祇園祭長刀鉾稚児・禿(行事・日程・・・)

稚児舞披露

長刀鉾稚児・禿

長刀鉾稚児・禿は理髪の儀により、髪の毛を前髪が眉上3センチに切り揃えられ、襟足を「うろこ」と言われる三角形に剃り上げます。「うろこ」には魔除けの意味があり、首筋を美しく見せるとも言われています。理髪の儀は7月1日の長刀鉾町お千度・7月5日の吉符入・7月12日の長刀鉾曳き初め・7月17日の山鉾巡行の前日に行われます。

【祇園祭 日程】
祇園祭は7月1日の吉符入(きっぷいり) から7月31日の疫神社(えきじんじゃ)の夏越祭(なごしさい)までの7月1ヶ月に渡って行われます。
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【祇園祭 歴史・簡単概要】
祇園祭(ぎおんまつり)は平安時代前期の869年(貞観11年)に京都をはじめ全国に疫病が流行し、牛頭天王(ごずてんのう)・素戔嗚尊(すさのおのみこと)の祟りであるとし、卜部日良麿(うらべのひらまろ)が禁苑(宮中の庭)である神泉苑に国の数と同じ66本の鉾を立て、悪霊を移して穢れを祓い、薬師如来の化身とされる牛頭天王(素戔嗚尊)を祀り、更に牛頭天王(素戔嗚尊)を主祭神とする八坂神社(祇園社)から3基の神輿を送り、病魔退散を祈願した祇園御霊会(ぎおんごりょうえ)が起源と言われています。その後970年(天禄元年)から毎年旧暦6月14日に行われるようになりました。
祇園祭歴史

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【長刀鉾稚児 歴史・簡単概要】
長刀鉾稚児は生身の人間である唯一の生稚児(いきちご)です。長刀鉾稚児は祇園祭山鉾巡行(前祭)に先立って、7月13日に長刀鉾稚児社参(お位もらい)を行い、正五位少将・十万石大名の位を授かり、神の使いとされます。長刀鉾稚児は山鉾巡行中に稚児舞(太平の舞)を披露してコースを清め祓ったり、注連縄切り(しめなわきり)で神域との結界を開放したりします。なお稚児・禿には下記のような行事があります。

●長刀鉾稚児禿発表
6月上旬に稚児(ちご)1人・家来役の禿(かむろ)2人が関係者(長刀鉾役員・稚児家・禿家など)臨席のもとでメディアに発表されます。インタビューが行われ、抱負などを語ります。なお長刀鉾稚児はかつて長刀鉾町から10歳前後の男子が選ばれていたが、最近は京都市内から選ばれているそうです。
長刀鉾稚児禿発表・祇園祭

●八坂神社訪問
稚児・稚児家・長刀鉾役員らが祇園祭を行う八坂神社を訪問し、今後の打ち合わせを行います。

●衣装合わせ
稚児・禿が各行事で着用する衣装合わせが行われ、稚児係が丁寧に着付けます。2011年(平成23年)に稚児の衣装が約40年振りに新調されました。なお2011年(平成23年)には稚児が被る1817年(文化14年)制作のクジャクの羽を飾った蝶とんぼ(ちょうとんぼ・蝶蜻蛉)の冠も復元され、稚児が胸に抱く鞨鼓(かっこ)も新調されました。

●京都市長表敬訪問
稚児・禿・長刀鉾役員らが京都市役所を訪問し、市長に稚児・禿を務めることを報告します。市長は稚児・禿を激励します。

●結納の儀
6月の大安の日に稚児家に八坂神社の祭神で、祇園祭の起源となった祇園牛頭天皇(ぎおんごずてんのう・素戔嗚尊(すさのおのみこと))の軸を掛けた祭壇を設け、八坂神社の神職を迎えて、稚児家・禿家・長刀鉾役員が養子縁組を結んで長刀鉾町の子供となります。長刀鉾町からは結納金・扇子などの結納品が渡され、八坂神社の御神紋を象った紅白の菓子を食べながら懇談が行われます。なお稚児家では穢れないように清祓の儀(きよはらいのぎ)が行われ、稚児家の当主は毎朝祭壇にお供えを欠かさないよう務めます。
稚児は女人禁制のしきたりに従い、男性が世話一切を行います。稚児の食事は母親などの女性が用意することは許されず、父親が他の人とは別の火を使って用意します。稚児は食事中に女性と同席することもできません。

●理髪の儀
6月30日に稚児・禿は7月1日の長刀鉾町お千度に先立って、髪の毛を前髪が眉上3センチに切り揃えられ、襟足(うなじ)を「うろこ」と言われる三角形に剃り上げます。「うろこ」には魔除けの意味があり、首筋を美しく見せるとも言われています。なお理髪の儀は7月5日の吉符入(稚児舞披露)・7月12日の長刀鉾曳き初め・7月17日の山鉾巡行(前祭)の前日にも行われます。

●長刀鉾町お千度
7月1日に稚児・禿・長刀鉾役員らが八坂神社を訪問し、稚児・禿に選ばれたことを報告し、神事(祇園祭)の無事を祈願します。稚児・禿とは素手で手をつなぐことが許されず、長刀鉾役員は白い布越しに手をつなぎます。なお稚児・禿は化粧方(顔師)によって白塗りの化粧が施されます。化粧は7月5日の吉符入(稚児舞披露)・7月12日の長刀鉾曳き初め・7月13日の長刀鉾稚児社参・7月17日の山鉾巡行(前祭)でも行われます。
長刀鉾町お千度・祇園祭

