安置しています。多宝塔は尾垂木を竜頭にした江戸風になっています。
  • 歴史ポイント:多宝塔は1700年(元禄13年)に江戸(東京)・護国寺(ごこくじ)で釈迦如来像の出開帳を行った際に寄進によって江戸で建立され、その後1703年(元禄16年)に船で部材が運ばれて建立されました。
  • 様式:下層は屋根が本瓦葺、上層は屋根が本瓦型の銅瓦葺(どうばんぶき)です。

    【修学旅行・観光で見逃せない仁王門(京都府指定文化財)】

    • 見どころ概要:仁王門は渡月橋から真っすぐ伸びた道路の突き当たりに建立されていることから「(嵐山)嵯峨野の顔」とも称されています。仁王門は初層(一階)に室町時代に造仏された阿吽(あうん)の仁王(におう・金剛力士(こんごうりきし)像、上層(二階)に十六羅漢(じゅうろくらかん)像を安置しています。
    • 歴史ポイント:仁王門は1784年(天明4年)に再建されました。
    • 様式:仁王門は和様と禅宗様の折衷の二重門(二階建て)です。仁王門は屋根が入母屋造の本瓦葺です。なお仁王門は総ケヤキ(欅)造です。

    【修学旅行・観光で見逃せない阿弥陀堂】

    • 見どころ概要:阿弥陀堂は本堂の東に建立されています。阿弥陀堂は聖徳太子像などを安置しています。阿弥陀堂ではかつて阿弥陀三尊(あみださんぞん)坐像・兜跋毘沙門天(とばつびしゃもんてん)立像などを安置していたが、現在は霊宝館に移されています。阿弥陀如来像は「光源氏移し顔」と言われています。

      なお阿弥陀堂の前には雪のような八重の白梅があります。

    • 歴史ポイント:阿弥陀堂は1863年(文久3年)に再建されたとも言われています。なお阿弥陀堂は旧棲霞寺(せいかじ)の起源とも言われています。
    • 様式:阿弥陀堂は屋根が入母屋造の本瓦葺です。

    【一照院の位牌所として創建された大方丈】

    • 見どころ概要:大方丈は江戸幕府初代将軍・徳川家康(とくがわいえやす)と側室・英勝院(於大の方)が夭折した娘・一照院の位牌所として創建したと言われています。大方丈には狩野探幽(かのうたんゆう)が描いた襖絵が飾られました。
    • 歴史ポイント:大方丈は1637(寛永14年)に焼失し、享保年間(1716年~1736年)に再建されたと言われています。

    【摩尼殿とも言われる弁天堂】

    • 見どころ概要:弁天堂は本堂の後にある池に面して建立されています。弁天堂は摩尼殿とも言われています。
    • 歴史ポイント:弁天堂は江戸時代後期に建立されたとも言われています。
    • 様式:弁天堂は屋根が宝形造(ほうぎょうづくり)で、軒唐破風(のきからはふ)付きです。

    【一切経が納められている一切経蔵(輪蔵)】

    • 見どころ概要:一切経蔵(輪蔵)には唐紙製の明板本(みょうばんぼん)の一切経5,408巻が納められています。一切経は奝然上人(ちょうねんしょうにん)が宋(中国)から持ち帰ったと言われています。一切経蔵は傳大士(ふだいし)・笑仏を祀っています。
    • 歴史ポイント:一切経蔵は江戸時代中期に建立されたと言われています。

    【清凉晩鐘・五台晨鐘と言われ梵鐘を釣る鐘楼】

    • 見どころ概要:鐘楼は1484年(文明16年)に鋳造された梵鐘(京都府指定文化財)を釣っています。なお梵鐘は嵯峨八景・嵯峨十景に数えられ、清凉晩鐘・五台晨鐘とも言われました。
    • 歴史ポイント:鐘楼は江戸時代に建立されました。

    【修学旅行・観光で見逃せない狂言堂】

    • 見どころ概要:狂言堂は境内の西に建立されています。狂言堂では京都三大念仏狂言に数えられる嵯峨大念仏狂言が演じられています。狂言堂では嵯峨大念仏狂言保存会による嵯峨大念仏狂言(国の重要無形民俗文化財)が演じられます。なお嵯峨大念仏狂言は壬生狂言と同じく、円覚上人が始めたと言われています。

