銀閣寺七不思議-修学旅行・観光の見どころ・ポイント
銀閣寺七不思議-銀閣・東求堂・相君泉・洗月泉・庭園
銀閣寺の七不思議を簡単にまとめてポイント解説します。七不思議には一度も銀箔が張られていなかった銀閣、足利義政の持仏堂だった東求堂、相君泉、洗月泉、庭園、名石、手水鉢、銀沙灘、向月台、銀閣寺垣があります。(詳細下記参照)
【足利義政が建てた銀閣(国宝)‐解説】
●七不思議概要‐銀閣(国宝)は室町時代中期の1489年(長享3年)に銀閣寺開基・足利義政が建てたが、2007年(平成19年)の科学的調査により、不思議なことに一度も銀箔が張られていなかったことが判明しました。なお銀閣と言われるようになったのは当初銀箔を貼る予定だったが、財政事情や足利義政の死によってできなかったとも、外壁の黒漆(くろうるし)が日光によって銀色に輝いて見えたからとも言われています。
●豆知識‐銀閣が金閣に対し、銀閣と言われるようになったのは江戸時代以降のことです。江戸時代前期の「洛陽名所集」には銀箔に美しく彩られた銀閣があることが記され、江戸時代中期の「山州名跡志」には銀箔がなく、趣から銀閣という旨が記されています。
●観音殿‐銀閣は観音殿と言われ、2階に観音菩薩坐像を安置しています。
【足利義政の持仏堂だった東求堂(国宝)‐解説】
●七不思議概要‐東求堂(とうぐどう)の中には書斎・同仁斎(どうじんさい)があり、机である付書院(つけしょいん)と物を収納する違棚(ちがいだな)があります。なお東求堂の名称は横川景三(おうせんけいさん)が撰し、銀閣寺開基・足利義政が選んだ「東方の人、念仏して西方に生ずるを求む(六祖壇経)」に由来しています。
●豆知識‐東求堂の同仁斎は日本最古の書院造と言われています。同仁斎は元来四畳半の茶室だが、足利義政は書斎として使いました。
●阿弥陀堂‐東求堂は開基・足利義政の持仏堂で、西方極楽浄土の教主・阿弥陀如来立像を安置する阿弥陀堂として建てられました。
【足利義政が茶の湯に使用した相君泉(そうくんせん)‐解説】
●七不思議概要‐相君泉は銀閣寺開基・足利義政が茶の湯に使用したと言われています。相君泉は現在も茶会で使用されています。
●豆知識‐相君泉はお茶の井とも言われています。
【山から湧き出している洗月泉(せんげつせん)‐解説】
●七不思議概要‐洗月泉は山から湧き出しています。湧き水は天候などにもよるが、三筋流れていると言われています。なお洗月泉は泉に月が映った時に泉のさざ波が月を洗っているように見えることから名付けられました。
●豆知識‐洗月泉は錦鏡池(きんきょうち)の南東にあります。
【錦鏡池(きんきょうち)を中心とする庭園‐解説】
●七不思議概要‐錦鏡池を中心とする庭園は銀閣寺開基・足利義政が女人禁制の苔寺(こけでら・西芳寺(さいほうじ))の庭園を母に見せる為に模したとも言われています。また庭園は浄土(じょうど)信仰・蓬莱神仙(ほうらいしんせん)思想が表現されているとも言われています。なお庭園は特別名勝・特別史跡です。
●豆知識‐錦鏡池には石橋が架かり、白鶴島や大内石があります。
【大内石・北斗石・坐禅石などの名石‐解説】
●七不思議概要‐名石は錦鏡池にあり、名石には大内石・北斗石・浮石・坐禅石があります。大内石は守護大名・大内政弘(おおうちまさひろ)が銀閣寺開基・足利義政に贈ったと言われています。なお錦鏡池には七つの石橋(濯錦橋・分界橋・迎仙橋・龍背橋・臥雲橋・仙桂橋・仙袖橋)もあります。
●豆知識‐錦鏡池の名石にはかつて細川石・畠山石・山名石などもあったことが江戸時代中期の1780年(安永9年)の「都名所図会(みやこめいしょずえ)」に記されています。
【袈裟型手水鉢と言われる手水鉢(ちょうずばち)・‐解説】
●七不思議概要‐手水鉢は東求堂(国宝)と本堂(方丈)を繋ぐ廊下近くにあります。手水鉢には市松模様(いちまつもよう)が彫られ、僧侶の袈裟(けさ)の文様に似ているから袈裟型手水鉢と言われています。なお手水鉢は茶人・千利休(せんのりきゅう)も写しを造ったとも言われています。
●豆知識‐手水鉢は銀閣寺型手水鉢とも言われているそうです。
【砂の銀沙灘(ぎんしゃだん)・向月台(こうげつだい)‐解説】
●七不思議概要‐銀沙灘は砂を波形に盛り上げています。銀沙灘は中国杭州(こうしゅう)の西湖(さいこ)をモデルにしているとも言われています。向月台は砂を富士山型に積み上げています。向月台は月の光を反射し、銀閣を照らすとも言われています。
●豆知識‐銀沙灘・向月台は江戸時代後期から造られるようになったと言われています。
【鎮守社である八幡社(八幡神)‐解説】
●七不思議概要‐八幡社は銀閣寺の鎮守社とも言われています。江戸時代中期の1682年(天和2年)から1686年(貞享3年)に記された「雍州府志(ようしゅうふし)」には「八幡をもつて鎮守とす」と記されているそうです。
●豆知識‐八幡社は足利氏に繋がる清和源氏(せいわげんじ)の守護神である八幡神(はちまんのかみ)を祀っています。
【竹垣の一種である銀閣寺垣‐解説】
●七不思議概要‐銀閣寺垣(ぎんかくじがき)は総門から中門に続く参道の両脇にあります。なお銀閣寺垣は様式的には臨済宗(りんざいしゅう)建仁寺派の大本山・建仁寺(けんにんじ)の建仁寺垣を模したものとも言われています。
●豆知識‐銀閣寺垣は約50メートルあります。
【銀閣寺 備考】
*参考・・・銀閣寺(七不思議・見どころ・・・)ホームページ