石清水八幡宮の見どころ簡単解説-修学旅行・観光の豆知識

石清水八幡宮(Iwashimizu Hachimangu Shrine)

石清水八幡宮の見どころは本殿・黄金の雨樋・楼門・廻廊・五輪塔などです。

石清水八幡宮の見どころを簡単にまとめて解説します。文化財・見どころには織田信長が寄進した黄金の雨樋がある本殿(国宝)、出入口である楼門(国宝)、尼崎の豪商が寄進した五輪塔(重要文化財)などがあります。また廻廊・摂末社等も見逃せません。なお修学旅行や観光で見るべき文化財・見どころの概要・歴史・様式・豆知識などを解説しています。

【石清水八幡宮の歴史・簡単概要】

石清水八幡宮は859年(貞観元年)に南都(奈良)大安寺の僧・行教が豊前(大分)・宇佐八幡宮(宇佐神宮)の祭神・八幡大神から「吾れ都近き男山の峯に移座して国家を鎮護せん」という神託を受け、男山の峯に神霊を奉安したのが起源と言われています。翌860年(貞観2年)に第52代・清和天皇(せいわてんのう)が八幡造りの社殿(六宇の宝殿(ろくうのほうでん))を建立しました。石清水八幡宮の社名は男山に既にあった石清水山寺(摂社・石清水社)に由来しています。

【織田信長が寄進した黄金の雨樋がある本殿(国宝)】

  • 本殿の概要:本殿は修学旅行・観光で絶対に見る価値がある文化財です。本殿は内殿(内陣・正殿・後殿)と外殿(外陣・前殿)の屋根の谷に織田信長(おだのぶなが)寄進の黄金の雨樋があります。本殿は八幡造の本殿の中で、最古・最大規模と言われています。本殿は内殿・外殿に分かれ、中御前に第15代・応神天皇(おうじんてんのう)である誉田別命(ほんだわけのみこと)、東御前に神功皇后(じんぐうこうごう)である息長帯姫命 (おきながたらしひめのみこと)、西御前に宗像三女神(むなかたさんじょしん)である比咩大神 (ひめおおかみ)を祀っています。宗像三女神は多紀理毘売命(たぎりびめ)・市寸島姫命(いちきしまひめ)・多岐津比売命(たぎつひめ)の三柱です。
  • 本殿の歴史:本殿は1634年(寛永11年)に江戸幕府3代将軍・徳川家光(とくがわいえみつ)が再建しました。本殿は八幡造(はちまんづくり)の本殿の中で最古と言われています。ちなみに本殿は859年(貞観元年)に清和天皇の勅命によって創建され、その後度々焼失し、本殿は14度建立され、17度修理されたと言われています。
  • 本殿の様式:本殿は八幡造です。内殿は屋根が切妻造(きりづまづくり)の檜皮葺(ひわだぶき)、外殿は屋根が流造(ながれづくり)の檜皮葺です。内殿は桁行十一間・梁間二間、外殿は桁行十一間・梁間二間です。
  • 本殿の黄金の雨樋:黄金の雨樋は織田信長が寄進し、内殿と外殿の屋根の谷に通っています。織田信長は大山崎町の宝積寺(ほうしゃくじ)に雨宿りした際、本殿の木樋が損傷していると聞いて寄進したと言われています。
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【江戸幕府3代将軍・徳川家光が再建した幣殿及び舞殿(国宝)】

  • 幣殿及び舞殿の概要:幣殿及び舞殿は修学旅行・観光で見逃せません。幣殿及び舞殿は楼門の奥で、廻廊の中に建立されています。
  • 幣殿及び舞殿の歴史:幣殿及び舞殿は1634年(寛永11年)に徳川家光が再建しました。
  • 幣殿及び舞殿の様式:幣殿及び舞殿は屋根が切妻造の檜皮葺です。幣殿は桁行正面一間・背面三間・梁間一間、舞殿は桁行三間・梁間一間です。

