白峯神宮の見どころ簡単解説-修学旅行・観光の豆知識

白峯神宮見どころ

白峯神宮の見どころは本殿・地主社・伴緒社・飛鳥井・蹴鞠の碑などです。

白峯神宮の見どころを簡単にまとめて解説します。文化財・見どころには淳仁天皇・崇徳天皇を祀る本殿、清少納言の「枕草子」に記さる名水・飛鳥井、スポーツ上達のご利益がある人気の蹴鞠の碑(撫で鞠)などがあります。また地主社・伴緒社等も見逃せません。なお修学旅行や観光で見るべき文化財・見どころの概要・歴史・様式・豆知識などを解説しています。

【白峯神宮の歴史・簡単概要】

白峯神宮とは蹴鞠・和歌の宗家であった飛鳥井邸があった場所です。1868年(明治元年)に第122代・明治天皇が父で、第121代・孝明天皇の遺志を継承し、讃岐の白峯陵から第75代・崇徳天皇の霊を移して造営しました。崇徳天皇は1156年(保元元年)の保元の乱で讃岐に配流されて亡くなりました。その後1874年(明治6年)に淡路島の淡路陵から第47代・淳仁天皇(廃帝・淡路廃帝)の霊を移して合祀しました。淳仁天皇は764年(天平宝字8年)の藤原仲麻呂の乱で淡路に配流されて亡くなりました。

【第47代・淳仁天皇と第75代・崇徳天皇を祀る本殿】

  • 本殿の概要:本殿は修学旅行・観光で絶対に見る価値があります。本殿は第47代・淳仁天皇(じゅんにんてんのう)と第75代・崇徳天皇(すとくてんのう)を祀っています。淳仁天皇は764年(天平宝字8年)に藤原仲麻呂(ふじわらのなかまろ)の乱によって淡路国に流されて崩御し、崇徳天皇は1156年(保元元年)に保元の乱(ほうげんのらん)によって讃岐国に流されて崩御しました。
  • 本殿の歴史:本殿は1868年(明治元年)に下鴨神社(しもがもじんじゃ)の摂社・河合神社(かわいじんじゃ)を模して建立されました。なお河合神社は858年(天安2年)に下鴨川合神は従五位上(じゅうごいじょう)を授けられたと記され、それ以前から祀られていたと言われています。
  • 本殿の様式:本殿は流造(ながれづくり)で、屋根が銅板葺(どうばんぶき)です。
  • 本殿の祭神:淳仁天皇は廃帝(はいたい)となって淡路国に流されたことから淡路廃帝(あわじはいたい)とも言われています。なお淳仁天皇は第40代・天武天皇(てんむてんのう)の皇子・舎人親王(とねりしんのう)の子として生まれました。758年(天平宝字2年)に天皇に即したが、弓削道鏡(ゆげのどうきょう)を寵愛した孝謙上皇(第46代・孝謙天皇(こうけんてんのう))と対立し、764年(天平宝字8年)に恵美押勝(えみのおしかつ・藤原仲麻呂(ふじわらのなかまろ))の乱が起こると後見人を失い、孝謙上皇から廃位を宣告されて淡路国に配流されました。
  • 本殿の祭神:崇徳天皇は9年間讃岐国の配所で過ごし、最期は舌を噛み切り、血で災いが起こるように呪詛(じゅそ)の誓文を書いたと言われています。その後1177年(安元3年)に安元の大火や鹿ケ谷の陰謀などが起こり、怨霊として恐れられました。なお崇徳天皇は第74代・鳥羽天皇(とばてんのう)の皇子として生まれました。1123年(保安4年)に数え5歳で天皇に即位したが、父が寵愛した美福門院が躰仁親王を生むと譲位を迫られ、1141年(永治元年)に譲位して和歌に没頭しました。1156年(保元元年)に保元の乱に敗れて讃岐国に流されました。天皇経験者が配流されたのは淳仁天皇以来、約400年振りの出来事で、その後怨霊として恐れられ、没後に崇徳院の諡号を贈られました。
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【拝殿・神門・手水舎・瑞垣】

  • 拝殿・神門・手水舎・瑞垣の概要:拝殿・神門・手水舎・瑞垣の内、拝殿にはワールドカップの際に応援絵馬が設置されるそうです。
  • 拝殿・神門・手水舎・瑞垣の歴史:拝殿・神門・手水舎・瑞垣は1868年(明治元年)の創建時に建立されたとも言われています。その後拝殿などが檜皮葺(ひわだぶき)から銅板葺(どうばんぶき)に改められました。

【精大明神・柊大明神・白峯天神などを祀る地主社】

  • 地主社の概要:地主社(じしゅしゃ)は修学旅行・観光で見逃せません。地主社は球技・スポーツ芸能上達の神である精大明神(せいだいみょうじん)、厄除延命長寿の神である柊大明神(ひいらぎだいみょうじん)、無病息災の神である今宮大神(いまみやおおかみ)、学業成就の神である白峯天神(しらみねてんじん)、織物繁栄・和装の神である糸元大明神(いともとだいみょうじん)を祀っています。
  • 地主社の歴史:地主社は蹴鞠の宗家・飛鳥井家の邸跡にあり、1868年(明治元年)の創建時に遷されたそうです。
  • 地主社の行事:地主社では例年7月7日に例祭が行われています。例祭では神事中に舞楽(御神楽)が奉納されます。精大明神はまり精大明神とも、七夕の神とも言われ、球技(蹴鞠)の神として、蹴鞠(けまり)が奉納され、七夕の神として、小町をどりも奉納されています。

