宇治上神社の見どころ-修学旅行・観光の簡単まとめ

宇治上神社(Ujigami Shrine)

宇治上神社の国宝・重文などの文化財の見どころ解説

宇治上神社の見どころを簡単にまとめて解説します。見どころには日本最古の神社建築と言われる本殿(国宝)、鎌倉時代の優れた建物遺構と言われる拝殿(国宝)、天降石や岩神さんと言われる巨石などがあります。また清め砂・桐原水・春日神社なども見逃せません。

【日本最古の神社建築と言われる本殿(国宝)の解説】

  • 概要:本殿は絶対に見る価値があるハイライトです。本殿は千年近く前に建立され、日本最古の神社建築と言われています。本殿は覆屋(おおいや)内に内殿3棟(中殿・左殿・右殿)が並んで建立され、左殿が第一殿、中殿が第二殿、右殿が第三殿と言われています。左殿は菟道稚郎子命(うじのわきいらつこのみこと)、中殿は第15代・応神天皇(おうじんてんのう)、右殿は第16代・仁徳天皇(にんとくてんのう)を祀っています。左殿の意菟道稚郎子命は中殿の応神天皇の皇子で、右殿の仁徳天皇の異母弟になります。菟道稚郎子命は日本最古の正史「日本書紀(にほんしょき)・720年(養老4年)完成」によると父・応神天皇に寵愛されて皇太子になったが、異母兄で、仁徳天皇となる大鷦鷯尊(おおさざきのみこと)に皇位を譲るべく、自殺したと言われています。
  • 歴史:本殿は平安時代後期(1086年~1184年)に建立されました。覆屋は鎌倉時代(1185年~1333年)に建立されたとも言われています。その後1697年(元禄10年)・1724年(享保9年)に修理が行われ、2013年(平成25年)から2015年(平成27年)に檜皮葺の葺き替えが行われました。
  • 様式:本殿は中殿・左殿・右殿が一間社(いっけんしゃ)流造(ながれづくり)で、檜皮葺(ひわだぶき)です。中殿は左殿・右殿よりも小さくなっています。本殿は桁行(けたゆき)五間・梁間(はりま)三間です。なお蟇股(かえるまた)は醍醐寺(だいごじ)薬師堂・中尊寺(ちゅうそんじ)金色堂とともに藤原時代の三名蟇股と言われています。
  • 扉絵:本殿は左殿・右殿に扉絵(重要文化財)が描かれています。左殿は内陣扉に翳(さしは)を持つ唐装(とうそう)の童子(どうじ)像2体、右殿は内陣扉に笏(しゃく)を持つ束帯(そくたい)姿の随身(ずいじん)像2体が描かれています。扉絵は平安時代(794年~1185年)に描かれたと言われているが、かなり剥落しています。
  • 豆知識:本殿は2004年(平成16年)の年輪年代測定法の調査により、1060年(康平3年)の木材が使われていることが分かりました。
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【鎌倉時代の優れた建物遺構と言われる拝殿(国宝)の解説】

  • 概要:拝殿は本殿に次ぎ、見る価値があるハイライトです。拝殿は本殿前に建立されています。拝殿は内部に天井と板床を張り、周囲に榑縁(くれえん)が巡らされ、蔀戸(しとみど)が多く用いられています。
  • 歴史:拝殿は鎌倉時代前期(1185年~1274年)に建立されたと言われています。拝殿は2013年(平成25年)から2015年(平成27年)に檜皮葺の葺き替えが行われました。
  • 拝殿の様式:拝殿は寝殿造(しんでんづくり)です。拝殿は切妻造(きりづまづくり)の檜皮葺です。拝殿は向拝(こうはい)一間で、両妻(りょうつま)一間通りに庇(ひさし)付きです。拝殿は桁行六間・梁間三間です。
  • 豆知識:拝殿は2004年(平成16年)の年輪年代測定法の調査により、1215年(建保3年)のヒノキ(桧)が使われていることが分かりました。

【円錐状の砂の山である清め砂の解説】

  • 概要:清め砂は拝殿前にある円錐状の2つの砂の山です。清め砂は9月1日に行われる八朔祭(はっさくさい)の際に氏子さんの奉仕によって造られ、1年間盛られ続けられるそうです。清め砂は拝殿横の授与所で購入することもできるそうです。

