京都の人気梅名所ランキング(北野天満宮・梅宮大社・城南宮)

京都の人気梅名所ランキング
京都の人気梅名所ランキングを紹介します。1位が京都で超人気の北野天満宮、2位が人気の梅宮大社、3位が城南宮、4位が隨心院、5位が京都御苑、番外が府立植物園・二条城・青谷梅林です。京都御苑は無料で楽しめます。京都の梅見ごろは例年2月上旬頃から3月下旬頃です。
【北野天満宮(見ごろ:2月中旬~3月中旬)】★梅花祭
- 北野天満宮では祭神・菅原道真が梅をこよなく愛した為、本殿前にご神木・紅和魂梅が植えられ、梅苑や境内に寒紅梅・雲龍梅・思いのまま・月の桂・黒梅など50種・約1,500本が植えられています。ちなみに菅原道真は大宰府左遷前に「東風吹かば にほひおこせよ 梅の花 主なしとて 春を忘るな(拾遺和歌集)」と詠み、梅が菅原道真を慕って一晩の内に大宰府に飛来したという飛梅伝説でも知られています。北野天満宮は京都一の名所とされ、国内外の観光客に大変人気があります。
- 北野天満宮では見ごろに梅苑が公開され、最盛期にライトアップが行われます。例年2月25日には上七軒の舞妓などの奉仕によって梅花祭野点大茶湯が行われ、骨董市である天神市も行われます。(要確認)
- 北野天満宮は947年(天暦元年)に西ノ京に住んでいた多治比文子、近江比良宮の神主・神良種、北野朝日寺の僧・最珍らが神殿を建立し、菅原道真を祀ったのが起源です。その後菅原道真左遷の原因になった藤原時平の甥・藤原師輔が私邸を寄贈し、大規模な社殿が建立されました。
【梅宮大社(見ごろ:2月中旬~3月中旬)】★梅産祭
- 梅宮大社には「うめのみやたいしゃ」の社名通りに神苑などに呉服枝垂・白牡丹・盤上の梅・想いのまま・金枝梅・冬至梅・寒紅梅・大盃・道しるべ・玉牡丹・春日野・加賀白梅・香篆・緑がく・楊貴妃・藤牡丹しだれ・見驚など約35種・550本が植えられています。梅宮大社は京都屈指の名所とされ、観光客に人気があります。
- 梅宮大社では見ごろである3月の第1日曜日に梅産祭が行われ、祈願者に招福梅(しそ漬梅干)が授与され、神酒・特製梅ジュースの接待も行われます。(要確認)
- 梅宮大社は奈良時代に第30代・敏達天皇の後裔で、橘氏の祖・橘諸兄の母・県犬養三千代が橘氏の氏神として山城国相楽郡井出庄(京都府綴喜郡井出町)に祀ったのが起源と言われています。その後奈良などに移され、平安時代に第52代・嵯峨天皇の后・檀林皇后(橘嘉智子)が現在の場所に移しました。
【城南宮(見ごろ:2月下旬~3月下旬)】★枝垂梅と椿まつり
- 城南宮には神苑・楽水苑春の山などに約150本の紅白のしだれ梅が植えられています。紅白のしだれ梅が滝のように垂れ下がり、風に揺れて梅香が漂います。また例年2月から3月に初嵐など約300本の椿も見ごろを迎え、梅と椿を一緒に楽しめる時期があります。城南宮は京都を代表するしだれ梅の名所とされ、観光客に人気があります。
- 城南宮では見ごろに枝垂梅と椿まつりが行われ、梅の花を冠に差し、手に梅の枝を持った巫女が神楽殿で梅ヶ枝神楽を舞います。(要確認)
- 城南宮は第14代・仲哀天皇の后・神功皇后が三韓征伐を行った際、船上に立てた旗とともに神功皇后・大国主神を祀った真幡寸神社が起源と言われています。その後794年(延暦13年)の第50代・桓武天皇による平安京遷都の際、国土の安泰と都の守護を祈願して国常立尊も祀られ、城南神と言われるようになりました。
【隨心院(見ごろ:3月中旬~3月下旬)】★ねず踊り
- 隨心院には小野梅園などに約200本の薄紅色のはねずの梅(八重紅梅)が植えられています。隨心院は京都を代表するはねずの梅の名所とされ、観光客に人気があります。はねずの梅は遅咲きで、シーズンの最後に楽しめます。
- 隨心院では見ごろである3月の最終日曜日にねず踊りが行われます。(要確認)ねず踊りは小野小町と深草少将との恋物語・百夜通い(ももよがよい)を題材にし、花笠にはねず色の段絞りの小袖姿で、梅の枝を手に持った少女が童歌に合わせて踊ります。
- 隨心院は楊貴妃・クレオパトラ7世とともに世界三大美人に数えられ、絶世の美女と謳われた女流歌人・小野小町邸があった場所とも言われています。また小野流の開祖・仁海僧正が創建した牛皮山曼荼羅寺があった場所と言われています。隨心院は鎌倉時代に曼荼羅寺5世住持・増俊が曼荼羅寺の塔頭として創建したのが起源と言われています。
【京都御苑(見ごろ:2月中旬~3月中旬)】
