銀閣寺の見どころ簡単解説2-修学旅行・観光の豆知識
銀閣寺の見どころは書院・八幡社・門・書院・袈裟型手水鉢・承天閣美術館など
銀閣寺の見どころを簡単にマトメて解説します。見どころには茶室・集芳軒が移築された書院、御香座敷がある弄清亭、鎮守社と言われる八幡社、門(総門・中門・唐門)、袈裟型手水鉢、紅葉、椿、承天閣美術館などがあります。(個別解説下記参照)
●銀閣(国宝)・東求堂(国宝)・庭園(特別名勝・特別史跡)などの銀閣寺見どころは下記リンクから確認することができます。
銀閣寺見どころ(銀閣・東求堂など)
【銀閣寺の歴史・簡単概要】
東山(とうざん)・銀閣寺(ぎんかくじ)は正式名称を東山慈照寺(じしょうじ)と言います。銀閣寺は平安時代中期に智証大師(ちしょうだいし)・円珍(えんちん)が創建し、寛仁年間(1017年~1020年)に天台座主第25世・明求(みょうぐ)が堂宇を再建したが、室町時代中期の応仁の乱(おうにんのらん)の兵火で焼失した浄土寺(じょうどじ)があった場所です。銀閣寺は1473年(文明5年)に室町幕府8代将軍・足利義政(あしかがよしまさ)は長子・義尚(よしひさ)に将軍職を譲り、浄土寺跡に東山山荘・東山殿(ひがしやまどの)の造営を始めたのが起源です。東山殿の名称は第103代・後土御門天皇(ごつちみかどてんのう)から賜りました。その後1490年(延徳2年)に義政が亡くなり、遺命によって東山殿が臨済宗(りんざいしゅう)相国寺(しょうこくじ)派の禅寺・慈照院に改められました。慈照院の寺号は義政の法号(ほうごう)・慈照院殿喜山道慶(じしょういんきざんどうけい)に由来しています。
銀閣寺歴史(起源・・・)
【茶室・集芳軒が移築された書院】
- 概要:書院(通常非公開)は1993年(平成5年)11月に10年の歳月を掛けて落慶しました。書院には旧庫裏(くり)の茶室・集芳軒(しゅうほうけん)が移築されています。書院には大広間に日本最後の文人とも言われる文人画家・儒学者である富岡鉄斎(とみおかてっさい)の襖絵が飾られています。
【御香座敷がある弄清亭】
- 概要:弄清亭(ろうせいてい)には御香座敷(おこうざしき・香座敷の本歌(ほんか))があります。弄清亭には日本画家・奥田元宋(おくだげんそう)が描いた襖絵が飾られています。
- 歴史:弄清亭は1996年(平成8年)に再建されました。かつての弄清亭は最古の香室でした。
【八幡神を祀る鎮守社の八幡社】
- 概要:八幡社(はちまんしゃ)は銀閣脇に建立されている小さな祠(ほこら)です。八幡社は銀閣寺の鎮守社(ちんじゅしゃ)と言われています。江戸時代中期の地誌「雍州府志(ようしゅうふし)」に「八幡をもつて鎮守とす」と記されています。
- 祭神:八幡社は足利氏などの清和源氏(せいわげんじ)の守護神で、武神・八幡神(やはたのかみ・はちまんしん)を祀っています。
【総門・中門・唐門などの門】
- 概要:門には総門・中門・唐門などがあります。
- 総門:総門は薬医門(やくいもん)です。総門は1800年(寛政12年)に建立されました。総門は切妻造(きりづまづくり)の本瓦葺(ほんがわらぶき)です。
- 中門:中門は薬医門(やくいもん)です。中門は寛永年間(1624年~1645年)に建立されました。中門はこけら葺(こけらぶき)です。
- 唐門:唐門は向唐門(むかいからもん)です。唐門は寛永年間(1624年~1645年)に建立されました。唐門は檜皮葺(ひわだぶき)です。唐門には花頭窓(かとうまど・火灯窓)があります。
【竹垣の一種である銀閣寺垣】
- 概要:銀閣寺垣(ぎんかくじがき)は総門から中門に続く参道の両脇にある竹垣です。竹垣は椿(つばき)が開花する例年3月中旬頃から4月上旬頃が美しいと言われています。春は普段と異なる椿に彩られた情景を見られます。
【袈裟型の手水鉢】
- 概要:手水鉢(ちょうずばち)は方丈(本堂)と東求堂を繋ぐ廊下近くに置かれています。手水鉢は市松模様(いちまつもよう)が彫られた袈裟(けさ)型手水鉢です。手水鉢は僧侶の袈裟の文様に似ているから袈裟型と言われています。
- 豆知識:手水鉢は茶人・千利休(せんのりきゅう)が写しを造ったとも言われています。
【紅葉・椿見ごろ】
- 紅葉:銀閣寺は紅葉の名所です。山内にはモミジなどが分布しています。紅葉は例年11月中旬から11月下旬頃に見ごろを迎えます。紅葉は高台にある展望所から美しく眺められます。
- 椿:銀閣寺では参道に椿垣(生垣)が続き、椿の名所になっています。椿は例年3月中旬から4月上旬頃に見ごろを迎えます。銀閣寺にはやぶ椿・侘助椿(わびすけつばき)などが植えられています。
【座禅会・講話と坐禅】
- 概要:座禅会(ざぜんかい)は8月・12月を除く、毎月第3月曜日に行われています。講話と坐禅は1月・4月・5月・12月が第3日曜日、それ以外の月は第1日曜日に行われています。(要確認)坐禅は禅宗で宗旨(中心教義)とされ、修行法にもなっています。坐禅は坐ることを通し、仏教の開祖・お釈迦様(おしゃかさま)の教えに目覚めることとされています。
- 豆知識:お釈迦様は35歳の旧暦の12月8日の夜明け前、ブッダガヤの菩提樹(ぼだいじゅ)の下で坐禅をして悟りを開きました。
【相国寺派大本山である相国寺】
- 概要:銀閣寺は臨済宗(りんざいしゅう)相国寺派大本山・相国寺(しょうこくじ)の山外塔頭(さんがいたちゅう)です。塔頭は祖師や高僧の死後、その弟子が祖師・高僧を慕って寄り沿うように創建した小さな寺院です。なお相国寺は1382年(弘和2年・永徳2年)に室町幕府3代将軍・足利義満(あしかがよしみつ)が花の御所の隣接地に一大禅宗伽藍を建立することを発願したのが起源です。
【文化財を所蔵・展示する承天閣美術館】
- 概要:銀閣寺が所有する春屋妙葩頂相自賛(しゅんおくみょうはちんぞうじさん)などの文化財は承天閣美術館(じょうてんかくびじゅつかん)に所蔵・展示されています。承天閣美術館は相国寺創建600年記念事業の一環として建設されました。
【銀閣寺 備考(参考リンク・・・)】
*参考・・・銀閣寺(見どころ・アクセス・・・)ホームページ