二条城見どころ2-修学旅行・観光ポイント
二条城見どころ-簡単マトメ
二条城見どころを簡単にマトメてポイント解説します。二条城には堀(外堀・内堀)・石垣(野面積み・切込み接ぎ)・台所(重文)・御清所(重文)・和楽庵・香雲亭・桜・紅葉・梅などの見どころがあります。(個別解説下記参照)
●二の丸御殿(国宝)・唐門(重要文化財)・二の丸庭園(特別名勝)などの二条城見どころは下記リンクから確認することができます。
二条城見どころ(二の丸御殿・二の丸庭園など)
【二条城の歴史・簡単概要】
元離宮・二条城(にじょうじょう)は平安時代に宮中の庭・禁苑(きんえん)だった神泉苑(しんせんえん)の一部で、かつて内裏(だいり)も造営された場所でした。二条城は江戸時代初期の1601年(慶長6年)に江戸幕府初代将軍・徳川家康が京都御所の守護・将軍の宿泊所として築城を開始し、1603年(慶長8年)に本丸御殿(現・二の丸御殿)が完成しました。徳川家康は伏見城での将軍宣下(せんげ)の後に入城し、重臣・公家衆を招いて将軍就任の祝賀の儀を行いました。1624年(寛永元年)から江戸幕府3代将軍・徳川家光が第108代・後水尾天皇(ごみずのおてんのう)の行幸の為に大規模な改修・増築を行いました。なお織田信長が室町幕府15代将軍・足利義昭の居城として造営した二条城、織田信長が皇太子・誠仁親王に献上した二条新御所と異なります。
二条城歴史(起源・・・)
【土蔵(重要文化財)の解説】
★概要:土蔵(重要文化財)は二の丸御殿の北側、内堀の北西角と南西角の3箇所にあります。土蔵にはかつて幕府直轄領から納められた年貢米(ねんぐまい)を貯蔵していました。なお土蔵は通常非公開です。
★歴史:土蔵は慶長年間(1596年~1615年)に造営され、寛永年間(1624年~1645年)に改修されました。
★様式:土蔵は屋根が入母屋造の本瓦葺です。
【西門(重要文化財)の解説】
★概要:西門(重要文化財)は非常時に土砂などで埋めて塞ぐことができる埋門(うづみもん)です。西門は外堀に架かっていた橋が取り払われ、現在出入りはできません。
★歴史:西門は寛永年間(1624年~1645年)に造営されたと言われています。
★様式:西門は埋門で、屋根が本瓦葺です。
【桃山門(重要文化財)・鳴子門(重要文化財)の解説】
★概要:桃山門(重要文化財)・鳴子門(重要文化財)は桃山門が内堀の南東角、鳴子門が内堀の北東角に位置しています。
★歴史:桃山門・鳴子門は慶長年間(1596年~1615年)に造営され、寛永年間(1624年~1645年)に改修されました。
★様式:桃山門は屋根が入母屋造の本瓦葺です。鳴子門は屋根が切妻造の本瓦葺です。
【北中仕切門(重要文化財)・南中仕切門(重要文化財)の解説】
★概要:北中仕切門(重要文化財)・南中仕切門(重要文化財)は北中仕切門が城内の北側、南中仕切門が城内の南側を東西に分けています。
★歴史:北中仕切門・南中仕切門は寛永年間(1624年~1645年)に造営されました。
★様式:北中仕切門・南中仕切門は招造庇付きで、屋根が本瓦葺です。
【台所(重要文化財)の解説】
★概要:台所(重要文化財)は二の丸御殿の遠侍の北側にあります。台所には土間・板敷の広間・御膳所・料理の間などがあります。板敷の広間で調理し、御膳所で盛り付けました。なお台所は通常非公開です。ただ桜が見ごろを迎える時期にライトアップが行われることもあります。
★歴史:台所は寛永年間(1624年~1645年)に造営されました。
★様式:台所は入母屋造の本瓦葺です。
【御清所(重要文化財)の解説】
★概要:御清所(重要文化財)は二の丸御殿の台所の南側にあります。御清所は御膳所を兼ねた台所で、煙出し(けむりだし)があります。なお御清所は通常非公開です。
★歴史:御清所は寛永年間(1624年~1645年)に造営されました。
★様式:御清所は入母屋造の本瓦葺です。
【天守台・天守閣の解説】
★概要:天守台は本丸の南西角にあります。天守台は高さ約21メートル、敷地約445平方メートルです。
★歴史:天守台には伏見城の天守閣を移したと言われる五層(層塔型5重5階)の天守閣が造営されていました。天守閣には第108代・後水尾天皇が登り、天皇が唯一登った天守閣と言われました。その後1750年(寛延3年)に天守閣が落雷で焼失しました。
【堀(内堀・外堀)の解説】
★概要:二条城は外堀で囲まれ、本丸御殿が内堀で囲まれています。二条城は東西約500メートル・南北約400メートルで、外堀は西側・南側が幅約20メートル、東側・北側が幅約10メートルです。内堀が幅約25メートルです。なお二条城は外堀を囲む道路も含めて史跡に指定されています。
★豆知識:堀はかつて南側にある神泉苑(しんせんえん)が水源でした。
【石垣(外堀・内堀)の解説】
★概要:石垣は外堀(外周約1.8キロ)・内堀(外周約400メートル)などにあります。石垣は戦国時代から安土桃山時代によく見られる自然石をそのまま積んだ野面積み(のづらづみ)と江戸時代によく見られる切り石を隙間なく積んだ切込み接ぎ(きりこみはぎ)で構成されています。
