天龍寺の見どころ解説-修学旅行・観光の簡単まとめ

天龍寺(Tenryu-ji Temple)

天龍寺の国宝・重要文化財などの見どころ解説

天龍寺の見どころを簡単にまとめて解説します。見どころには夢窓疎石が作庭した曹源池庭園(特別名勝・史跡)、雲龍図「八方睨みの龍」が描かれている法堂、大方丈・小方丈が構成される方丈などがあります。また庫裏・八幡社・多宝殿なども見逃せません。

【夢窓疎石作庭の曹源池庭園(特別名勝・史跡)の見どころ解説】

★曹源池庭園(そうげんちていえん)は絶対に見る価値があります。写真映えして人気もあります。「都林泉名勝図会(みやこりんせんめいしょうずえ)」に紹介された観光名所です。曹源池庭園は大方丈に面した曹源池(心字池(しんじいけ))を中心とした池泉回遊式の名園です。また大堰川(おおいがわ・桂川)の向こうに位置する嵐山、西側に位置する亀山・愛宕山(あたごやま)を借景にした借景式庭園でもあります。なお曹源池庭園以外にも前庭があります。前庭は勅使門(ちょくしもん)から法堂(はっとう)に至る境内の中央にあり、放生池(ほうじょうち)を中心とした庭園です。
★曹源池庭園の歴史は南北朝時代(1337年~1392年)、夢窓疎石(むそうそせき)が最晩年に作庭したと言われています。夢窓疎石は作庭を修行と考えていたそうです。曹源池庭園は第60代・醍醐天皇(だいごてんのう)の皇子・前中書王兼明親王(さきのちゅうしょおうかねあきらしんのう)の山荘にあった池泉を改修したとも言われています。
★曹源池庭園は面積約1,200坪(約4,000平方メートル)で、中央に登龍門(とうりゅうもん)の故事になぞらた龍門の滝(りゅうもんのたき)に見立てた2枚の巨岩があり、鯉魚石(りぎょせき)が通常の滝の下ではなく、横に置かれています。また釈迦牟尼仏(しゃかむにぶつ)・普賢菩薩(ふげんぼさつ)・文殊菩薩(もんじゅぼさつ)から構成された三尊石(さんぞんせき)や坐禅石(ざぜんいし)・石橋・鶴島・亀島などもあります。蝋梅(ろうばい)・梅・シャクナゲ(石楠花)・カエデなどが植えられています。
★曹源池庭園の名称は夢窓疎石が池の泥をあげた際、池の中から「曹源一滴(そうげんのいってき)」と刻まれた石碑が現れたとこに由来しています。「曹源一滴水」は正しい源から流れ出る真実の禅を意味しています。

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【雲龍図が描かれている法堂の見どころ解説】

★法堂は曹源池庭園に次ぎ、見る価値があります。法堂は須弥壇(しゅみだん)に本尊・釈迦三尊(しゃかさんぞん)像、後の壇に光厳上皇(北朝初代・光厳天皇(こうごんてんのう))の位牌(いはい)、夢窓疎石像や足利尊氏(あしかがたかうじ)像を安置しています。天井に日本画家・加山又造(かやままたぞう)が描いた雲龍図(うんりゅうず)「八方睨みの龍(はっぽうにらみのりゅう)」があります。かつて日本画家・鈴木松年(すずきしょうねん)が描いた雲龍図がありました。
★法堂の歴史は江戸時代(1603年~1868年)後期に雲居庵禅堂(うんごあんぜんどう・選佛場(せんぶつじょう))として建立され、明治時代(1868年~1912年)に雲居庵禅堂を移して再建されました。法堂は1864年(元治元年)に禁門の変(きんもんのへん・蛤御門の変(はまぐりごもんのへん))で焼失しました。雲居庵ではかつて夢窓疎石が退隠していました。
★法堂の建築様式は屋根が寄棟造(よせむねづくり)の桟瓦葺(さんがわらぶき)です。
★「八方睨みの龍」は1997年(平成9年)に法堂移築100年・夢窓国師650年遠諱記念事業として、加山又造が描きました。縦約10.6メートル・横約12.6メートルの天井に厚さ約3センチのヒノキ(桧)板159枚を張って漆(うるし)を塗り、その上に更に白土を塗り、直径約9メートルの二重円内に「八方睨みの龍」が描かれています。

【大方丈・小方丈が構成される方丈の見どころ解説】

★方丈は見る価値があります。方丈は大方丈と小方丈(書院)に分かれ、大方丈の西側(裏側)に曹源池庭園があります。大方丈は中央の48畳敷きの室中に本尊・釈迦如来(しゃかにょらい)坐像を安置しています。また天龍寺8代管長・関牧翁(せきぼくおう)老師筆の扁額(へんがく)「方丈」が掛けられ、日本画家・物外道人(もつがいどうじん)が描いた雲龍の襖絵(ふすまえ)が飾られています。小方丈は法要や来客の接待などに使われています。
★大方丈の歴史は1899年(明治32年)に再建されました。小方丈は1924年(大正13年)に再建されました。
★大方丈の建築様式は屋根が入母屋造(いりもやづくり)の桟瓦葺です。大方丈は正面約30メートル・奥行き約20メートルで、境内最大の建物です。大方丈は六間取り(表三室・裏三室)で、正面と背面に幅広い広縁(ひろえん)が巡らせたれ、その外に落縁(おちえん)も巡らせたれています。
★釈迦如来坐像は平安時代(794年~1185年)後期に造仏され、天龍寺最古の仏像です。8度の火災から焼失を免れました。釈迦如来坐像は像高約88.5センチで、かつて漆箔(うるしはく)でした。