- 京都御苑には蛤御門(はまぐりごもん)近くの梅林や苑内に九條家ゆかりの黒木の梅など20種・約250本が植えられています。京都御苑は地下鉄烏丸線を利用できて交通の便がよく、無料で楽しめる名所であることから観光客に人気があります。
- 京都御苑は南北約1,300メートル・東西約700メートルの国民公園です。京都御苑は天正年間(1573年~1592年)に豊臣秀吉が公家を御所周辺に移住させ、江戸時代に宮家・公家の邸宅が立ち並んでいました。しかし明治に荒廃し、京都府が火災延焼を防ぐ為に空き家を撤去して整備しました。
【府立植物園(見ごろ:2月中旬~3月下旬)】
- 府立植物園には2か所の梅林に楊貴妃・玉垣枝垂・玉牡丹・白加賀など60種・約150本が植えられています。府立植物園には回遊式観覧温室があり、ロウバイ(蝋梅)・クリスマスローズ・フクジュソウ(福寿草)・セツブンソウ(節分草)・椿・クロッカスなども植えられ、梅と他の植物を一緒に楽しめます。
- 府立植物園は1917(大正6年)に着工し、1924年(大正13年)1月1日に日本最初の公立植物園として開園しました。1946年(昭和21年)に連合国軍に接収され、1957年(昭和32年)に返還され、1961年(昭和36年)4月から再開しました。その後再開園30年の際、大規模な改修工事が行われました。
【二条城(見ごろ:2月中旬~3月中旬)】
- 二条城には梅林や城内に枝垂梅・白梅・紅梅(紅千鳥・紅雀)・桃色梅・紅白の花を咲き分ける源平咲き分け梅など約130本が植えられています。ちなみに梅の実は近隣の商店街の方々によって収穫され、お香などの原料になっているそうです。
- 二条城は平安時代に宮中の庭だった神泉苑の一部でした。1601年(慶長6年)に江戸幕府初代将軍・徳川家康が京都御所の守護・将軍の宿泊所として築城を開始し、1603年(慶長8年)に二の丸御殿が完成しました。その後江戸幕府3代将軍・徳川家光が第108代・後水尾天皇の行幸の際に大規模な改修を行いました。
【青谷梅林(見ごろ:2月下旬~3月下旬)】★梅まつり
- 青谷梅林には面積約20ヘクタールに城州白・白加賀・枝垂梅・南高梅・小梅など6種・約1万本が植えられています。青谷梅林には散策コースがあり、青谷梅林一帯の巡ることができます。青谷梅林では堂山見晴台からは梅林などを眺めることができる名所であることから地元民などに人気があります。
- 青谷梅林では見ごろに青谷梅林梅まつりが行われます。青谷梅林梅まつりでは城陽の梅を使った特産品や花の苗が販売されたり、イベントが行われたりします。(要確認)
- 青谷梅林は鎌倉時代に南朝初代で、第96代・後醍醐天皇の皇子・宗良親王が「風かよふ 綴喜の里の 梅が香を 空にへだつる 中垣ぞなき」と詠み、鎌倉時代には既に梅林があったとも言われています。その後江戸時代に山城淀藩が梅の栽培を奨励しました。
【長岡天満宮(見ごろ:3月中旬~下旬)】★梅花祭
- 長岡天満宮には境内や八条が池周辺、そして隣接する長岡公園などに約200本が植えられています。梅は祭神・菅原道真がこよなく愛したことに由来しています。長岡公園梅林では旧管理棟の2階が無料開放され、梅林を一望することができる名所であることから地元民などに人気があります。
- 長岡天満宮では見ごろに梅花祭が行われます。梅花祭では特別な神饌を供え、神霊を慰めます。神職は冠に梅の枝を挿します。またお茶席も設けられます。
- 長岡天満宮は平安時代に菅原道真の所領だった場所です。901年(延喜元年)に菅原道真が太宰府に左遷された際、高槻まで付き従った中小路宗則に自作の木像と念持仏を託し、903年(延喜3年)の菅原道真の死後に木像を祀る祠が建てられたのが起源と言われています。
【京都の人気梅名所ランキング 備考】
花見と言うと現在は桜を連想するが、奈良時代に花見と言えば、中国から伝わった梅だったそうです。しかし平安時代になると梅から桜に少しずつ変わって行ったそうです。それは貴族などが詠んだ和歌などにも現れ、「万葉集(奈良時代末期頃成立)」では梅を詠んだ歌が119首、桜を詠んだ歌が42種だったが、「古今和歌集(平安時代前期成立)」では梅を詠んだ歌が18首、桜を詠んだ歌が70種とその数が逆転します。(誤差あり)なお梅は中国原産のバラ科サクラ属の落葉高木で、野梅系(やばいけい)・紅梅系(緋梅系)・豊後系(ぶんごけい)に大きく分類されるそうです。
京都梅見ごろ2025(北野天満宮・梅宮大社・・・)