【本殿への出入口である楼門(国宝)】

  • 楼門の概要:楼門は本殿に次ぎ、修学旅行・観光で見る価値がある文化財です。楼門は修学旅行生や観光客などの参拝者が本殿を参拝する際の出入口になっています。楼門は徳川家光が再建し、内側に葵の紋あります。楼門は前面に向唐破風(むこうからはふ)がある珍しい形式になっています。
  • 楼門の歴史:楼門は1634年(寛永11年)に徳川家光が再建しました。
  • 楼門の様式:楼門は一間一戸(いっけんいっこ)です。楼門は屋根が入母屋造(いりもやづくり)の檜皮葺です。楼門は桁行二間・梁間一間です。なお破風は屋根が向唐破風造の檜皮葺です。

【東門(国宝)・左甚五郎の作の「目貫きの猿」がある西門(国宝)】

  • 東門・西門の概要:東門・西門は東門が東側、西門に建立されています。西門には蟇股(かえるまた)に左甚五郎(ひだりじんごろう)作の彫刻「目貫きの猿」があります。猿は夜になると抜け出し、山麓の畑を荒らすので、動かないように右目に釘が打たれたと言われています。
  • 東門・西門の歴史:東門・西門は1634年(寛永11年)に徳川家光が再建しました。
  • 東門・西門の様式:東門・西門は一間一戸(いっけんいこ)です。東門・西門は屋根が切妻造の本瓦葺(ほんがわらぶき)です。

【長さ約180メートルの廻廊(国宝)】

  • 廻廊の概要:廻廊は楼門東門間・楼門西門間・背面に分かれています。廻廊は鬼門である東北部分が鬼門封じに土台の石垣が切り取られています。
  • 廻廊の歴史:廻廊は1634年(寛永11年)に徳川家光が再建しました。
  • 廻廊の様式:楼門東門間・楼門西門間・背面は屋根が入母屋造(いりもやづくり)の本瓦葺です。楼門東門間は桁行十三間・梁間二間、楼門西門間は桁行十三間・梁間二間、背面は桁行二十八間・梁間二間です。

【北総門・東総門・西総門(重要文化財)】

  • 総門の概要:総門には北総門・東総門・西総門があります。総門は社殿・摂末社を取り囲む築地塀(ついじべい)に建立されています。
  • 総門の歴史:北総門・東総門・西総門は江戸時代(1603年~1868年)前期に再建されたと言われています。
  • 総門の様式:北総門・東総門・西総門は四脚門(しきゃくもん)です。北総門・東総門・西総門は屋根が本瓦葺です。

【尼崎の豪商が寄進した高さ6メートルの五輪塔(重要文化財)】

  • 五輪塔の概要:五輪塔(航海記念塔・忌明塔)は修学旅行・観光で見逃せません。五輪塔は高さ6メートルで、日本最大規模とも言われています。五輪塔は航海記念塔・忌明塔とも言われています。
  • 五輪塔の歴史:五輪塔は鎌倉時代後期(1275年~1332年)に建立されたと言われています。五輪塔は摂津(兵庫)尼崎の豪商が祈願し、海難を免れたことから寄進したとも言われています。また鎌倉時代の蒙古襲来に際に西大寺(さいだいじ)の僧・叡尊(えいそん)が祈願し、神風が吹いたことから供養をする為に建立したとも言われています。
  • 五輪塔の様式:五輪塔は花崗岩製(かこうがん)です。

【高さ約2.15メートルの石燈籠(重要文化財)】

  • 石燈籠の概要:石燈籠は高さが約2.15メートルです。石燈籠は書院の庭に移されているが、かつては伊勢大神宮遙拝所の南にありました。
  • 石燈籠の歴史:石燈籠は1295年(永仁3年)に建立されたと言われています。石燈籠は竿に「永仁3年(1295年)乙未3月」の刻銘があり、「永仁の石灯籠」と言われています。
  • 石燈籠の様式:石燈籠は花崗岩製です。