【本来台所で、寺務所の機能を持つ庫裏の見どころ解説】

★庫裏(くり)は本来、台所であったが、寺務所の機能を持つ建物で、方丈・客殿と棟続きになっています。庫裏は伽藍を守る護法神・韋駄天(いだてん)像を安置しています。また玄関に住職・平田精耕(ひらたせいこう)が描いた達磨(だるま)図の大衝立(ついたて)が置かれています。なお達磨(菩提達磨(ぼだいだるま))はインド人仏教僧で、臨済宗(りんざいしゅう)など中国禅宗の開祖とされています。
★庫裏の歴史は1899年(明治32年)に建立されました。
★庫裏の建築様式は屋根が切妻造(きりづまづくり)です。屋根に煙出し櫓(ろう)があり、白壁を縦横に区切り、曲線の梁(はり)が用いられています。

【南朝の紫宸殿を模した多宝殿の見どころ解説】

★多宝殿は前方の階段付き向拝(こうはい)を持つ拝堂(はいどう)と後方の祠堂(しどう)を相の間で繋いだ建物です。多宝殿は祠堂に南朝初代で、第96代・後醍醐天皇の木像を安置しています。また両側に歴代天皇の尊牌も祀られています。多宝殿周辺に紅白の枝垂梅や枝垂桜が植えられています。
★多宝殿の歴史は1934年(昭和9年)に天龍寺7代管長・関精拙(せきせいせつ)老師が再建しました。
★多宝殿の建築様式は鎌倉時代頃の様式で、屋根が入母屋造の檜皮葺(ひわだぶき)です。多宝殿は南朝(奈良・吉野行宮(よしののあんぐう))にあった紫宸殿(ししんでん)を模したとも言われています。
★多宝殿ではかつて亀山上皇(第90代・亀山天皇)の離宮が営まれ、後醍醐天皇の学問所だった場所と言われています。

【篩月謹製の精進料理を味わえる龍門亭の見どころ解説】

★龍門亭(りゅうもんてい)では篩月(しげつ)謹製の精進(しょうじん)料理を食べることができます。(要確認)龍門亭は1346年(興国7年・貞和2年)に夢窓疎石が選んだ「十境」に数えられた龍門亭を再現したものです。精進料理は平安時代(794年~1185年)・鎌倉時代(1185年~1333年)に禅宗の僧が中国から修得し、日本に伝えたとも言われています。
★龍門亭の歴史は2000年(平成12年)に夢窓国師650年遠諱記念事業として建てられました。
★「十境」は普明閣(ふみょうかく)・絶唱谿(ぜっしょうけい)・霊庇廟(れいひびょう)・曹源池・拈華嶺(ねんげれい)・渡月橋(とげつきょう)・三級巖(さんきゅうがん)・万松洞(ばんしょうどう)・龍門亭・亀頂塔(きちょうとう)です。

【御所から移築された勅使門(府指定文化財)の見どころ解説】

★勅使門は境内東端に建立されています。勅使門は境内最古の建物です。1815年(文化12年)・1864年(元治元年)の火災での焼失を免れました。
★勅使門の歴史は元々、伏見城(ふしみじょう)の門として建てられ、その後御所に移されたと言われています。慶長年間(1596年~1615年)に御所の明照院の禁門(きんもん)になり、1641年(寛永18年)に天龍寺に移された言われています。
★勅使門の建築様式は四脚門(しきゃくもん)で、屋根が切妻造の銅板葺(どうはんぶき)です。

【慶長年間に建立された中門(府指定文化財)の見どころ解説】

★中門は大方丈の東側に建立されています。中門は親柱が棟木(むなぎ)を受ける禅宗様(ぜんしゅうよう)の門です。
★中門の歴史は慶長年間(1596年~1615年)に建立されたと言われています。
★中門の建築様式は四脚門で、屋根が切妻造の本瓦葺です。

【表千家の茶室「残月亭」を写した茶室・祥雲閣の見どころ解説】

★茶室・祥雲閣(しょううんかく)は多宝殿に向かう廊下の右側にあります。祥雲閣は表千家(おもてせんけ)の書院形式の茶室・残月亭(ざんげつてい)を写した茶室です。
★祥雲閣の歴史は1934年(昭和9年)に多宝殿を建立した際の記念事業として建てられました。

【裏千家14代・淡々斎が命名した茶室・甘雨亭の見どころ解説】

★茶室・甘雨亭(かんうてい)は多宝殿に向かう廊下の右側にあります。甘雨亭は4畳半台目の茶室です。甘雨亭の名称は裏千家14代・淡々斎(たんたんさい)が命名しました。
★甘雨亭の歴史は祥雲閣と同じく、1934年(昭和9年)に多宝殿を建立した際の記念事業として建てられました。

【天龍寺の鎮守社である八幡社の見どころ解説】

★八幡社は天龍寺の鎮守社で、八万大菩薩(はちまんだいぼさつ・八幡神)を祀っています。八幡社は「十境」に数えられた霊庇廟です。
★八幡社の歴史は1344年(興国5年・康永3年)に夢窓疎石の霊夢によって建立されたと言われています。八幡社はかつて亀山山頂に祀られていたが、1875年(明治8年)に現在の場所に移されました。1937年(昭和12年)に増改築されました。

●上記以外は下記リンクから確認することができます。
天龍寺見どころ(平和観音・愛の泉など)

【天龍寺の見どころ 備考(参考リンク・・・)】
天龍寺は1994年(平成6年)にユネスコの世界遺産「古都京都の文化財」に登録されました。
*参考・・・天龍寺(見どころ・アクセス・・・)ホームページ

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