北野天満宮の見どころ簡単解説2-修学旅行・観光の豆知識
北野天満宮の見どころは松向軒・梅交軒・明月舎・宝物殿・梅苑・天神市など
北野天満宮の見どころを簡単にマトメて解説します。見どころには三斎井戸がある茶席・松向軒、茶室・梅交軒、茶室・明月舎、文化財を収蔵・展示する宝物殿、京都随一の梅苑、もみじ苑、地主社、伴氏社、天神市などがあります。(個別解説下記参照)
●本殿(国宝)・なで牛(撫で牛)・三光門(重要文化財)などの北野天満宮見どころは下記リンクから確認することができます。
北野天満宮見どころ(本殿・三光門など)
【北野天満宮の歴史・簡単概要】
北野天満宮(きたのてんまんぐう)とは「天神さん」・「北野さん」とも言われています。北野天満宮は平安時代中期の947年(天暦元年)に西ノ京に住んでいた多治比文子(たじひのあやこ)・近江(滋賀)比良宮(ひらのみや)の神主である神良種(みわのよしたね)・北野朝日寺(東向観音寺(ひがしむかいかんのんじ))の僧である最珍(さいちん・最鎮)らが神殿を建立し、主祭神・菅原道真(すがわらのみちざね)を祀ったのが起源です。903年(延喜3年)に菅原道真が左遷された大宰府(だざいふ)で没し、942年(天慶5年)に多治比文子に宣託(せんたく)があり、947年(天暦元年)に神良種の子・太郎丸に再び託宣があったとも言われています。その後菅原道真の左遷の原因になった左大臣・藤原時平(ふじわらのときひら)の甥・藤原師輔(ふじわらのもろすけ)が私邸を寄贈し、大規模な社殿が建立されました。
京都・北野天満宮歴史(起源・・・)
【三斎井戸がある茶席・松向軒】
- 概要:茶席・松向軒(しょうこうけん)は1587年(天正15年)に関白・豊臣秀吉が行った北野大茶湯(北野大茶会)の際、細川幽斎(ほそかわゆうさい・細川藤孝(ほそかわふじたか))の長男で、細川ガラシャの夫・細川忠興(ほそかわただおき・細川三斎(ほそかわさんさい))が造った茶室を復元したものです。松向軒には細川忠興が水を汲んだと言われる三斎井戸があります。
- 歴史:かつての松向軒は1628年(寛永5年)に大徳寺(だいとくじ)の塔頭・高桐院(こうとういん)に移されました。
【もみじ苑内の茶室・梅交軒と茶室・明月舎】
- 概要:茶席・梅交軒(ばいこうけん)はもみじ苑にあり、茶室・明月舎(めいげつしゃ)は東門近くにあります。梅交軒では紅葉の見ごろに濃茶(こいちゃ)の席が設けられます。明月舎では1587年(天正15年)10月1日に行われた北野大茶湯を記念し、毎月1日・15日に献茶会が行われています。
【文化財を収蔵・展示する宝物殿】
- 概要:宝物殿は紙本著色北野天神縁起(国宝)などの文化財を収蔵・展示しています。宝物殿は天神市が行われる毎月25日の縁日・1月1日・4月10日~5月30日・12月1日・観梅シーズンや紅葉シーズンなどに開館されます。
- 歴史:宝物殿は1927年(昭和2年)に萬燈祭(まんとうさい)の記念事業として建設されました。
【京都随一の梅苑・見ごろ】
- 概要:北野天満宮は梅名所です。梅苑・境内には本殿前に松とともに植われているご神木・紅和魂梅(べにわこんばい)など50種・約1,500本の梅が植えられています。梅苑は例年2月上旬頃から3月中旬頃に一般公開されています。なお梅は北野天満宮の神紋・梅鉢にも使われています。
- 歴史:主祭神・菅原道真は梅をこよなく愛し、「東風(こち)吹かば にほひおこせよ 梅の花 主なしとて 春を忘るな(拾遺和歌集)」と詠みました。その後梅が菅原道真を慕って一晩の内に大宰府(だざいふ)に飛来したという飛梅伝説も生まれました。
【もみじ苑・見ごろ】
- 概要:北野天満宮は梅名所だけでなく、紅葉名所です。もみじ苑には約300本のモミジが分布しています。樹齢約400年の三叉のモミジもあります。もみじ苑は例年11月上旬頃から12月上旬頃に一般公開されています。もみじ苑では紅葉の見ごろに紅葉ライトアップが行われています。
【初雪祭が行われる影向松】