【天降石や岩神さんとも言われる巨石の解説】

  • 概要:巨石は磐境信仰(いわくらしんこう)による創祀とも言われています。巨石は天降石(てんこうせき)や岩神さんとも言われています。巨石には参拝者がお願い事をする為に積んだ小石がたくさんあります。

【宇治七名水に数えられた湧水・桐原水の解説】

  • 概要:桐原水(きりはらみず)は見逃せません。桐原水は宇治七名水に数えられ、宇治七名水の中で唯一現存している湧水です。桐原水は境内から湧き出る湧水です。桐原水は例年6月1日の献茶祭の際に桐原水でたてた煎茶が神前に供えられます。
  • 豆知識:桐原水は阿弥陀水(平等院(びょうどういん)鳳凰堂南崖)・法華水(平等院の塔頭(たっちゅう)・浄土院(じょうどいん))・公文水(橋姫神社(はしひめじんじゃ))・泉殿(JR宇治駅北)・高浄水(泉殿付近)・百夜月井(宇治町四番保)とともに宇治七名水に数えられ、唯一現存している湧水です。宇治七名水は宇治茶に不可欠な水として定められました。

【建甕槌命を祀る摂社・春日神社(重要文化財)の解説】

  • 概要:春日神社(かすがじんじゃ)は摂社(せっしゃ)です。春日神社は建甕槌命(たけみかづちのみこと)・天児屋根命(あめのこやねのみこと)を祀っています。
  • 歴史:春日神社は本殿が鎌倉時代後期(1275年~1332年)に建立とされと言われています。
  • 様式:本殿は一間社流造で、檜皮葺です。

【住吉社などの摂末社(摂社・末社)の解説】

  • 概要:宇治上神社には春日神社以外にも住吉社(すみともしゃ)・香椎社(かしいしゃ)・武本稲荷社(たけもといなりしゃ)・厳島社(いつくしましゃ)などの摂末社が祀られています。
  • 住吉社は住吉三神(すみよしさんじん)、香椎社は神功皇后(じんぐうこうごう)・武内宿禰神(たけしうちのすくねのかみ)、武本稲荷社は倉稲魂命(うかのみたまのみこと)、厳島社は市杵島姫命(いつきしまひめのみこと)を祀っています。

【桜・モミジ・ケヤキ(宇治市名木百選)などの樹木の解説】

  • 概要:宇治上神社には桜・モミジ・ケヤキなどの樹木が植えられています。桜は例年3月下旬頃から4月上旬頃に見ごろを迎えます。モミジなどの紅葉は例年11月下旬頃から12月上旬頃に見ごろを迎えます。ケヤキ(宇治市名木百選)は樹齢約300年で、樹高約27メートル・幹回り約4.8メートルです。

【うさぎみくじ・ご利益の解説】

  • 概要:うさぎみくじは売店で授与(有料)されています。うさぎみくじは顔が少し上向きで、薄いピンク・薄いブルー・薄いイエロー・白の四色があります。うさぎみくじは祭神・菟道稚郎子皇子が大阪河内から京都宇治に来た際、うさぎが迷ったのを道案内したとも、うさぎの群れが通ったとも言われることに由来しています。一体であった宇治神社(うじじんじゃ)ではみかえり兎おみくじが授与(有料)されています。

【一体だった宇治神社の解説】

  • 概要:宇治神社は一体の存在とされ、両社は宇治離宮明神(八幡宮)・離宮社などと称されていたそうです。宇治神社は菟道稚郎子命を祀っています。
  • 歴史:宇治神社は第15代・応神天皇の皇子・菟道稚郎子命が亡くなり、異母兄で、第16代・仁徳天皇が菟道稚郎子の神霊を祠に祀ったのが起源と言われています。

【平等院(世界遺産)の解説】

  • 概要:宇治上神社は宇治川(うじがわ)対岸に平等院が創建されると宇治神社ともに平等院の鎮守社になったとも言われています。
  • 歴史:平等院は1052年(永承7年)に関白・藤原頼通(ふじわらのよりみち)が別荘・宇治殿の寝殿を本堂に改め、天台宗(てんだいしゅう)の僧・明尊(みょうそん)を開山に藤原氏の氏寺として創建しました。

【宇治上神社の見どころ 備考(参考リンク・・・)】
*参考・・・宇治上神社(見どころ・アクセス・・・)ホームページ

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