★歴史:石垣は1626年(寛永3年)頃に現在の姿に整備されたと言われています。その後地震で崩れ、大規模に修理が行われました。
【和楽庵・角倉了以の解説】
★概要:和楽庵(わらくあん)は1965年(昭和40年)に高瀬川一之船入(いちのふないり)にあった築約300年の角倉了以(すみのくらりょうい)の数寄屋(すきや)の一部と庭園の池石を移築して造営されました。また関白・豊臣秀吉が名残の月を眺めたことから名付けられた残月亭(ざんげつてい)を模した茶室が表千家(おもてせんけ)から寄贈されて増築されました。
★豆知識:船入は荷物の上げ下ろしや船の方向転換をする場所です。
【香雲亭・角倉了以の解説】
★概要:香雲亭(こううんてい)は和楽庵とともに高瀬川一之船入にあった角倉了以の屋敷を移築したものです。香雲亭は通常非公開だが、夏・冬に期間限定で食事の提供を行っています。また結婚式の挙式場としても活用されています。
【収蔵館の見どころ簡単解説-二条城の解説】
★概要:収蔵館では障壁画などの文化財を収蔵・展示しています。収蔵館では障壁画を二の丸御殿の配置のままで見ることができる仕組みになっています。
★歴史:収蔵館は2005年(平成17年)に二条城築城400年を記念してオープンしました。
【番所の解説】
★概要:番所は東大手門の北側にあります。番所は正面十間(約19.6メートル)・奥行三間(約6.06メートル)です。なお江戸時代の番所遺構は少ないそうです。
★歴史:番所は江戸時代に将軍が不在の場合、例年4月に大番組から1組50人の2組が江戸から派遣され、1年交代で警備していました。警備の武士は二条在番と言われていました。
【釣鐘の解説】
★概要:2つの釣鐘は二の丸庭園の入口近くに置かれています。2つの釣鐘は幕末に薩摩藩(さつまはん)・長州藩(ちょうしゅうはん)から攻撃された際に京都所司代(千本屋敷)に非常事態を知らせる目的があったそうです。なお釣鐘の1つは京都所司代にあったそうです。
★豆知識:京都所司代には千本屋敷だけでなく、上屋敷・堀川屋敷もありました。
【加茂七石の解説】
★概要:加茂七石(かもなないし)は北中仕切門近くにあります。加茂七石は畚下石(ふぐろいし)・紫貴船石(むらさききぶねいし)・紅加茂石(べにかもいし)・賎機糸掛石(しずはたいとかけいし)・雲ヶ畑石(くもがはたいし)・鞍馬石(くらまいし)・八瀬真黒石(やせまぐろいし)です。
★豆知識:加茂七石は鴨川(かもがわ)の上流である賀茂川・高野川(たかのがわ)水系の河川で採石された銘石です。
【梅・見ごろの解説】
★概要:二条城は梅の名所です。城内南西部の梅林などに紅梅・白梅・桃色梅・紅白の花を咲き分ける源平咲き分け・枝垂梅など130本の梅が植えられています。梅は例年2月下旬頃から3月中旬頃に見ごろを迎えます。
★歴史:梅林は1954年(昭和29年)に樫(かし)林を伐採した際に植樹さました。
二条城梅見ごろ
【桜・見ごろの解説】
★概要:二条城は桜の名所です。城内には山桜・里桜・八重紅枝垂桜・染井吉野など約50種・約400本の桜が言えられています。染井吉野は京都地方気象台が観察する桜の標本木になっています。桜は例年4月上旬頃に見ごろを迎え、桜の見ごろにライトアップが行われています。
二条城桜ライトアップ
【紅葉・見ごろの解説】
★概要:二条城は紅葉の名所です。城内にはモミジ・イチョウ・ドウダンツツ・サクラなどが分布しています。紅葉は例年11月中旬頃から12月上旬頃に見ごろを迎え、二条城まつりなどのイベントが行われています。
二条城紅葉見ごろ
【花暦の解説】
★概要:二条城には桜・梅などを含め、土佐水木(とさみずき)・躑躅(つつじ)・空木(うつぎ)・山法師(やまぼうし)・皐月(さつき)・百日紅(さるすべり)・枝垂槐(しだれえんじゅ)など140種以上・約1万5千本以上の樹木が植えられています。
二条城花暦見ごろ
【3,000面以上の障壁画の解説】
★概要:障壁画は二の丸御殿に「紙本淡彩西湖図(しほんたんさいさいこず)」などの3,000面以上残されています。その内の1,016面が重要文化財に指定されています。
★歴史:障壁画は1626年(寛永3年)に第108代・後水尾天皇が行幸した際に絵師・狩野探幽(かのうたんゆう)などの狩野派が描きました。なお障壁画は金箔(きんぱく)を貼って鮮やかな岩絵具(いわえのぐ)などで描かれ、桃山時代の華麗な様式を残しています。
【大休憩所・和楽庵茶房の解説】
★概要:大休憩所は東大手門近くの事務所北側、和楽庵茶房は清流園の東部にあります。大休憩所には売店(おみやげ・オリジナル商品)・カフェコーナー・手荷物預かり・コインロッカー・授乳室・多目的室(礼拝可)などがあります。また大休憩所では御朱印に当たる入城記念符(御城印)・御城印帳も販売しています。(要確認)和楽庵茶房ではランチの前後などに抹茶セット・煎茶セットを楽しむことができます。
【二条城 備考(参考リンク・・・)】
*参考・・・ 二条城(見どころ・アクセス・・・)ホームページ