【美しい桜・見ごろ】

  • 桜の概要:石清水八幡宮は八幡市を代表する桜名所で、桜シーズンに桜に美しく彩られます。神苑などに染井吉野・山桜など約200本、標高約143メートルの男山(おとこやま)一帯に染井吉野・山桜・枝垂桜など約2,000本の桜が分布しています。桜は例年4月上旬頃から中旬頃に見ごろを迎えます。なお男山は歴史的自然環境保全地域に指定されています。

【美しい紅葉・見ごろ】

  • 紅葉の概要:石清水八幡宮は桜だけでなく、紅葉の名所です。標高約143メートルの男山一帯にカエデ・モミジ・イチョウなどが分布しています。紅葉は例年11月中旬頃から下旬頃に見ごろを迎えます。

【河原社と称した摂社・高良神社】

  • 高良神社の概要:高良神社(こうらじんじゃ)は石清水八幡宮の摂社です。高良神社はかつて放生川(大谷川)近くに祀られ、河原社と称したとも言われています。
  • 高良神社の歴史:高良神社は860年(貞観2年)または869年(貞観11年)に創建されたとも言われています。なお高良神社は行教が建立した神殿の跡とも言われています。

【住吉社など摂末社(摂社・末社)】

  • 摂末社の概要:石清水八幡宮には高良神社以外にも住吉社・若宮社・若宮殿社・水若宮・狩尾社などの摂末社があります。
  • 住吉社の概要:住吉社は底筒男命(そこつつのおのみこと)・中筒男命(なかつつのおのみこと)・表筒男命(うわつつのおのみこと)を祀っています。住吉社(重要文化財)は江戸時代(1603年~1868年)前期に建立されました。住吉社は一間社流造の檜皮葺です。
  • 若宮社の概要:若宮社は第16代・仁徳天皇(にんとくてんのう)を祀っています。若宮社(重要文化財)は江戸時代(1603年~1868年)前期に建立されました。若宮社は日吉造の檜皮葺です。
  • 若宮殿社の概要:若宮殿社は第15代・応神天皇(おうじんてんのう)の皇女を祀っています。若宮殿社(重要文化財)は江戸時代(1603年~1868年)前期に建立されました。若宮殿社は三間社流造です。
  • 水若宮社の概要:水若宮社は宇治稚郎子命(うじのわきいらつこのみこと)を祀っています。水若宮社(重要文化財)は江戸時代(1603年~1868年)前期に建立されました。水若宮社は一間社流造の檜皮葺です。
  • 狩尾社の概要:狩尾社(とがのおしゃ)は天照大御神(あまてらすおおみかみ)・大己貴命(おおなむちのみこと)・天児屋根命(あめのこやねのみこと)を祀っています。狩尾社(重要文化財)は1601年(慶長6年)に建立されました。

【日本三大勅祭に数えられた石清水祭】

  • 石清水祭の概要:石清水祭(いわしみずさい)は日本三大勅祭に数えられています。石清水祭は神仏習合時代に放生会と言われていました。石清水祭は例年9月15日に行われています。石清水祭は863年(貞観5年)旧暦8月15日に行われた石清水放生会が起源です。石清水祭では放生川(大谷川)に魚鳥を放ち、童子が胡蝶の舞(こちょうのまい)を舞い、鳳輦(ほうれん)が本殿に還幸します。
  • 石清水祭の豆知識:石清水祭は上賀茂神社と下鴨神社の葵祭(賀茂祭)・奈良春日大社の春日祭とともに日本三大勅祭に数えられました。また石清水祭は葵祭の北祭に対し、南祭とも言われました。

【石清水灯燎華などが催される男山桜まつり】

  • 男山桜まつりの概要:男山桜まつり(おとこやまさくらまつり)は例年3月21日から4月30日に行われています。男山桜まつりでは神賑芸能奉納などが行われたり、茶席(有料)が設けられたりします。男山桜まつりでは石清水灯燎華(とうりょうか)も行われ、ボンボリが灯されて夜間の特別拝観も行われます。

【石清水八幡宮 備考(参考リンク・・・)】
*参考・・・石清水八幡宮(見どころ・アクセス・・・)ホームページ

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