金地院の見どころ-修学旅行・観光の簡単解説
金地院の見どころは方丈・八窓席・東照宮・明智門・庭園・開山堂などです。
金地院の見どころを簡単にまとめて解説します。見どころには金地院崇伝が建立した方丈(重要文化財)、小堀遠州が改修した茶室・八窓席(重要文化財)、小堀遠州が作庭した庭園「鶴亀の庭」(特別名勝)などがあります。また明智門・御成門・庭園なども見逃せません。
- 本尊・地蔵菩薩を祀り、本堂にあたる方丈(重要文化財)
- 京都三名席に数えられた茶室・八窓席(重要文化財)
- 徳川家康の遺髪と念持仏を祀る東照宮(重要文化財)
- 明智光秀の寄進で建てられ、大徳寺から移築された明智門
- 小堀遠州が作庭した庭園「鶴亀の庭」(特別名勝)
【本尊・地蔵菩薩を祀り、本堂にあたる方丈(重要文化財)-見どころ】
方丈は絶対に見る価値がある文化財です。方丈は金地院の本堂で、禅宗寺院の方丈に典型的な六間取りです。方丈は仏間・室中・富貴の間(衣鉢の間)・次の間(檀那の間)・鶴の間(礼の間)・菊の間(書院の間)があり、仏間に本尊・地蔵菩薩(じぞうぼさつ)像を安置しています。方丈には絵師・狩野探幽(かのうたんゆう)や狩野尚信(かのうなおのぶ)が描いた襖絵があります。なお方丈は正面に山岡鉄舟(やまおかてっしゅう)が書いた「布金道場」が掛けられています。
- 歴史:方丈は1627年(寛永4年)に金地院崇伝が建立したと言われています。また方丈は寺伝によると1611年(慶長16年)に金地院崇伝が江戸幕府3代将軍・徳川家光(とくがわいえみつ)から伏見城の遺構を賜り、金地院に移築して建立したとも言わています。
- 様式:方丈は入母屋造(いりもやづくり)のこけら葺(こけらぶき)です。方丈は桁行約26.3メートル・梁間約19.6メートルです。
【京都三名席に数えられた茶室・八窓席(重要文化財)-見どころ】
茶室・八窓席は見逃せません。八窓席は方丈の北側にある小書院にあります。八窓席には三畳台目茶室・水屋の間などがあります。八窓席には長谷川等伯(はせがわとうはく)が描いた「猿猴捉月図」・「老松」があります。八窓席は大徳寺(だいとくじ)の塔頭・孤篷庵(こほうあん)の茶室・忘筌(ぼうせん)と曼殊院(まんしゅいん)の茶室・八窓軒(はっそうけん)とともに京都三名席と言われています。
- 歴史:八窓席は1628年(寛永5年)までに完成したと言われています。八窓席は金地院崇伝が小堀遠州(こぼりえんしゅう)に設計を依頼して建てられたと考えられていたが、1950年(昭和25年)の解体修理により、小堀遠州が織田有楽斎(おだうらくさい・織田長益(おだながます))好みの茶室を改修したことが分かりました。
- 様式:八窓席はこけら葺・桟瓦葺(さんがわらぶき)です。
- 豆知識:八窓席には名称の由来通りに8つの窓があったが、明治時代(1868年~1912年)の修築によって6つになったと言われています。
【徳川家康の遺髪と念持仏を祀る東照宮(重要文化財)-見どころ】
東照宮は見逃せません。東照宮には江戸幕府初代将軍・徳川家康(とくがわいえやす)の遺髪と念持仏(ねんじぶつ)が祀られています。東照宮には本殿・拝殿・石の間があり、拝殿の天井に絵師・狩野孝信(かのうたかのぶ)の子・狩野探幽が描いた「鳴龍」があります。また欄間には土佐光起(とさみつおき)の絵・青蓮院宮尊純法親王による額「三十六歌仙」が掛けられています。
- 歴史:東照宮は1628年(寛永5年)に徳川家康の遺言によって建立されました。
- 様式:東照宮は京都唯一の権現造(ごんげんづくり)様式です。本殿は入母屋造の檜皮葺です。本殿は桁行三間・梁間二間です。石の間の概要:石の間は両下造(りょうげづく)の本瓦葺(ほんがわらぶき)です。石の間は桁行三間・梁間一間です。拝殿は正面千鳥破風(ちどりはふ)・軒唐破風(のきからはふ)付きの本瓦葺です。拝殿は桁行三間・梁間二間です。
【金地院崇伝の塔所で、十六羅漢を祀る開山堂-見どころ】
開山堂は金地院崇伝・以心崇伝の塔所です。開山堂は十六羅漢(じゅうろくらかん)像を安置しています。開山堂は第108代・後水尾天皇(ごみずのおてんのう)の勅額が掛けられています。
【明智光秀の寄進で建立され、大徳寺から移築された明智門-見どころ】
明智門は明智光秀にゆかりがあります。明智門は唐門が豊国神社(とよくにじんじゃ)に移築された為、大徳寺から明智門を買い取って建立されることになりました。
- 歴史:明智門は1887年(明治19年)に大徳寺(だいとくじ)から移築して建立されました。なお明智門は1582年(天正10年)に明智光秀(あけちみつひでが)が母の菩提(ぼだい)を弔う為に銀を寄進して大徳寺に建立されました。
【表門・御成門など明智門以外の門-見どころ】
門には明智門以外に一般の表門・大門・貴人用の御成門(おなりもん)・東照宮に通じる御透門(すきもんもん)・東照宮の玄関門である楼門(ろうもん)があります。楼門には扁額「東照宮」が掛けられ、2体の木造が安置されています。木造は江戸幕府初代将軍・徳川家康と金地院崇伝の木造とも言われています。
【小堀遠州が作庭した庭園「鶴亀の庭」(特別名勝)-見どころ】
庭園「鶴亀の庭」は方丈に次ぎ、見る価値があります。庭園「鶴亀の庭」は作庭の名手・小堀遠州が作庭し、禅寺として珍しい豪快で、華やか庭園になっています。庭園は蓬莱(ほうらい)式枯山水(かれさんすい)庭園です。庭園は方丈から見て右手に鶴、左手に亀が配されています。全国の大名から名石が寄進されたと言われています。
- 歴史:庭園は1629年(寛永6年)に金地院崇伝が徳川家光の為に小堀遠州に作庭させ、1632年(寛永9年)に完成しました。庭園は小堀遠州が作庭したという確実な資料が残っている唯一の庭園と言われています。
【本山である南禅寺-見どころ】
南禅寺は金地院の本山です。南禅寺は第88代・後嵯峨天皇(ごさがてんのう)が造営した離宮・禅林寺殿(ぜんりんじどの)があった場所です。1291年(正応4年)に亀山法皇(第90代・亀山天皇(かめやまてんのう))が無関普門(むかんふもん)を開山として離宮を寺院に改めました。
【金地院 備考(参考リンク・・・)】
*参考・・・金地院(見どころ・アクセス・・・)wikipedia