西本願寺の見どころ簡単解説2-修学旅行・観光の豆知識
西本願寺の見どころは鐘楼・手水舎・伝道院・虎渓の庭・滴翠園・大銀杏など
西本願寺の見どころを簡単にマトメて解説します。見どころには梵鐘を釣る鐘楼(重要文化財)、手水舎(重要文化財)、伝道院(重要文化財)、虎渓の庭(特別名勝・史跡)、滴翠園(名勝)、総門(重要文化財)、大銀杏などがあります。(個別解説下記参照)
●御影堂(国宝)・阿弥陀堂(国宝)・唐門(国宝)などの西本願寺見どころは下記リンクから確認することができます。
西本願寺見どころ(御影堂・阿弥陀堂など)
【西本願寺の歴史・簡単概要】
龍谷山(りゅうこくざん)・西本願寺(にしほんがんじ)は鎌倉時代の1272年(文永9年)に浄土真宗(じょうどしんしゅう)の開祖・親鸞聖人(しんらんしょうにん)の末娘・覚信尼(かくしんに)が東山鳥辺野北大谷(元大谷)の石塔に納められていた親鸞聖人の遺骨を改葬し、東山吉水北に六角の廟堂(びょうどう)を建立して親鸞聖人の影像(えいぞう)を安置したのが起源です。西本願寺はその後度々移り、安土桃山時代の1582年(天正10年)に関白・豊臣秀吉から大坂天満の土地を寄進されて移り、更に1591年(天正19年)に豊臣秀吉から京都堀川六条の土地を寄進されて移りました。
西本願寺基本情報
【玄関・浪の間・虎の間・太鼓の間(重要文化財)】
- 概要:玄関・浪の間・虎の間・太鼓の間は玄関が公式行事の来客を迎える為のものです。玄関前には左右に門番屋が付く玄関門があります。玄関門は10万石以上の大名家の格式に準じたものと言われています。
- 歴史:玄関・浪の間・虎の間・太鼓の間は江戸時代前期(1615年~1660年)に建立されたと言われています。玄関・浪の間・虎の間・太鼓の間は伏見城または聚楽第(じゅらくだい)の遺構とも言われています。
- 様式:玄関は屋根が入母屋造の本瓦葺です。
【集会鐘と言われる梵鐘を釣る鐘楼(重要文化財)】
- 概要:鐘楼は1996年(平成8年)に鋳造された梵鐘(ぼんしょう)を釣っています。梵鐘は信徒の参拝や僧侶の集合を促すことから集会鐘(しゅうえしょう)と言うそうです。
- 歴史:鐘楼は1618年(元和4年)に建立されました。
- 様式:鐘楼は屋根が切妻造の本瓦葺です。鐘楼は桁行一間・梁間一間です。
【井戸と水盤がある手水舎(重要文化財)】
- 概要:手水舎は中央に石製の井戸と水盤(すいばん)があります。手水舎は天井が鏡天井(かがみてんじょう)になっています。
- 歴史:手水舎は1758年(宝暦8年)に建立されました。2010年(平成22年)に修復されました。
- 様式:手水舎は屋根が入母屋造の本瓦葺です。手水舎は桁行二間・梁間一間です。
【御影堂門(重要文化財)・阿弥陀堂門(重要文化財)】
- 概要:御影堂門・阿弥陀堂門は御影堂門が御影堂、阿弥陀堂門が阿弥陀堂の正面に建立されています。御影堂門は堀川通に面した門の中で一番大きく、棟高が約14メートルにもなります。
- 歴史:御影堂門は1645年(正保2年)に建立されました。阿弥陀堂門は1802年(享和2年)に建立されました。阿弥陀堂門は大坂別院から移されたとも言われています。
- 様式:御影堂門・阿弥陀堂門は四脚門です。御影堂門は屋根が入母屋造の本瓦葺です。阿弥陀堂門は屋根が切妻造の檜皮葺です。阿弥陀堂門は前後に軒唐破風(のきからはふ)付きです。
【堀川通を挟んで建立された総門(重要文化財)】
- 概要:総門は堀川通を挟んで、御影堂門の正面に建立されています。