【河内源氏の棟梁・源為義と源為朝を祀る伴緒社】

  • 伴緒社の概要:伴緒社(とものおしゃ)は修学旅行・観光で見逃せません。伴緒社は父子ともに弓の名手だった河内源氏の棟梁・源為義(みなもとのためよし)とその子・源為朝(みなもとのためとも)を武道・弓道上達の神として祀っています。なお源為義と源為朝は源義経(みなもとのよしつね・牛若丸(うしわかまる))の祖父と叔父になります。
  • 伴緒社の豆知識:源為義・源為朝父子は1156年(保元元年)の保元の乱の際、源為義は崇徳上皇(第75代・崇徳天皇)、源為朝は第77代・後白河天皇(ごしらかわてんのう)に付いて敵対しました。
  • 伴緒社の行事:伴緒社では例年11月15日に伴緒社祭(とものおしゃさい)が行われています。伴緒社祭では弓馬術礼法・小笠原流による御弓神事が行われます。

【潜龍大神(龍神)を祀る潜龍社】

  • 潜龍社の概要:潜龍社(せんりゅうしゃ)は潜龍大神(龍神)を祀っています。潜龍社では例年11月23日に潜龍講大祭が行われています。なお潜龍社の脇にある潜龍井(せんりゅうい)には悪縁を断ち・災難除け・病気平癒・事業隆昌などのご利益があると言われています。
  • 潜龍社の歴史:潜龍大神は1955年(昭和30年)11月23日に行われた御火焚祭(おひたきさい)中に出現した龍神(りゅうじん)と言われています。

【清少納言の「枕草子」に記さる名水・飛鳥井】

  • 飛鳥井の概要:飛鳥井(あすかい)は潜龍井とともに古くから名水として知られています。清少納言(せいしょうなごん)が平安時代(794年~1185年)中期に記した「枕草子(まくらのそうし)」に9つの名水が上げられ、「飛鳥井は、ほりかねの井。走り井は逢坂なるがをかしき。・・・」などと記されています。なお9つの名水の内、明確に現存するのは飛鳥井だけと言われています。

【スポーツ上達のご利益がある蹴鞠の碑(撫で鞠)】

  • 蹴鞠の碑の概要:蹴鞠の碑(撫で鞠)は本殿に次ぎ、修学旅行・観光で見る価値があります。蹴鞠の碑は地主社(まり精大明神)の横にあります。蹴鞠の碑(けまりのひ)はスポーツ上達のご利益があります。蹴鞠の碑は地主社を参拝した後、蹴鞠の碑の「撫で鞠(なでまり)」を手で一周回すとスポーツ上達のご利益があると言われています。
  • 蹴鞠の碑の歴史:蹴鞠の碑は蹴鞠保存会100周年を記念して建立されました。

【蹴鞠保存会が蹴鞠を行う鞠庭】

  • 鞠庭の概要:鞠庭(まりにわ)は拝殿横にあります。鞠庭では蹴鞠が奉納されたり、御弓神事・御火焚祭などの神事が行われたりします。なお蹴鞠保存会が月に数回練習しているそうです。

【樹齢約800年の小賀玉の木】

  • 小賀玉の木の概要:小賀玉の木(おがたまのき)はかつて飛鳥井邸にあり、樹齢約800年とも言われています。小賀玉の木は高さ約13メートルで、京都市内最大とも言われています。小賀玉の木の名称は霊を招く招霊(おぎたま・おきだま)が転訛したとも言われています。なお小賀玉の木は京都市の指定天然記念物です。

【金銭松とも言われる三葉の松】

  • 三葉の松の概要:三葉の松(さんようのまつ)は普通の松の葉が二葉か、五葉かに対し、葉が三葉です。三葉の松はその姿から夫婦和楽・家内安全の象徴とされているそうです。また三葉の松は落葉すると黄金色に変色することから金運のご利益がある金銭松とも言われているそうです。なお松には古くから豊饒や平安をもたらす神霊が降臨するとも言われているそうです。
  • 三葉の松の豆知識:三葉の松は先が三つ叉になった法具の一種である三鈷杵(さんこしょ)から三鈷の松(さんこのまつ)とも言われています。

【淳仁天皇祭・精大明神例祭で行われる蹴鞠】

  • 蹴鞠の概要:蹴鞠は京都でも見られる機会は多くありません。白峯神宮では例年4月14日の淳仁天皇祭、7月7日の精大明神例祭で蹴鞠が奉納されます。白峯神宮はかつて蹴鞠の宗家・飛鳥井家の邸跡であったことから蹴鞠保存会が蹴鞠を奉納しています。なお白峯神宮では崇徳天皇祭・観月献燈祭などの神事も行われます。
  • 蹴鞠の起源:蹴鞠は中国・戦国時代の蹴鞠(しゅうきく)が起源とされ、飛鳥時代(592年~710年)に仏教とともに日本に伝来したと言われているそうです。
  • 淳仁天皇祭の概要:淳仁天皇祭(春季例大祭)では氏子の安全や健康を祈願し、蹴鞠だけでなく、舞楽も奉納されます。
  • 精大明神例祭の概要:精大明神例祭(七夕祭)では蹴鞠だけでなく、小町をどりも奉納されます。

【白峯神宮 備考(参考リンク・・・)】
*参考・・・京都・白峯神宮(見どころ・アクセス・・・)ホームページ

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