由岐神社の歴史-修学旅行・観光の簡単解説

由岐神社

由岐神社の歴史を時代別年表にまとめ

由岐神社の歴史を簡単にまとめています。由岐神社は938年(天慶元年)に大地震、939年(天慶2年)に平将門の乱が起こり、940年(天慶3年)に朱雀天皇の勅により、宮中に祀られてた由岐大明神を北方鎮護・鞍馬一帯の産土神として遷したのが起源です。(時代別年表・重要人物下記参照)

由岐神社(アクセス・歴史・・・)

【鞍馬寺】

●鞍馬寺は770年(宝亀元年)に律宗(りっしゅう)の宗祖・鑑真和上(がんじんわじょう)の高弟・鑑禎上人(がんていしょうにん)が毘沙門天(びしゃもんてん)を祀る草庵を結んだのが起源と言われています。「鞍馬蓋寺縁起(あんばがいじえんぎ)」によると770年(宝亀元年)正月(1月)4日の寅の夜、鑑禎上人は夢告と白馬の導きにより、鞍馬山に登った際に鬼女に襲われたが、鬼女は倒れてきた枯れ木に潰されました。翌朝、そこに毘沙門天があり、鑑禎上人は毘沙門天に助けられたことから毘沙門天を祀る草庵を結んだと言われています。796年(延暦15年)に藤原伊勢人(ふじわらのいせんど)が観世音菩薩(かんぜおんぼさつ)を安置する一宇の建立を念願し、夢告と白馬の助けによって鞍馬山に登ると鑑禎上人の草庵があり、毘沙門天が安置されていました。この夜に「毘沙門天も観世音も根本は一体のものである」という夢告があり、伽藍を建立して毘沙門天を安置し、その後千手観音(せんじゅかんのん)を造仏して安置しました。

【由岐神社の起源・始まり】

●由岐神社は938年(天慶元年)に大地震、939年(天慶2年)に平将門の乱(たいらのまさかどのらん・天慶の乱(てんぎょうのらん))が起こり、940年(天慶3年)9月9日に第61代・朱雀天皇(すざくてんのう)の勅により、天下泰平・万民幸福の祈念の為に宮中に祀られてた由岐大明神(大己貴命(おおなむちのみこと)・少彦名命(すくなひこなのみこと))を北方鎮護・鞍馬一帯の産土神(うぶすながみ)として遷したのが起源です。由岐大明神の遷宮の際、鴨川(かもがわ)に生えていた葦(あし)で松明(たいまつ)をつくり、道々に篝火(かがりび)を焚いて、神道具を先頭に文武百官が供奉し、行列の長さは10町(1キロ)にもなったと言われています。国家的な一大儀式に鞍馬の住民が感激し、由岐大明神の霊験を後生に伝えることが鞍馬の火祭の起源になりました。由岐神社は靫明神とも言われ、その名称は天皇の病や国難の際、神前に矢を入れて携行した武具の一種である靫(ゆき)を献じたことに由来しています。なお由岐神社は鞍馬寺(くらまでら)の鎮守社になりました。
由岐神社鞍馬の火祭

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【鎌倉時代(1185年頃~1333年頃)の歴史・出来事】

●鎌倉時代に吉田兼好(よしだけんこう・兼好法師(けんこうほうし))が記した「徒然草(つれずれぐさ)」によると国難の際に責任を取って「流罪に処す」として、役人が由岐神社の扉に靫を架けて閉じていたと言われています。
●鎌倉時代に衰微したと言われています。

【江戸時代(1603年頃~1868年頃)の歴史・出来事】

●1607年(慶長12年)に関白・豊臣秀吉(とよとみひでよし)の子・豊臣秀頼(とよとみひでより)が本殿・拝殿を再建しました。拝殿は中央に通路をとった珍しい割拝殿で、桃山時代の代表的な建造物になっています。
●1814年(文化11年)に鞍馬寺が火災で一山が焼失し、鞍馬山頂に祀られていた八所神社(はっしょじんじゃ・八所大明神(はっしょだいみょうじん))が相殿に合祀されました。

【明治時代以降(1868年頃~)の歴史・出来事】

●明治維新後の神仏分離令・廃仏毀釈(はいぶつきしゃく)により、鞍馬寺から独立しました。鞍馬の火祭は神仏分離令までは鞍馬寺が主催していたが、独立後は由岐神社が主催するようになりました。
●1983年(昭和58年)6月1日に鞍馬の火祭が京都市の無形民俗文化財に登録されました。
●2023年(令和5年)に本殿が改築されました。

【由岐神社ゆかりの第61代・朱雀天皇】

第61代・朱雀天皇は923年(延長元年)に第60代・醍醐天皇と中宮・藤原穏子の第11皇子として生まれました。925年(延長3年)に皇太子になり、930年(延長8年)に父・醍醐天皇の危篤を受け、朱雀天皇に即位しました。935年(承平5年)に平将門の乱、936年(承平6年)に藤原純友の乱が起こったり、937年(承平7年)に富士山の噴火などの災害・変異が起こったりしました。朱雀天皇は病弱だったことから皇子女に恵まれず、944年(天慶7年)に同母弟・成明親王(第62代・村上天皇)を東宮(皇太弟)にし、946年(天慶9年)に村上天皇に譲位しました。朱雀天皇は母・藤原穏子の言に従って譲位したが、その後後悔したと言われています。952年(天暦6年)に出家して仁和寺に入りました。なお第61代・朱雀天皇は952年(天暦6年)に崩御しました。

【由岐神社の歴史 備考】
*参考・・・由岐神社(アクセス・マップ・歴史・見どころ・・・)ホームページ

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