    【法隆寺の夢殿を模した聖徳太子殿】

    • 見どころ概要:聖徳太子殿(しょうとくたいしでん)は多宝塔の西に建立されています。
    • 様式:聖徳太子殿は奈良・法隆寺(ほうりゅうじ)の夢殿(国宝)を模して建立されました。ちなみに夢殿は739年(天平11年)に行信僧都(ぎょうしんそうず)が聖徳太子を偲び、聖徳太子一族の住居であった斑鳩宮(いかるがのみや)の旧地に建立した言われています。

    【修学旅行・観光で見逃せない庭園】

    • 見どころ概要:庭園(方丈前庭)は方丈の前にある枯山水式(かれさんすいしき)庭園です。庭園では四季折々に美しい光景が見られます。庭園は紅葉の名所と言われ、紅葉シーズンは特に美しいと言われています。庭園はインスタ映えします。
    • 歴史ポイント:庭園は小堀遠州(こぼりえんしゅう)が作庭したと言われています。

    【大坂城三ノ丸跡で発掘された豊臣秀頼首塚】

    • 見どころ概要:豊臣秀頼(とよとみひでより)首塚は1983年(昭和58年)に築かれました。1980年(昭和55年)の大坂城三ノ丸跡の発掘調査により、3人の頭蓋骨などが発見されました。頭蓋骨のひとつは20代の男性で、介錯された傷や左耳の障害などから関白・豊臣秀吉(とよとみひでよし)の子・豊臣秀頼と推測され、ゆかりのある清凉寺に移されました。
    • 歴史ポイント:豊臣秀頼は1615年(慶長20年)6月4日に母・淀殿(よどどの)とともに山里曲輪で自害したと言われています。

    【美しい桜と紅葉・見ごろ】

    • 見どころ概要:清凉寺は桜の名所・紅葉の名所です。境内に染井吉野・枝垂桜などの桜が植えられ、例年4月上旬頃から中旬頃に見ごろを迎えます。境内にモミジ・桜などが分布し、例年11月下旬頃から12月上旬頃に見ごろを迎えます。

    【阿弥陀三尊像などの寺宝を収蔵・展示する霊宝館】

    • 見どころ概要:霊宝館は文化財を収蔵・展示しています。霊宝館では旧棲霞寺の本尊・阿弥陀三尊像なども収蔵・展示しています。なお霊宝館は4月・5月・10月・11月に特別公開されます。

    【京都三大火祭に数えられるお松明式(涅槃会)】

    • 見どころ概要:お松明式(おたいまつしき)は仏教の開祖・お釈迦様(おしゃかさま)が80歳で入滅したとされる例年3月15日にが行われています。お松明式はお釈迦様が荼毘(だび)に付される様子を再現した行事で、京都の最古の行事のひとつとも言われています。お松明式では高さ7メートルの3本の松明を早稲・中稲・晩稲に見立てて、その火勢の強弱によってその年の農作物の豊凶を占います。
    • 豆知識:お松明式は8月16日の五山送り火・10月の由岐神社の祭礼・鞍馬の火祭とともに京都三大火祭に数えられています。

    【京の三大狂言に数えられる嵯峨大念仏狂言(重要無形民俗文化財)】

    • 見どころ概要:嵯峨大念仏狂言(さがだいねんぶつきょうげん)は例年3月15日・4月・10月などに行われています。嵯峨大念仏狂言は壬生狂言と同じく、鎌倉時代末期に円覚上人が始めたと言われています。なお嵯峨大念仏狂言は国の重要無形民俗文化財です。
    • 豆知識:嵯峨大念仏狂言は千本ゑんま堂(引接寺)のゑんま堂大念仏狂言・壬生寺の壬生狂言とともに京の三大狂言に数えられています。

    【名妓・夕霧太夫の追善法要である夕霧祭(夕霧供養)】

    • 見どころ概要:夕霧祭(ゆうぎりさい)は例年11月の第2日曜日に行われています。夕霧祭(夕霧供養)は大阪の名妓・夕霧太夫(ゆうぎりたゆう)の追善法要です。夕霧祭では京都・島原の太夫による舞が奉納され、道中も行われます。
    • 豆知識:清凉寺には夕霧太夫の墓があります。

    【清凉寺・嵯峨釈迦堂 備考(参考リンク・・・)】
    *参考・・・清凉寺・嵯峨釈迦堂(見どころ・アクセス・・・)ホームページ

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