京都花菖蒲名所・見ごろ(平安神宮・勧修寺・・・)
京都花菖蒲名所・見ごろ(見頃)
京都花菖蒲名所・見ごろ情報を紹介しています。京都には平安神宮・京都府立植物園・長岡天満宮・勧修寺・上賀茂神社などの花菖蒲の名所があります。平安神宮では白虎池周辺などに伊勢系・肥後系・江戸系を中心に日本古来の約200種・約2,000株の花菖蒲が植えられています。平安神宮では花菖蒲が見ごろを迎える時期に神苑全域が無料公開されています。(要確認)
【花菖蒲(花しょうぶ) 基礎知識】
花菖蒲はアヤメ科アヤメ属の多年草です。花菖蒲は日本や中国・朝鮮半島などの水辺・湿原・湿った草原などに自生し、6月~7月に赤紫色の花を咲かす野花菖蒲の園芸種です。園芸種には江戸郊外堀切の菖蒲園で作られた江戸花菖蒲、江戸花菖蒲から作出された花弁の幅が広く豪華な肥後花菖蒲と花弁が優美に垂れ下がる伊勢花菖蒲、そして原種の特徴を強く残す長井古種などがあります。またヨーロッパ原産のキショウブとの交雑によって生まれた黄色花が咲く園芸種もあります。花菖蒲の花は高さ40~100センチの花茎の頂に咲きます。花は内側3枚の内花被片と外側3枚の外花被片があり、外花被片は楕円形で垂れ下がり、基部に黄のマークがあります。
【平安神宮 花菖蒲(花しょうぶ)】
平安神宮では神苑(名勝)の西神苑にある白虎池周辺などに伊勢系・肥後系・江戸系を中心に日本古来の約200種・約2,000株の花菖蒲が植えられています。花菖蒲見ごろは例年6月上旬頃から6月下旬頃です。
平安神宮は1895年(明治28年)3月15日に平安京遷都1,100年を記念して行われた内国勧業博覧会の目玉として、平安京遷都当時の宮城である大内裏の一部を復元し、第50代・桓武天皇を祀る神社として創建されました。平安神宮は当初の平安京大内裏があった千本丸太町に計画されたが、用地買収に失敗し、現在の場所に実物の8分の5の規模で復元されました。1895年(明治28年)10月に平安神宮の創建と平安遷都1100年祭を盛大に奉祝する為に時代祭が始まり、1940年(昭和15年)に第121代・孝明天皇が祭神に加えられました。
平安神宮花菖蒲見ごろ
【京都府立植物園 花菖蒲(花しょうぶ)】
京都府立植物園でははなしょうぶ園に玉鉾・小笹川・清少納言・東鑑・すずかぜ・伊勢誉など約150種・約1万株の花菖蒲が植えられています。花菖蒲見ごろは例年5月下旬頃から6月中旬頃です。
京都府立植物園は1917(大正6年)に着工し、1924年(大正13年)1月1日に日本最初の公立植物園「大典記念京都植物園」として開園しました。ただ戦後の1946年(昭和21年)に連合国軍に接収され、1957年(昭和32年)に返還され、1961年(昭和36年)4月から再開しました。再開園30年の際、改修工事が行われ、1992年(平成4年)に日本最大級の回遊式観覧温室が建設されました。京都府立植物園ではライトアップ・イルミネーション・名月鑑賞の夕べなど様々なイベントも行っています。
京都府立植物園花菖蒲見ごろ
【長岡天満宮 花菖蒲(花しょうぶ)】
長岡天満宮では八条ケ池の西池北側外周や南池北西側に花菖蒲が植えられています。花菖蒲見ごろは例年6月上旬頃から6月下旬頃です。
長岡天満宮は平安時代に祭神・菅原道真の所領だった場所です。道真は歌人・在原業平らと詩歌・管弦を楽しんだと言われています。901年(延喜元年)に道真が左大臣・藤原時平の讒言によって太宰府に左遷された際、この地に立ち寄って名残惜しんだと言われています。その後大阪・高槻まで付き従った中小路宗則に道真自作の木像と念持仏を託し、長岡天満宮は903年(延喜3年)の道真の死後に木像を祀る祠が造営されたのが起源と言われています。1941年(昭和16年)に平安神宮の社殿が移築され、本殿などになりました。
長岡天満宮花菖蒲見ごろ
【勧修寺 花菖蒲(花しょうぶ)】
勧修寺では池泉式庭園・勧修寺庭園(京都市の名勝)池庭の中心である氷室池に花菖蒲が植えられています。花菖蒲見ごろは例年5月下旬頃から6月上旬頃です。
勧修寺は900年(昌泰3年)に醍醐天皇が生母・藤原胤子の追善の為、胤子の同母兄弟である右大臣・藤原定方に命じ、胤子の祖父・宮道弥益の邸跡を法相宗の僧・承俊律師を開山として寺院に改めたのが起源と言われています。南北朝時代に後伏見天皇の第7皇子・寛胤法親王が勧修寺15世になって宮門跡寺院になりました。しかし応仁の乱などで焼失して衰退し、桃山時代に豊臣秀吉が伏見街道を整備した際に境内地が削減されました。1682年(天和2年)に霊元天皇の皇子・済深法親王が入寺し、皇室・徳川家の援助によって復興されました。
勧修寺花菖蒲見ごろ
【上賀茂神社 花菖蒲(花しょうぶ)】
上賀茂神社では渉渓園を流れるならの小川に沿って花菖蒲のプランタンが並べられています。花菖蒲見ごろは例年5月下旬頃から6月中旬頃です。
上賀茂神社は社伝によると神代の昔に賀茂別雷命が現社殿の北北西にある秀峰・神山に降臨したのが起源とも言われています。その後677年(天武天皇6年)に賀茂神宮が造営されたとも言われています。794年(延暦13年)の桓武天皇による平安京遷都以降は皇城鎮護の神・山城国一之宮として、桓武天皇を初めとする歴代天皇が行幸・奉幣祈願されたと言われています。807年(大同2年)に最高位である神階・正一位を賜って、葵祭が勅祭になり、810年(大同5年)に賀茂斎院が置かれ、嵯峨天皇の皇女・有智子内親王が初代斎王として仕えました。
上賀茂神社花菖蒲見ごろ