- 歴史:総門は江戸時代末期(19世紀前期)に建立されました。2011年(平成23年)に修復されました。なお総門は1898年(明治31年)・1911年(明治44年)に移され、1959年(昭和34年)に現在の場所に移されました。
- 様式:総門は南北に袖塀(そでべい)が付いた高麗門(こうらいもん)です。総門は屋根が切妻造の本瓦葺です。
【東京帝国大学教授・伊東忠太が設計した伝道院(重要文化財)】
- 概要:伝道院(でんどういん)は堀川通東側にあります。伝道院は柵(さく)柱の石造怪獣(かいじゅう)などに特徴があります。
- 歴史:伝道院は東京帝国大学教授・伊東忠太(いとうちゅうた)の設計により、1912年(明治45年)に真宗信徒生命保険株式会社の社屋として建設されました。
- 様式:伝道院は建築面積約627.70平方メートルの二階建(一部三階建・一部地下一階)で、煉瓦造(れんがづくり)の銅板葺(どうばんぶき)です。
【虎渓の庭と言われる書院庭園(特別名勝・史跡)】
- 概要:書院庭園・虎渓の庭は枯山水(かれさんすい)式庭園です。ただ当初は池泉があったとも言われています。書院庭園は中国廬山(ろざん)の景勝地・虎渓を模していることから虎渓の庭と言われています。
- 歴史:書院庭園は関白・豊臣秀吉ゆかりがあるとも伝えられられています。
【池泉回遊式の庭園(名勝)】
- 概要:庭園・滴翠園は池泉回遊式(ちせんかいゆうしき)庭園です。庭園には滴翠園十勝が定められました。
- 歴史:庭園は飛雲閣と黄鶴台の建立に伴って、1768年(明和5年)から作庭されたとも言われています。
【築地塀・5本の定規筋】
- 概要:築地塀(重要文化財)は堀川通などに面して造られ、5本の定規筋(じょうぎすじ)が引かれています。
- 歴史:築地塀は江戸時代中期から後期に造られたと言われています。
- 様式:築地塀は切妻造の本瓦葺です。
【「逆さ銀杏」・「水吹き銀杏」とも言われる大銀杏】
- 概要:大銀杏(京都市の天然記念物)は樹齢400年と言われています。大銀杏は樹高約15メートル・幹周り約17メートル・枝周り約30メートルです。大銀杏はまるで根っこを天に広げたような形から「逆さ銀杏」と言われています。
- 歴史:大銀杏は1788年(天明8年)の天明の大火などの際、葉から水が吹き出し、御影堂などの伽藍を守ったと言われ、「水吹き銀杏」とも言われています。
【総合案内所であるお茶所・龍虎殿】
- 概要:お茶所(総合案内所)は御影堂門・阿弥陀堂門を入って、手水舎前にあります。龍虎殿(参拝受付)は御影堂(国宝)南側にあります。お茶所ではお茶を飲みながらゆっくりと休憩できます。龍虎殿では読経・お勤めなどの受付を行っています。なおお茶所・龍虎殿では御朱印に代る参拝記念スタンプ(3種類)が授与されています。(要確認)
【飛地境内である大谷本廟・角坊・日野誕生院】
- 概要:飛地境内には親鸞聖人の墓所である大谷本廟(おおたにほんびょう)、1263年(弘長3年)に親鸞聖人が90歳で亡くなった角坊(すみのぼう)、1173年(承安3年)に親鸞聖人が生誕した日野誕生院(ひのたんじょういん)があります。
- 大谷本廟:大谷本廟には仏殿・守真所などの施設があります。なお大谷本廟は西大谷(にしおおたに)とも言われています。
- 角坊:角坊では1263年(弘長3年)に親鸞聖人が弟・尋有や末娘・覚信尼らに看取られて亡くなりました。
- 日野誕生院:日野誕生院には親鸞聖人の産湯の井戸やゑな塚(えなづか)が残されています。
【西本願寺 備考(参考リンク・・・)】
*参考・・・西本願寺(見どころ・アクセス・・・)ホームページ