延命地蔵菩薩(えんめいじぞうぼさつ)と壬生寺節分会

延命地蔵菩薩と壬生寺節分会

壬生寺節分会では本尊・延命地蔵菩薩像に除災・招福を祈願します。壬生寺では地蔵菩薩の誓願である庶民大衆の除災・招福を祈願して、3日間の節分会では古式による節分厄除け大法要が行われます。昇殿特別祈祷では延命地蔵菩薩の前で特別祈祷を行います。

【壬生寺節分会 日程時間(要確認)】
壬生寺節分会は例年節分(立春の前日)とその前日・後日の3日間に行われています。なお節分の日程は2月3日になることが多いが、変動する場合があります。(節分は毎年同じ日ではありません。)
壬生寺節分会

【壬生寺節分会 歴史・簡単概要】
壬生寺節分会は平安時代(794年~1185年)後期に第72代・白河天皇の発願によって始められ、900年以上の歴史があります。節分会では本尊・延命地蔵菩薩像(重要文化財)に除災・招福を祈願し、身代り守・起上がりダルマ守などが授与されます。節分会では厄除け祈祷会などが行われ、壬生狂言の演目「節分」が演じられます。なお壬生寺は吉田神社・北野天満宮・伏見稲荷大社(八坂神社)とともに節分に行う四方参りに数えられています。

【延命地蔵菩薩(えんめいじぞうぼさつ)】
壬生寺節分会では本尊・延命地蔵菩薩(えんめいじぞうぼさつ)像(重要文化財)に除災・招福を祈願します。壬生寺では地蔵菩薩の誓願である庶民大衆の除災・招福を祈願して、3日間の節分会では古式による節分厄除け大法要が行われます。参拝者の昇殿特別祈祷では本堂に昇殿し、本尊・延命地蔵菩薩の前で特別祈祷を行い、厄除け・一年の除災招福を祈祷します。壬生寺は平安時代(794年~1185年)中期の991年(正暦2年)に近江(滋賀)・三井寺(みいでら・園城寺(おんじょうじ))の僧・快賢僧都(かいけんそうず)が自身の母の為に定朝(じょうちょう)作の延命地蔵菩薩(えんめいじぞうぼさつ)像を本尊として、五条坊門壬生(現在の壬生寺の東側)に祀ったのが起源と言われています。壬生寺は古来から延命地蔵菩薩が庶民から信仰され、平安時代後期の承暦年間(1077年~1080年)に第72代・白河天皇(しらかわてんのう)が行幸し、寺号「地蔵院」を賜りました。その後明治維新まで勅願寺で、庶民だけでなく、皇族などからも信仰されました。京都市内では夏に各町内で地蔵盆を行った際、地蔵菩薩が祀られていない町内に壬生寺の石地蔵を貸し出す「貸し出し地蔵」が独特の風習になっていたそうです。

●旧本尊・延命地蔵菩薩像(重要文化財)は南北朝時代(1337年~1392年)の軍記物語「太平記(たいへいき)」に南朝方の武士・香匂高遠(こうわのたかとお)が追っ手から逃げる際に香匂高遠の身代わりになって縄を打たれて捕縛されたと記され、網目地蔵(なわめじぞう)とも言われていました。しかし1962年(昭和37年)に本堂が全焼した際に四天王(してんのう)立像(重要文化財)・閻魔王(えんまおう)像などの多数の寺宝とともに焼失しました。ちなみに焼失を免れた延命地蔵菩薩像の錫杖(しゃくじょう・重要文化財)は鎌倉時代(1185年~1333年)の銅製で、京都国立博物館に寄託されています。その後新本尊・延命地蔵菩薩立像(重要文化財)が律宗(りっしゅう)の総本山・唐招提寺(とうしょうだいじ)から移され、1970年(昭和45年)に現在の本堂の落慶法要が行われ、本尊になりました。新本尊・延命地蔵菩薩像は平安時代(794年~1185年)に造仏され、現存する地蔵菩薩像の中で日本最古の部類と言われています。新本尊・延命地蔵菩薩像は像高約170センチ、像容が僧形で、截金(きりかね)文様の袈裟(けさ)を着け、左手に宝珠(ほうじゅ)を持ち、右手は与願印を結んでいます。新本尊・延命地蔵菩薩像は桐(きり)を中心に桧(ひのき)を寄せて造られ、漆箔(うるしはく)が施されています。ちなみに脇侍は右側が掌善童子像、左側が掌悪童子像です。なお2020年(令和2年)に滋賀の仏師・中川太幹が像高約220センチの延命地蔵菩薩を復元しました。1962年(昭和37年)に焼失した旧本尊・延命地蔵菩薩像は大正時代(1912年~1926年)に修理され、修復図面などの記録が国立奈良博物館に残されており、2017年(平成29年)から造仏が開始されていました。
●地蔵菩薩は仏教の開祖・お釈迦様が没し、5億7,600万年後か、56億7,000万年後に弥勒菩薩が出世成道するまでの間、無仏の五濁悪世で六道(地獄道・餓鬼道・畜生道・修羅道・人道・天道)に苦しむ衆生を教化救済するとされています。日本では地蔵菩薩は「子供の守り神」とされ、小児の成長を見守り、夭折した小児の死後を救い取ると信じられています。親に先立って死亡した小児は親不孝の報いで苦を受け、親の供養の為に賽の河原で石の塔婆を作るが、鬼が塔婆を破壊し、何度も繰り返さなければならないが、最終的に地蔵菩薩が救済します。また地蔵菩薩は道祖神と習合した為、全国の街道・辻々に石像が数多く祀られています。ちなみに地蔵菩薩は頭を丸め、左手に宝珠、右手に錫杖を持っています。地蔵菩薩は「地蔵菩薩本願経」で善男善女の為の二十八種利益と天龍鬼神の為の七種利益が説かれています。二十八種利益は天龍護念・善果日増・集聖上因・菩提不退・衣食豊足・疾疫不臨・離水火災・無盗賊厄・人見欽敬・神鬼助持・女転男身・為王臣女・端正相好・多生天上・或為帝王・宿智命通・有求皆従・眷属歓楽・諸横消滅・業道永除・去処盡通・夜夢安楽・先亡離苦・宿福受生・諸聖讃歎・聰明利根・饒慈愍心・畢竟成佛です。七種利益は速超聖地・悪業消滅・諸佛護臨・菩提不退・増長本力・宿命皆通・畢竟成佛です。なお延命地蔵菩薩は地蔵菩薩の働きの内、寿命を延ばし、福利を与える面を特に強調した呼称です。

【延命地蔵菩薩と吉田神社節分祭 備考】
京都節分・豆まき2026

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