- 概要:影向松(ようごうのまつ)は一の鳥居の東側に植えられています。影向松は北野天満宮創建時から植えられていたとも言われるご神木です。影向松には立冬(十月節)から立春(正月節)までの三冬(初冬・仲冬・晩冬)に初雪が降ると主祭神・菅原道真が降臨し、雪見をしながら詩を詠むという伝説があり、七不思議に数えられています。ちなみに松とも縁が深く、かつて「北野の松原」と称されました。
- 行事:初雪が降った日には祭壇を設けて硯(すずり)・筆・墨を供え、初雪祭が行われています。
【天神地祇などを祀る摂社・地主社】
- 概要:地主社は境内摂社です。地主社は北野天満宮創建以前から前から祀られていたと言われています。その為本殿は地主社の正面を避けて建立されたと言われています。地主社は天神地祇(てんしんちぎ)などを祀っています。
【菅原道真を祀る末社・文子天満宮】
- 概要:文子天満宮(あやこてんまんぐう)は境内末社です。文子天満宮は多治比文子が主祭神・菅原道真を最初に祀った社と言われています。文子天満宮は菅原道真を祀っています。
- 歴史:文子天満宮はかつて西ノ京に祀られていたが、1873年(明治6年)に現在の場所に移されました。
【菅原道真の母を祀る末社・伴氏社】
- 概要:伴氏社(ともうじしゃ)は境内末社です。伴氏社は主祭神・菅原道真の母(伴真成(とものまなり)の娘)を祀っています。
- 豆知識:伴氏社は鳥居(重要美術品)が蓮弁座(反花(かえりばな)座)の土台に乗り、伴氏鳥居・中山鳥居(なかやまとりい)と言われています。鳥居は京都御苑にある厳島神社(いつくしまじんじゃ)の唐破風鳥居(からはふとりい)・木嶋坐天照御魂神社(このしまにますあまてるみたまじんじゃ・蚕の社(かいこのやしろ))の三柱鳥居(みはしらとりい)とともに京都三珍鳥居と言われています。なお鳥居は花崗岩(かこうがん)製です。
【火之御子社・老松社などの摂末社(摂社・末社)】
- 概要:境内には地主社・文子天満宮・伴氏社以外にも火之御子社(ひのみこしゃ)・老松社(おいまつしゃ)・白太夫社(しらだゆうしゃ)・福部社(ふくべしゃ)・竈社(かまどしゃ)・寛算社(かんざんしゃ)・大門社(だいもんしゃ)・橘逸勢社(たちばなのはやなりしゃ)などの摂末社が合計51もあります。
- 火之御子社:火之御子社は境内摂社です。火之御子社は火雷神(からいしん)を祀り、雷除け・五穀豊穣のご利益があると言われています。大晦日には鑽火祭(きりびまつり)が行われ、おけら詣の篝火(かがりび)になります。
【骨董市である天神市】
- 概要:天神市(骨董市)は主祭神・菅原道真のご縁日である毎月25日に行われています。天神市では骨董品・古道具などを販売する1,000店以上もの屋台露店が立ち並びます。天神市は天神・天神さんとも言われ、1月25日の天神市は初天神・12月25日の天神市は終い天神と言われています。なお天神市では日没から午後9時まで境内がライトアップされます。
【御輿岡神社が祀られている御旅所】
- 概要:御旅所(おたびしょ)は京都市上京区御前通今出川上る馬喰町にあります。御旅所内には御輿岡神社(みこしがおかじんじゃ)があり、大己貴命(おおなむちのみこと)・少彦名命(すくなひこなのみこと)を祀っています。
- 行事:ずいき祭の神幸祭(しんこうさい)から還幸祭(かんこうさい)までの期間、鳳輦(ほうれん)・ずいき御輿(みこし)を奉安します。
【豊臣秀吉に献上され、命名した長五郎餅】
- 概要:長五郎餅は東門(重要文化財)内の境内茶店で販売されています。ただ販売は天神市が行われる毎月25日が原則です。そして特別に正月1日から4日・2月の節分・1月から3月25日までの土曜日・日曜日(梅のシーズン)にも販売されています。時間は9:00~17:00で、ランチ前後などに楽しむことができます。(要確認)
- 歴史:長五郎餅は1587年(天正15年)に関白・豊臣秀吉が北野大茶湯を催した際、豊臣秀吉に献上され、豊臣秀吉から長五郎餅と命名されました。
【北野天満宮 備考(参考リンク・・・)】
*参考・・・京都・北野天満宮(見どころ・アクセス・・・)ホームページ