長建寺の歴史-修学旅行・観光の簡単解説

長建寺

長建寺の歴史を時代別年表にまとめ

長建寺の歴史を簡単にまとめています。長建寺は1699年(元禄12年)に播磨国林田藩3代藩主で、13代目伏見奉行・建部政宇が壕川を開拓する際、深草大亀谷の即成就院の塔頭・多門院を分離し、諸堂を移したのが起源と言われています。(時代別年表・重要人物下記参照)

長建寺(アクセス・歴史・・・)

【即成就院(即成院)】

●即成就院は寺伝によると992年(正暦3年)に恵心僧都(えしんそうず)・源信(げんしん)が伏見に創建した光明院(こうみょういん)が起源とも言われています。また即成就院は寛治年間(1087年~1094年)に太政大臣・藤原頼通(ふじわらのよりみち)の次男で、伏見長者とも言われた橘俊綱(たちばなのとしつな)が伏見山の山荘に阿弥陀如来(あみだにょらい)・二十五菩薩(にじゅうごぼさつ)を安置したのが起源とも言われています。平安時代(794年~1185年)末期に鎌倉幕府初代将軍・源頼朝(みなもとのよりとも)の弟・源義経(みなもとのよしつね)軍に従軍した武将・那須与一(なすのよいち)が参詣し、武運を祈願したと言われています。1594年(文禄3年)に関白・豊臣秀吉(とよとみひでよし)が伏見城を築城すると深草大亀谷に移されました。1619年(元和5年)に伏見城が廃城になると荒廃したと言われています。明治維新後の神仏分離令・廃仏毀釈(はいぶつきしゃく)によって一時廃寺になり、仏像は泉涌寺(せんにゅうじ)に引き取られ、1899年(明治32年)に泉涌寺の塔頭(たちゅう)・法安寺と合寺し、1902年(明治35年)に現在の場所に移り、1941年(昭和16年)に寺号が法安寺から即成院に改められました。
●伏見城は1592年(天正20年)に関白・豊臣秀吉が関白職を甥・豊臣秀次(とよとみひでつぐ)に譲り、平安時代から観月の名所だった伏見指月(しげつ)に隠居屋敷の造営を開始し、1593年(文禄2年)に秀頼(ひでより)が誕生すると大坂城を譲る為に隠居屋敷の大規模な改修を開始したのが起源です。しかし1596年(慶長元年)に慶長伏見地震(けいちょうふしみじしん)で建物が倒壊し、木幡山(こばたやま)に場所を移して築城が再開され、1597年(慶長2年)5月に天守閣が完成し、豊臣秀吉が移り住んだが、1598年(慶長3年)8月に伏見城で亡くなりました。1619年(元和5年)に廃城になると伏見は衰退しました。
●長建寺が建立されている場所は桃山時代(1583年~1603年)に賤ヶ岳の七本槍(しずがたけのしちほんやり)に数えられた脇坂安冶(わきざかやすはる)の下屋敷があった場所と言われています。

【長建寺の起源・始まり】

●長建寺は1699年(元禄12年)に播磨国林田藩3代藩主で、13代目伏見奉行・建部政宇(たけべまさのき・建部内匠頭政宇(たけべたくみのかみまさのき))が壕川(ほりかわ)を開拓する際、深草大亀谷の即成就院の塔頭・多門院(たもんいん)を分離し、諸堂を移したのが起源と言われています。長建寺の寺号は建部姓の「建」一字と長寿の願いの「長」が由来になっています。建部内匠頭政宇は1699年(元禄12年)に弁天型灯籠も奉納しました。なお長建寺はかつて中書島遊郭の一角にありました。

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【江戸時代(1603年頃~1868年頃)の歴史・出来事】

●1699年(元禄12年)の長建寺創建以後に伏見奉行の祈願所になりました。
●宝永年間(1704年~1710年)に隆心が寺観を整備したと言われています。
●1787年(天明7年)に「都名所図会(みやこめいしょずえ)」に諸堂が描かれています。

【明治時代以降(1868年頃~)の歴史・出来事】

●明治維新後の神仏分離令・廃仏毀釈によって一時衰退したと言われています。
●1951年(昭和26年)を最後に洛南の三大奇祭に数えられていた伏見の弁天祭りが途絶えました。

【長建寺の開基である建部政宇】

建部政宇(建部内匠頭政宇)は1647年(正保4年)4月21日に播磨国林田藩初代藩主・建部政長(建部丹波守政長)の五男・政吉として生まれました。1669年(寛文9年)に兄で、播磨国林田藩2代藩主・建部政明が亡くなり、1670年(寛文10年)に養嗣子になって家督を継ぎ、その後従五位下・内匠頭に叙任されました。1698年(元禄11年)~1714年(正徳4年)に伏見奉行になり、その後禁裏造営奉行・寺社奉行などを歴任しました。建部政宇は絵の才能に優れ、狩野常信の門人になりました。建部政宇は吉良義央の親戚にあたり、伏見奉行の時に1701年(元禄14年)7月から1702年(元禄15年)9月に京都山科に隠棲していた赤穂義士・大石内蔵助(大石良雄)の動向を警戒していたそうです。なお建部政宇は1715年3月1日(正徳5年)に亡くなりました。

【長建寺の歴史 備考】
*参考・・・長建寺(アクセス・マップ・歴史・見どころ・・・)wikipedia

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