●囃子方初顔合わせ
7月1日に稚児家・禿家と囃子方が初顔合わせを行い、囃子方がお祝いを込めて祇園囃子を披露します。稚児・禿は長刀鉾の浴衣に身を包みます。

●乗馬練習
稚児が7月13日の長刀鉾稚児社参に先立って、八坂神社の参道で乗馬の練習をします。

●稚児舞稽古
稚児・禿が7月5日の吉符入(稚児舞披露)・7月12日の長刀鉾曳き初め・7月17日の山鉾巡行(前祭)に先立って、稚児係の指導で稚児舞(太平の舞)の練習をします。稚児舞では稚児の足は父親などが支え、稚児係が後ろからサポートします。

●吉符入
7月5日に祇園祭に関する打合せが行われます。稚児・禿が長刀鉾町の人々に紹介され、神のお使いとして奉仕する事を神前に伝えるます。稚児・禿の名簿が吉符として神前に納められます。

●長刀鉾稚児舞披露
7月5日に稚児・禿が長刀鉾町の会所二階で稚児舞(太平の舞)を披露します。稚児は白塗りにクジャクの羽を飾った蝶とんぼの冠を被り、青海波に鶴模様の藤紫色の振り袖と薄緑紗の肩衣袴を着用し、両手に握ったバチを交差させ、体を大きく、優雅に旋回させて胸に抱いた鞨鼓(かっこ)を叩きます。
長刀鉾稚児舞披露・祇園祭

●禿家訪問
稚児が禿家を訪問し、禿家が暖かく出迎えます。

●清祓の儀
7月10日に長刀鉾町の会所に八坂神社の神職を招き、行事の無事を祈願し、稚児・禿の衣装など会所の全てを祓い清めます。稚児・禿・長刀鉾役員らの肩に三条小鍛冶宗近(さんじょうこかじむねちか)が打った大長刀で摩って魔除けを行います。

●長刀鉾曳き初め
7月12日に長刀鉾曳き初めが7月17日の山鉾巡行(前祭)に先立って行われます。長刀鉾曳き初めでは本番さながらに祇園囃子が奏でられ、2人の音頭方による「エンヤラヤー」の掛け声とともに参加者がひき綱を曳き、稚児による稚児舞(太平の舞)が披露されます。ひき綱を曳くと厄除けになるとも言われています。長刀鉾は女人禁制で女性が搭乗することはできないが、女性でも、子供でもひき綱を曳くことができます。
長刀鉾曳き初め山鉾曳き初め・祇園祭

●長刀鉾稚児社参
7月13日に稚児が7月17日の山鉾巡行(前祭)に先立って八坂神社を訪れ、正五位少将・十万石大名の位を授かります。稚児は社参後から神のお使いとされ、公の場では地上を一歩も歩かず、男性強力(ごうりき)の肩に担がれて移動します。稚児は蝶とんぼの冠と金烏帽子を身に付けます。稚児は十万石大名の位を授かることから禿は侍烏帽子の冠を付け、お供は武士の家来役として全員裃姿になります。なお稚児は社参後に南楼門近くの二軒茶屋・中村楼に立ち寄り、夏痩せせず、疫病除けのご利益があるとも言われている稚児餅を頂きます。
神の使いになった稚児は食事の際にお膳を火打石で清めてから食べ、父親など男性だけで食事をします。稚児は祭壇がある注連縄の張られた部屋で過ごします。
長刀鉾稚児社参・祇園祭

●古式一里塚松飾式
7月14日に稚児・禿が松原中之町(松仲会)の町会所・祗園床(ぎおんどこ)を訪れ、祗園床で神事を行い、尾頭付きの鯛や車エビなどの神饌などを供えます。7月17日の山鉾巡行(前祭)ではかつて松原通を巡行し、稚児は祗園床で休憩して、頓宮(とんぐう)祇園社に参っていたそうです。
古式一里塚松飾式・祇園祭

●八坂神社参拝
7月14日から16日の宵山(前祭)の期間中、稚児・禿が八坂神社を訪れて参拝し、7月17日の山鉾巡行(前祭)の無事を祈願します。おけら火を頂いて末社を参拝し、長刀鉾町に持ち帰ります。

●注連縄切練習
7月16日に稚児が7月17日の山鉾巡行(前祭)に先立って、注連縄切りを練習します。注連縄切りは稚児とサポートする稚児係が二人羽織のように斎竹(いみだけ)に張られた注連縄を太刀で切り、神域との結界を開放して山鉾が進んでいきます。

●山鉾巡行(前祭)
7月17日に稚児が先頭を巡行する長刀鉾に搭乗し、稚児舞(太平の舞)を舞って山鉾巡行(前祭)のコースを清め祓い、疫病の退散を祈願し、四条麩屋町の斎竹(いみだけ)に張られた注連縄(しめなわ)を切り、神域との結界を開放して巡行します。
山鉾巡行(前祭)・祇園祭稚児舞・祇園祭注連縄切り・祇園祭

●お位返しの儀
稚児は長刀鉾が新町御池の交差点手前に差し掛かると長刀鉾を降り、八坂神社に向って授かった格式(正五位少将・十万石大名の位)を返し、普通の少年に戻ります。
お位返しの儀・祇園祭

●疫神社夏越祭
7月31日に稚児・禿は普段の姿で、祇園祭最後の行事である疫神社夏越祭に参加します。疫神社(えきじんじゃ)の鳥居に茅の輪が取り付けられ、護符が授与されます。
疫神社夏越祭・祇園祭

【祇園祭 備考】
*イベントの情報(日程・場所・内容など)は必ず主催者に確認して下さい。当サイトの情報はあくまで参考情報です。イベントの内容などが変更になっている場合もあります。
祇園祭見どころ(後祭)
祇園祭宵山2020祇園祭山鉾巡行2020

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