妙蓮寺の歴史-修学旅行・観光の簡単解説

妙蓮寺の歴史を時代別年表で紹介。

妙蓮寺の歴史は1294年(永仁2年)に日像上人が日蓮聖人から帝都弘通宗義天奏の遺命を受け、五条西洞院・柳酒屋仲興の邸内に法華堂を創建し、卯木山妙法蓮華寺と称したのが起源と言われています。妙蓮寺は柳寺と言われました。なお歴史は修学旅行・観光の為に簡単にマトメています。

【本圀寺(本国寺)・妙顕寺】

★本圀寺(本国寺)は寺伝によると鎌倉時代中期の1253年(建長5年)に日蓮宗の宗祖・日蓮聖人(にちれんしょうにん)が鎌倉・松葉ヶ谷に小庵を結び、法華堂と号したのが起源です。その後日蓮聖人が伊豆・佐渡に配流され、本圀寺も破却されたたが、1307年(徳治2年)に本圀寺が再興され、1328年(嘉歴3年)に南朝初代で、第96代・後醍醐天皇(だいごてんのう)の勅願所になり、勅願「根本道場」を賜ったとも言われています。1345年(興国6年・貞和元年)に本圀寺4世・三位日静上人(にちじょうしょうにん)が北朝初代・光厳天皇(こうごんてんのう)の勅諚により、本圀寺が鎌倉から京都・六条堀川楊梅に移りました。
★妙顕寺は鎌倉時代後期の1321年(元亨元年)に肥後阿闍梨・日像上人(にちぞうしょうにん)が南朝初代で、第96代・後醍醐天皇から寺領を賜り、今小路(上京区大宮通上長者町)に創建したのが起源です。妙顕寺は京都における日蓮宗最初の道場になりました。

【妙蓮寺の起源・始まり】

★妙蓮寺は鎌倉時代後期の1294年(永仁2年)に日像上人が日蓮宗の宗祖・日蓮聖人から帝都弘通(ていとぐづう)宗義天奏(しゅうぎてんそう)の遺命を受け、五条西洞院(中京区)・柳酒屋仲興(なかおき)の邸内に法華堂を創建し、卯木山妙法蓮華寺と称したのが起源と言われています。柳酒屋仲興は日像上人に深く帰依し、その未亡人・妙蓮法尼が日像上人を請じたと言われています。妙蓮寺は当初、柳寺(やなぎでら)と言われていたが、その後妙蓮法尼に因んで、妙法蓮華寺と号するようになりました。

スポンサーリンク(Sponsor Link)

【室町時代(1336年頃~1573年頃)の歴史・出来事】

★室町時代前期(南北朝時代)に妙蓮寺は荒廃したと言われています。
★応永年間(1394年~1428年)に本勝迹劣(ほんしょうしゃくれつ)・本迹一致(ほんじゃくいっち)の論争から妙顕寺を去った日慶上人が柳屋の地に本門八品門流(ほんもんはっぽんもんりゅう)として再興しました。
★永享年間(1429年~1441年)に妙蓮寺は四条大宮(下京区四条大宮町付近)に寺基を移し、名称(山号・寺号)を妙法蓮華寺から卯木山妙蓮寺と改めました。山号の卯木山は柳寺の「柳」に由来しています。
★1473年(文明5年)頃に妙蓮寺は寺域を堀川四条に移しました。
★室町時代中期に公家・庭田重有(にわたしげあり)の子で、皇室・伏見宮家と関係が深い日応僧正(にちおうそうじょう)が入寺すると皇族や足利将軍家などが参詣しました。また日忠が天台寺門宗の総本山・三井寺(みいでら・園城寺(おんじょうじ)から改宗して入寺し、学室道輪寺を創立し、本化教学の道場を開きました。

【戦国時代(1493年頃~1590年頃)の歴史・出来事】

★1536年(天文5年)に天文法華の乱(てんぶんほっけのらん)で焼失し、妙蓮寺は他の日蓮宗の寺院とともに大阪・堺に避難したが、1542年(天文11年)に第105代・後奈良天皇(ごならてんのう)が法華宗帰洛の綸旨を下し、妙蓮寺は1542年(天文11年)に大宮西北小路(大宮元誓願寺通)に再建されました。同地には元妙蓮寺町の町名が残されています。

【安土桃山時代(1573年頃~1603年頃)の歴史・出来事】

★1587年(天正15年)に関白・豊臣秀吉(とよとみひでよし)が聚楽第(じゅらくだい)を造営した際、現在の場所に移りました。聚楽第の建物を拝領し、大方丈が建立されたと言われています。なお庭園の臥牛石は豊臣秀吉が伏見城から移したと言われています。

【江戸時代(1603年頃~1868年頃)の歴史・出来事】

★1615年(元和元年)に本堂(釈迦堂)が建立されました。本堂(釈迦堂)は豊臣秀吉が建立した方広寺(ほうこうじ)大仏殿の残木を拝領して建立されたと言われています。
★1617年(元和3年)に鐘楼が再建されました。
★江戸時代前期に桂離宮(かつらりきゅう)の庭園を作庭したと言われる玉淵坊日首が枯山水庭園「十六羅漢石庭」を作庭したと言われています。
★1730年(享保15年)に西陣焼け(にしじんやけ)で本堂・祖師堂・三重塔などの主要伽藍が焼失を免れました。
★1788年(天明8年)に天明の大火で鐘楼・宝蔵を残し、多くの伽藍や27の塔頭(たっちゅう)が焼失しました。
★1789年(寛政元年)に本堂が敦賀(福井)の末寺・本妙寺の祖師堂を移築して再建されました。その後1792年(寛政4年)に本堂の前方部が増築されました。
★1818年(文政元年)に御所から賜った山門が現在の場所に移築されました。
★1857年(安政4年)に平安時代後期に作られた松尾社一切経3,545巻が篤信者によって妙蓮寺に寄進されました。

【明治時代以降(1868年頃~)の歴史・出来事】

★1993年(平成5年)に土蔵から松尾社一切経3,545巻が発見されました。

【妙蓮寺の開山とされる日像上人】

日像上人は1269年(文永6年)に下総国(千葉)に生まれました。1275年(建治元年)に兄で、日蓮聖人の弟子・日朗に師事し、その後日蓮聖人の直弟子になりました。1293年(永仁元年)に日蓮聖人の遺命を果たすべく、京都での布教に出発しました。佐渡・北陸を経て、1294年(永仁2年)に御所に向かって上奏し、その後辻説法を行い、新興の商工業者に布教したが、延暦寺・東寺・仁和寺・南禅寺・知恩寺などの諸大寺から迫害を受け、3度にわたって追放されました。1321年(元亨元年)に南朝初代で、第96代・後醍醐天皇から寺領を賜って妙顕寺を創建し、1334年(建武元年)に後醍醐天皇から法華宗号を許され、勅願寺になりました。その後足利将軍家の祈願所にもなりました。日像上人は1342年(康永元年・興国3年)に亡くなりました。

【妙蓮寺 備考】
*参考・・・妙蓮寺(アクセス・マップ・歴史・見どころ・・・)ホームページ

関連記事

京都観光おすすめ

  1. 錦市場(Nishiki Market)
  2. 竹林の道(Bamboo Forest Path)
  3. 嵐山
ページ上部へ戻る