向日神社の歴史-修学旅行・観光の簡単解説

向日神社の歴史を時代別年表にまとめ
向日神社の歴史を簡単にまとめています。向日神社の向神社は御歳神が山に登られた際、向日山に鎮座し、田作りを奨励したのが起源と言われています。火雷神社は神武天皇が橿原から京都に移った際、向日山麓に火雷大神を祀ったのが起源と言われています。(時代別年表・重要人物下記参照)
【向神社・火雷神社】
●向日神社の上ノ社・向神社は大歳神(おおとしのかみ)の子神・御歳神(みとしのかみ・向日神)が山に登られた際、向日山と称して鎮座し、田作りを奨励したのが起源とも言われています。現在の場所から北側500メートルにある五塚原古墳(いつかはらこふん)の上に祀られていたとも言われています。
●向日神社の下ノ社・火雷神社は初代・神武天皇(じんむてんのう)が奈良・橿原(かしはら)から京都・山城(やましろ・山背)に移った際、神々の土地の故事により、向日山山麓に社を建て、火雷大神(ほのいかづちのおおかみ・火雷神)を祀ったのが起源とも言われています。火雷神社は第26代・継体天皇(けいたいてんのう)が乙訓宮を造営した518年(継体天皇12年)頃の創建とも言われています。
【向日神社の起源・始まり】
●向日神社は社伝によると718年(養老2年)に創建されたとも言われています。718年(養老2年)に火雷神社の社殿が新築され、火雷大神の妃神・玉依姫命(たまよりひめのみこと)と初代・神武天皇が合祀されたと言われています。
【奈良時代(710年頃~794年頃)の歴史・出来事】
●784年(延暦3年)に長岡京遷都に伴って、神階・従五位下に叙されたと言われています。
【平安時代(794年頃~1185年頃)の歴史・出来事】
●813年(弘仁13年)に従五位下に叙されたとも言われています。その後850年(嘉祥3年)に正五位下、859年(貞観元年)に従四位下に昇叙されたと言われています。
●840年(承和7年)に甘雨所願と風防止の為に奉幣されたと言われています。
●927年(延長5年)編纂の「延喜式神名帳(えんぎしきじんみょうちょう)」に「向神社(むこうじんじゃ)」と記され、式内社に列せられました。
【鎌倉時代(1185年頃~1333年頃)の歴史・出来事】
●1221年(承久3年)に後鳥羽上皇(第82代・後鳥羽天皇(ごとばてんのう))が鎌倉幕府執権・北条義時(ほうじょうよしとき)に対して挙兵した承久の乱(じょうきゅうのらん)が起こった際、火雷神社の宮司が敗れた後鳥羽上皇方についていた為、京都府福知山市にあった荘園・六人部荘(むとべのしょう)に逃れ、戻った際には衰微していたとも言われています。
●1275年(建治元年)に荒廃していた火雷神社が向神社に統合され、社名を向日神社と改め、一帯(物集女・寺戸・土河・鶏冠井・上野・今里・富阪)の総鎮守になりました。
【室町時代(1336年頃~1573年頃)の歴史・出来事】
●1422年(応永29年)に7つの村が協力し、現在の三間社流造(さんげんしゃながれづくり)の本殿(重要文化財)が建立されました。なお本殿は大正時代に創建された明治神宮の本殿のモデルになっています。明治神宮の本殿は向日神社の本殿を1.5倍のスケールに拡大して設計されています。
●1480年(文明12年)に徳政土一揆が起こり、蜂起の場になったと言われています。
【安土桃山時代(1573年頃~1603年頃)の歴史・出来事】
●1585年(天正13年)に関白・豊臣秀吉(とよとみひでよし)から朱印状27石を与えられたと言われています。
●1592年(文禄元年)の関白・豊臣秀吉による文禄の役の際、京都を出発した兵の最初の休憩地になったと言われています。
【江戸時代(1603年頃~1868年頃)の歴史・出来事】
●1625年(寛永2年)に舞楽殿が建立されました。
●1688年(元禄元年)に祖霊社(国登録有形文化財)が建立されました。
●江戸時代中期頃に手水舎(国登録有形文化財)が再建されました。
●1833年(天保4年)に天満宮社(国登録有形文化財)が再建されました。
●1842年(天保13年)に本殿覆屋(国登録有形文化財)・幣殿(国登録有形文化財)・拝殿(国登録有形文化財)が再建され、同年に北門(国登録有形文化財)・南門(国登録有形文化財)・瑞垣(国登録有形文化財)が建立されました。
●江戸時代末期に五社神社(国登録有形文化財)が建立されました。
【明治時代以降(1868年頃~)の歴史・出来事】
●明治時代に府社に列せられました。
●1877年(明治10年)に御霊神社(国登録有形文化財)が物集女村から移築されました。
●1965年(昭和40年)頃に客殿(国登録有形文化財)が大阪府島本町・青年研修施設から移築されました。
●1967年(昭和42年)に勝山稲荷神社(国登録有形文化財)が大阪から移築されました。
●2002年(平成14年)に舞楽殿が焼失し、2003年(平成15年)に再建されました。
【向日神社ゆかりの神武天皇】
初代・神武天皇(神日本磐余彦天皇)は天照大神の天孫・瓊瓊杵尊から4代目で、父が鵜葺草葺不合尊、母が海神の女・玉依姫とされています。45歳で豊かで平和な国作りを目指し、九州・高千穂の宮から東に向かい、瀬戸内海を東進し、難波に上陸して大和に向かおうとしたが、豪族・長髄彦に妨げられ、紀伊半島を迂回して熊野から大和に入り、日向出発から6年目で大和一帯を平定し、紀元前660年(神武天皇元年)1月1日(新暦の2月11日)に畝傍橿原宮で初代天皇に即位しました。初代・神武天皇は紀元前585年(神武天皇76年)3月11日に127歳で崩御したと言われています。
【向日神社の歴史 備考】
*参考・・・向日神社(アクセス・マップ・歴史・見どころ・・・)